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低投票率の選挙は、無効にならないのか?

政治コラム

大阪市長選、投票率23.59% 過去最低を記録
http://www.asahi.com/articles/ASG3R4RP1G3RPTIL00Y.html

3月23日に投開票となった大阪市長選挙は
大方の予想通り(?)の低投票率となりましたが、
ここまで低いというのは個人的には誤算でした…。

ちなみに東京近郊でいうと、3月2日投開票で
ひっそりと行われていた埼玉県議会議員の補欠選挙では
投票率がたったの13.47%でした

埼玉県議会議員補欠選挙 結果
http://go2senkyo.com/election/12797

補欠選挙とはいえ、ここまで低い数字は初めて見ました。。
もはや10人に1人しか投票に行っていないわけで、それで選ばれた
候補者が市民の代表といっても、違和感が残るばかりです。

それでは、日本の法律では低投票率の選挙が無効になるかと言われれば…
答えはNoです。例え投票率が1%でも、選挙の結果は有効になります。

ただし、「法定得票」という決まりがありまして、
一定以上の得票率を獲得しないと当選できない仕組みですから、
あまりにも低投票かつ票が割れると全員落選で再選挙ということはありえます。

この法定得票は例えば衆議院選挙なら「有効投票総数÷6」となってまして、
投票数が10,000票で候補者が10人、全員が1,000票ずつなんてことになると
再選挙になるわけですね。あまり考えづらい事態ですけれど…。

結局のところ、ネット選挙の解禁は投票率の向上に寄与せず、
若者の政治離れは加速する一方で、投票率の低下には歯止めがかかりません。

その事態を嘆く一方、選挙前はあれほど「選挙にいこう!」と
多くの人が訴えるにも関わらず、終わると波が引いたように政治の話題を
出さなくなるのを見ると、「一時の祭り」と敬遠されるのも無理ないかなと思います。

政治家のネット発信も選挙後は9割減るという(9割に減る、ではなく!)
冗談なみたいな状態が発生している現状ですけれど、
地道な努力を続けていくしかないのかもしれません。

「だって、入れたい人がいないんだもん」

という人に対しては、かのチャーチルが残した
この言葉をお伝えしたいとします。

「選挙というのは、信用のおけない人たちの中から、
相対的に良さそうな人を選ぶ忍耐である」

民主主義は最悪のシステムだ…という言葉は多くの人が
耳にしたことがあると思いますが、それに続く言葉はあまり知られていません。

放っておいても良くならない(むしろ悪くなる)仕組みだからこそ、
我々が選挙権を駆使して、少しでもより良い世の中を
後世に残すべく努力をしなければならないのです。

ちなみに、余談ですが。
私はこの言葉に感銘を受けてから

「棄権は絶対にやめよう。白票もやめよう!」

と心に誓いました。
白票は無投票よりはマシだけれど、
責任の放棄という意味では変わりません。

そして忘れもしない2012年の衆議院選挙。
わが北区から小選挙で立候補した4名の候補者たちは

・公明党
・未来の党
・共産党
・幸福実現党

この時ほど、頭を抱えて苦悩したことはありません(苦笑)。
でも、真剣に真剣に考えて政策を分析して、「相対的に良さそうな人」
を選ぶ作業は、決して無駄ではなかったと思っています。

…この時、白票が日本でもっとも多かったのが、北区だったそうですがね。。

というわけで皆さま、しばらくは大型選挙がない昨今ですが、
そんな時こそ一つ政治に関心を持ってみませんか?
選挙の時では見れない、本当の政治家の姿がわかるかもしれません。

それでは、また次回。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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