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政治家の不祥事なんてなくなるわけがない、有権者自身のダブルスタンダード

日々のこと

<小渕氏辞任>論点は二つ…観劇会の収支、不透明な支出(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141021-00000006-mai-soci

写真
(画像は上記サイトのキャプチャ)

小渕氏、松島氏の利益提供疑惑に引き続き、
後任の宮沢大臣の政治活動支出にも様々な疑念が起こっているようです。

もうですね、はっきり言わせてもらえれば、
政治家の不祥事なんて、構造的になくなるはずがないんですよ。ほんとに。

本日の午前中、とある会合に招待状をいただいて参加しました。
特に会費記載がなかったので、手ぶらで行ったんですね。

そうしたら、飲食を伴う(昼食が出る)会合だったらしく、
他の多くの方々は「会費」と書かれた封筒を渡してるようでした。
内心、ああ、やっちまったな…と気まずい思いで席につきました。

でもこの会費の支払い、厳密には公職選挙法違反になります。
会費記載のない会合で、会費相当として金銭を払うことは禁止されているのです。

政界の謎の「常識・慣習」の一つとして、
飲食を伴う会合でも、議員に対する招待状には会費の記載をしないというものがあります。
(最近はずいぶんと減ってきていますが、まだ多数存在する)

じゃあタダで参加していいかというと、そんなこともなく、
ここで「会費」としていくらか包むのが政治家・議員としての「マナー」です。
いくら払ったのか、もらったのかは、当事者同士にしかわかりません

…ほら、なんだか怪しい香りがしてきたでしょう?

すべての団体がそうだというわけではありませんが、
「ここで会費としての寄付金を包んでこその政治家だ」と考えている、
旧態依然とした人々が多数存在することは、想像に難くありません。

夏祭りや盆踊りの会場で、「会費」と称してお金を支払ったり、
「祝い金」を秘書や家族の名義で政治家が置いていくのも同じ構造です。
実際に夏祭りの会場であいさつしに行った際、

「…あれ、手ぶらなの?」

と直接的に言われたこともあります。

これらは小さな例かもしれませんが、つまり、
「そういうこと」を繰り返してきた政治家が「選挙に強い」議員であり、
「そういうこと」をしなかった議員は淘汰されて、生き残ることができなかった
のです。

だから、何期も重ねて当選しているような「大物政治家」のほとんどは、
細かなことを叩けば必ずといっていいほどホコリが出るものであり、そして
そういった政治家しか受からせてこなかったのは、有権者自身であるとも言えます。


会費については、先方から会費が書かれた招待状をもらうか、
他の一般参加の人の会費を調べてお支払いすれば、違反ではなくなります。
以前に詳しく書いた記事はコチラ

今回、国政で様々な不祥事が起きたのは、
女性議員だからでも、二世議員だからでもありません。

様々な利益供与をグレーゾーンで見逃してきたルール運用と、
慣習として政治家に「おねだり」をしてきたわれわれ有権者の意識。
これが変わらない限り、政治家の不祥事がなくなることは絶対にないでしょう。

不祥事が起きる度にマスコミが大騒ぎをし、「政治とカネ」に透明性を求める。
その一方で、会合や夏祭りでは、いまだに祝い金や会費を求められる。

この二つの事実の狭間で、
私は率直に言って、辟易としているのです。

政治家にクリーンさを求めるなら、不正を働いた議員はきっちり議員辞職まで追い込んで、
「会費だから」「秘書名義だから」とグレーゾーンで金銭授受をしている有権者・議員の双方を、
日ごろから厳しく取り締まって罰して欲しいと心から思います。

大臣になったからと言って叩き、辞任に追い込んで溜飲を下げるのは、
明らかにマスコミと国民・有権者のダブルスタンダードです。

私は会費記載のない会合では会費を払いませんし、
夏祭りや行事に他人名義の祝い金を置いていくこともしません。
きっと、次の選挙は厳しいでしょう。「そういうこと」です。

国政の場においては、枝葉の議論で本質から
国会論争が外れないことを心より願うばかりです。

良い週末をお過ごしください。
それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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