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国会審議が長い府省ほど医療費が高い?!霞が関の健康データが示す国会改革の必要性

• 日々のこと

国会審議と国家公務員の健康の関係を分析した研究が、国際誌に掲載されました。

慶應義塾大学の佐藤豪竜さんらによる論文で、北欧の労働衛生分野の専門誌「Scandinavian Journal of Work, Environment & Health」に今月公開されたものです。

役所出身の研究者が、ずっと温めてきたテーマだそうです。

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研究の中身を簡単にご紹介します。

対象は霞が関の主要10府省の本省職員(18〜50歳)。2016年から2023年までの8年分、共済組合の医療費データを財務省から取り寄せて分析しています。

まず、一人当たりの外来医療費は府省によって2倍以上の差がありました。

最も低いのは外務省で月約19.8ドル。最も高いのは厚生労働省で月約42.7ドルです。

厚労省では、精神・行動の障害、つまりメンタルヘルス関連の医療費が平均を上回る最大の要因になっていました。

そして、8年間の国会審議時間が最も長かったのも厚労省です。

さらに、担当する常任委員会の職員一人当たり審議時間が1%増えると、外来医療費が0.25%増える関連が確認されました。

注目すべきは、その中身です。一件あたりの治療費が高くなっているのではなく、受診する件数そのものが増えている。

体調を崩して病院に行く人が増えている、ということです。

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私も国会議員として、委員会で質問する側にいました。

質問通告を出すと、その内容をもとに各府省の担当者が答弁を作ります。通告が前日の夕方や夜にずれ込めば、作業は深夜に及びます。

国家公務員には労働基準法の上限規制が適用されません。国会対応の負担が、どこかで歯止めをかけられる仕組みにはなっていないのです。

霞が関の長時間労働はこれまでも指摘されてきましたが、多くは体験談やアンケートベースでした。

それが医療費という客観的なデータで、しかも府省ごとの比較として示された。ここに大きな意義があると考えます。

もちろん、この研究には限界もあります。

著者自身が述べているとおり、示されたのは「相関関係」であり、因果関係までは言えません。府省単位の集計データによる分析なので、個々の職員の働き方まで追えているわけでもありません。

また、「国会審議は行政監視の場であり、時間を削るべきではない」という意見もあるでしょう。

もちろん、ただ政府をチェックする時間を減らすことを目的としてはなりませんが、では何を減らすのか。

審議を支える「準備の非効率」です。

質問通告のさらなる早期化、レクや答弁作成のデジタル化、答弁内容の過度な擦り合わせの見直し。審議の質を落とさずに削れるものは、まだまだあります。

国会改革というと、議員や政党の都合の話に聞こえがちです。

しかし実際には、国の政策を支える人たちの健康の問題でもある。この研究は、そのことをデータで示してくれました。

議論の土台になる貴重な研究です。国会の側から、しっかり受け止めていきたいと思います。

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音喜多駿

おときた駿
前参議院議員(東京都選挙区) 43歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」

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