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公約撤回案件「築地市場跡地に約5,600億円投入」は、小池知事と一問一答質疑が必要不可欠

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日は都議会の告示日。来週からの本会議開会にあたって、議会運営委員会が開かれて今後の進行などが協議されました。

主戦場である議会運営委員会「理事会」は非公開のため、なかなか生々しい駆け引きをお伝えできないのが歯がゆいのですが…概略は本日の会派総会でもご報告致しましたので、ぜひ動画を御覧くださいませ。

この動画の中でもお話している通り、本日の理事会はかなり揉めたようで、1時間半ほど議論が行われていました。

というのも、昨日共産党都議団から、ある申し入れが行われていたからです。

その申し入れとは、「築地市場跡地を買い上げる補正予算案を、予算特別委員会の議題として取り上げるべきだ」というもの。

順を追って解説しますね。

まず先ごろ小池知事は、「築地は守る」「食のテーマパークにする」「市場業者が戻れるお手伝いをする」と明確に述べた基本方針を180°撤回し、築地市場跡地を約5,600億円かけて有償所管換えする政策案を発表し、それを「補正予算案」として議会に提出しました。


「食のテーマパーク」は消滅し、都税負担5,600億円を投入。小池知事は公約撤回の説明を
https://otokitashun.com/blog/daily/19768/

この5,600億円の予算は、本予算案ではなく、あくまで「補正予算案」として提出しています。

ここにカラクリがあって、本予算であれば「予算特別委員会」で長時間かけて審議がなされ、小池知事も出席し、それぞれの委員と一問一答で白熱したバトルを繰り広げます。

昨年の私VS小池知事の名勝負(?)は、下記の記録をぜひ御覧ください(私は一昨年に自分の過ちを認めてから、一貫して知事の基本方針は無理、速やかに有償所管換え→民間売却をと訴えています)。

ところが「補正予算」として計上されると、常任委員会で審議が1日されるのみ。常任委員会には知事も出席しません。

つまり本予算ではなく「補正予算」として議案を提出することで、小池知事は審議から「逃げる」ことが可能となっているわけです。

しかしながら、この築地市場跡地は行政方針云々だけではなく、知事の政治姿勢や公約そのものに関わるもの。

小池知事と一問一答で、しっかりと各議員が議論を戦わせることが絶対に必要ではないでしょうか。

この重大事案をアレコレと理由をつけて、本予算ではなく「補正予算」として中途議決させようとしていることがそもそも、知事として不誠実な態度ではないか?という声も上がっています。

ということで、共産党都議団は補正予算案ではなく「本予算」扱いにして、議決をする前に知事と一問一答で質疑をさせろ!という趣旨で今回の提案をされたわけですね。

この主張はもっともで、こういうイレギュラーな前例を議会として作って良いのかという議論はあるにせよ、当会派としては賛意を示すものです。

残念ながら激論の末、この主張では理事会はまとまらず、予算特別委員会で「築地市場跡地への5,600億円投入」を議論することは見送りとなってしまいました。

しかしこのまま常任委員会の審議1日だけで、小池知事に対峙する機会が一括質問・一括答弁の本会議質問だけで、約5,600億円もの「方針転換」「公約撤回」を議会として見過ごして良いのでしょうか?

昨日の都政新報では、第一会派・都民ファーストの会内部からもこの有償所管換えについては「高すぎる」「十分な説明がない」などの異論の声が上がっていることを取り上げていました。

良識ある都議会議員であれば、なぜこのタイミングで・なぜ補正予算案なのかもわからない多額の税投入を看過できないのは当然のことです。

予算特別委員会での質疑は見送られましたが、この補正予算案は経済港湾委員会・都市整備委員会・財政委員会と多岐にわたるマターです。

工業用水道の際と同様、合同審査会を開いて、さらにそこに知事を呼ぶことは必要不可欠ではないでしょうか。

私も財政委員会の委員として、こうした提案を検討し、提案していきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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