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浜渦元副知事、発言内容が大幅に後退。再喚問の必要性は一切なし

都議会の話

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日午後、過日に百条委員会で証言をした浜渦元副知事が、

「偽証の疑いが濃厚」

とされていることに対しての反論(?)記者会見を行いました。

※百条委員会で明らかになった事実の内容はこちらから↓
●明らかになった16年前の真実。浜渦副知事らが締結した、「隠された確認書」が示すもの
http://otokitashun.com/blog/daily/14618/

会見中にTwitterでも触れた通り、この記者会見の中で浜渦元副知事は、自身の発言内容を大幅に後退(修正)させています。

特に大きいのは、以下の2点です。

・「合意書」後の部分的関与を認める
「土壌Xday」についても、類似の議論があったことを認める

まず前者について、先日の百条委員会では我々の尋問に対して、

「合意書(H13年7月)以降は一切、交渉に関わっていない」
「担当部長が報告にすることはありえない。局長ならありえるが」

といった旨の発言を強く主張していました。しかしながら本日の記者会見ではこれが、

「市場の担当者が職務上、報告することはあったかもしれない」
「職員から聞かれれば、事実を説明することはあったが、指示はしていない」
(要約)

というように、報告などの関与は存在していたことを認めました。

また、私や他の委員が取り上げた「土壌Xday」を巡るやり取りについても、

ただね、あそこに出ていた政治家の名前があります。扇(千景元国土交通相)さん、亀井(静香元金融担当相)さんの話だとか。それはその先の話で、羽田の飛行場の話です。そういうことは知事本局で、知事の周辺で私も入って話をしていた。そんな話がどうしてすり替わっているのか不思議ですね(引用元

というように、類似の議論が庁内であったことを自ら認めています。こちらも百条委員会の中では、

「何のことやらさっぱりわかりません!」

と断言したもので、大幅な発言の後退・修正と言えます。

参考:水面下交渉の新事実「土壌Xday」。安全・安心の政治利用は、浜渦・石原都政から始まっていたのでは
http://otokitashun.com/blog/togikai/14421/

こうした発言の「ブレ」の数々は、結局のところ浜渦証言の信憑性をさらに失わせるだけだったように思います。

なぜ浜渦氏が今回、このタイミングでこのような修正発言を行ったかの意図はわかりませんが、おそらく偽証罪として告発された「先」まで見据えた行動なのではないでしょうか。

百条委員会で「偽証罪で告発」することが決まったとしても、その後に偽証罪が司法で認められるためには、

「明確な意図や悪意」

が証明される必要があります。

「そういう事実はあったかもしれないけれど、記憶違いでうっかり発言しちゃったんだよね」

ということであれば、刑事罰に問うことは難しくなるわけです。

なお、百条委員会に対する批判として、

「証拠もないのに、結論ありきで悪者を作ろうとしている」
「せめて浜渦氏の関与を証明する現物がなければ、話にならない」

などといったものがありますが、浜渦副知事に対して報告していた「お手紙」の現物は公的に提出された資料から発見されており、動かぬ証拠が存在します。

百条調査権で提出させたものは公開できないため、「証拠はあるのか!」などの水掛け論が続いてしまうのですが、この「お手紙」等については公文書開示請求をかけており、開示が通れば速やかに現物をブログで公開する所存です。

その他にも会議録などで複数の根拠があることは上記のように触れた通りですし、「土壌Xday」についての発言録も、決して根拠不明な怪文書ではなく、東京ガス側から公的に提出された資料です。

こうした物証の数々により、関与の存在は否定しきれないと判断した浜渦氏は、その後の司法まで見据えて自身のスタンスを修正し始めたのではないでしょうか。

いずれにせよ今回、浜渦氏から百条委員会での内容を覆すような事実が明かされることはありませんでした。

百条委員会は議論をする場ではありませんので、追加の証人尋問を行う必要性は一切ないと思います。

客観的な根拠(記録)や、24名に対する証人尋問で、少なくとも土地売買における事実はほとんど明らかになっています。

それは今後、百条委員会として「報告書」をまとめていき、その過程で「偽証」があれば別立てでしっかりと訴求していく予定です。

改めて申し上げますが、百条委員会の目的は事実を明らかにして報告することであり、「偽証」はそれに付随する事項でしかありません。

また都民ファーストの会としては今回で終わりにするのではなく、建設費の高騰問題や一部都議による関与疑惑などを、任期ギリギリまで追及していくべきだと考えていますし、理事会や打合せ会では引き続きそのように強く主張していきます。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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