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生まれて初めて市長(区長)になりたいかも…!と思った日。明石市の泉房穂市長はやっぱり凄い

日々のこと,

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
わたくしは僭越ながら

「内閣総理大臣になる(しかも40代で)」

という無謀なる夢を追いかけて政界に飛び込んだ人間なのですが、
今日はじめて「市長・区長などの首長もいいな…」と思ったかもしれません。

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親子ネットNAGANO(長野)」にお招きいただきまして、
長野市で行われたシンポジウムに登壇いたしました。

親子ネットは、離婚後の家庭支援を中心に活動する団体で、
国政では「親子断絶防止法」の制定に向けてロビー活動をしています。

「ひとり親支援」という言葉を使うと彼らに怒られてしまうのですが…
(親子ネットの皆さまは「離婚家庭」という単語を推奨しています。)
離婚後の父子母子家庭に関する過去ログはこちらから⇓
http://ur0.pw/pedC

そこで私も視察に伺わせていただいた、兵庫県明石市の泉市長とご一緒したのですが、
いやはや彼の基調講演が熱かった!!もう、会場全体が完全に引きこまれてました。

明石市は障がい者支援や子ども・家族支援において、
全国でも非常に先進的な取り組みを行っている基礎自治体です。
それを牽引しているのが、何を隠そう二期目を迎える泉房穂市長。

※明石市の取り組み詳細は視察に行った際のブログをば。
「当事者間の調整」という最も困難な課題をクリアした、兵庫県明石市の「手話言語・障害者コミュニケーション条例」
http://otokitashun.com/blog/daily/8781/
「離婚後の支援なんてやると、離婚を助長するんじゃないか」という謎の風潮にNo!明石市のひとり親養育支援がすごい
http://otokitashun.com/blog/daily/8801/

泉市長はご兄弟に、障がい者をお持ちです。
小さいころから残念ながら、様々な差別に直面したそうです。

「もっとも弱い者の人権が守られない、この国は狂っている!」

こうして泉氏は、弁護士としてのキャリアをスタートします。
しかしそこでも、彼は大きな課題と社会矛盾に直面します。

弁護士として着手した離婚訴訟などの家庭問題。
そこではお父さん側・お母さん側に分かれて弁護士たちが火花を散らします。
そしてそれを、機械的に判例に基いて裁判官が捌きます。

相手を誹謗中傷しなければ、離婚できない日本の制度。
そして相手を悪くすれば悪くするほど、お金までもらえる慰謝料という慣習。
その中で、最も傷ついているのは「子ども」であるという事実…。

「いったい、か弱い子どもの味方はどこにいるんだ!やっぱりこの国は狂っている!」

そんな泉氏が政治の道へと歩みを進めたのは、必然だったのかもしれません。
縁あって、衆議院議員選挙に出馬。そして当選。

国会議員としては、障がい者や子ども・家族、
そして犯罪被害者の人権などを守る立法のために粉骨砕身したそうです。
しかしながら国政というステージでは、大きな動きを簡単に作ることはできません。

「国会の調整でキュウキュウするよりも、首長になった方が早いのではないか?
 もっともやるべきで、影響力があるのは、市区町村の政策ではないか?」

弁護士から代議士、そして泉氏は現職の市長へとたどり着くことになりました。

そこからの泉市長の活躍は、まさに獅子奮迅。
前述の記事で詳述した通り、子どもを守るための養育支援については、
全国で最も先進的な事例をつくりだし、注目を浴びています。

「家族への支援は、市区町村が責任を持つ。なぜなら、彼らに最も近いからだ
国が動くのを待っているテーマではない。やるべきは、私たち」

揺るぎない信念の元、議会や守旧派との調整を乗り切って
実現した政策を報告する彼の姿は、とてもとても眩しく見えました。
これこそ、トップに立つ政治家だけが持つオーラなのだと思います。

私のような議員は正直、時にとてもむなしさに襲われることがあります。
自分一人でやれることなどまずないし、果たして自分が何を成し遂げたのかすら、
自身で手応えを感じることは出来ません。

「◯◯を実現しました!」
「アレは私がやりました!(アレオレ詐欺)」

という議員たちの姿には、胡散臭さが漂います。
しかしながら、市長(首長)はそうではありません。

権限と責任の範囲は絶大ですが、
だからこそ結果においては良きも悪きもすべてその身に背負う。
議員とは比べ物にならないほどの、リスクと覚悟が必要になります。

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「子どもや障がい者などの政策は、『周辺』として軽視されやすい。
 だが、こうした政策こそ政治のど真ん中だ。その証拠に明石市は、
 兵庫県の基礎自治体で唯一人口が快復している。財政も好転している」

もちろん、様々な要因があったと思います。
しかし、こう言い切れるほどの道を市長は歩んできた。
そのことだけははっきりと感じられました。

「オトキタくん、何かを変えたいなら総理大臣じゃダメや。大統領やで!」

打ち上げで、私にそう言ってくれた泉市長。
基礎自治体であればまさに、大統領にあたるのが市長なのです。
衆議院議員から市長へと転じた彼の言葉には、重い説得力がありました。

政治家として、とても大きな刺激を得ることができたシンポジウムでした。
だからといって私がすぐに区長を目指すわけではありませんが(笑、なれないし)、
自分なりにできることをしっかりと見つめていきたいと思います。

お招きいただきました親子ネットの皆さま、本当にありがとうございました!
それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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