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為末大さんが提起した「障がい者への理解が進まない理由」に感じたシンパシー

日々のこと

先週末から、為末大さんのツイートが物議を醸し出しているようです。

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為末大が障害者問題で指摘した 「ヒステリックな正義の人」って誰だ?
http://www.j-cast.com/2015/05/21235797.html

為末さん、相変わらず攻めるなあ…。
これは政治家として明言するのはかなり勇気がいりますが、
彼の問題提起に一理あると感じることは事実です。

障がい者や難病患者などの社会問題について「触れる」のは、とにかく難しいんです。

私もブログで様々な政策分野を取り上げますが、
とにかく気を使うのはやはりこの分野です。

細かいことを言えば為末さんが言うように、
「害」と書いても「がい」と書いても異論が噴出するし、
少しでも不正確な表現があろうものなら

「中途半端な知識で偉そうに書かないで」
「政治家なのにそんなことも知らないのか」
「傷ついた、誤解された人が大勢いる!」

と、ものすごい勢いでメールボックスやTwitterのリプライが埋まっていきます
もちろん明確な間違いや不適切な表現があれば全面的に悪いのはこちらですし、
訂正をして謝罪するのは当然です(指摘を下さる方に大感謝!)。

ただ、明確な間違いとも言えないような、

「人それぞれ意見が微妙にわかれる表現」
「詳述すると冗長になってしまうため、敢えて簡略化した表現」

などに集中砲火をされてしまうことがあり、

「まずは理解・認知を広げるために、一人でも多くの人に発信しよう!」

と思ってうかつに問題を取り上げると、
大やけどを負ってしまうことが多々あるのが現実です。
「炎上」やレピュテーションの毀損は政治家の最も恐れる点ですから、

「君子危うきに近寄らず」
「勉強したけど、触れるとまた批判されるから、この件に取り組むのはやめておこう…」

と感じて、障がいなどの「難しい」政策分野から撤退してしまった政治家たちは、
決して少なくない
ものと思われます。

もちろんこれは特定の分野に限らず、
憲法問題や何らかの愛護運動など、

「強い思いを持った方々が関わる政策分野」

においてはどこでも見られることです。

でも、小さな問題を社会全体で考え解決していくためには、
まずは幅広い認知を行われ、関わる人が増えていくことが絶対条件です。

「大同小異」

というのがある程度は必要になりますし、
間違いの指摘やアドバイスは非常にありがたいし重要ではあるものの、
発信者を萎縮させてしまうほどの圧力は逆効果に他ならないと感じます。

政治家や有識者も人間です。

「こういう勉強会に行ってきて、新しい知見を学んだ」
「陳情を受けて、行政にはこういう視点が足りないと感じた」

ということが気軽に発信できるような環境になれば、
もう少し状況が好転するような気もするのですが…。

過度な批判を恐れず、前向きな指摘は受け止めながら、
私は引き続き「難しい」分野でも情報発信を続けていきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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