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投票率が下がると、政治家の質が下がって世の中が悪くなる単純な理由

日々のこと

昨日は十条駅、今朝は田端駅で朝の街頭活動を行いました。

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前回のブログでも言及した通り、投票率が極めて低い統一地方選挙前半の結果を受けまして、
今週は個人の応援よりも微力ながら「投票へ行こう!」の演説を中心に行っています。

「選んではいけないNG候補」の見分け方 5箇条
http://politas.jp/features/5/article/356

少し前にはこんな記事もバスっておりまして、
記事の著者である地方自治ジャーナリストの方も

「棄権は現状をより悪化させることにしかならない」

と断言しています。

>しかし、だからといって棄権してしまってはいけない。
>なぜなら、棄権は現状をより悪化させることにしかならないからだ。
>低投票率が議員の質の悪化を生み、議会の形骸化と地域の衰退を加速させているとみるべきだ。

でも基本的なことですが、どうして投票率が下がると「良くない」んでしょうか?
結局、その母数の中で当選者が選ばれるんだから、変わらなくない??

ということで、本日はそんな疑問に答えつつ、投票率のおさらいをば。

まず投票率が下がると、「組織票」が強くなることは幅広く指摘されているところです。
企業団体や労働組合、あるいは宗教団体などの組織が取りまとめた票は、
雨が降っても槍が降っても投票に行くと言われています。

「浮動票」と言われる無党派層・支持政党なし層は50%近くいると言われていますが、
この人たちが投票に来れば来るほど不確定要素は増え、選挙結果はわからなくなります。
無所属や新人、なんら地盤や後ろ盾もない人でも当選できるかもしれません。

つまり投票率が下がると、基本的に
組織票に支えられた人ばかりが当選することになります。

こうした政治家は、自分一人の意思では政治決断をすることができません。
そして選挙で受けた「恩返し」をするために、自分の母体となる団体に
有益な政策を次々と打ち出していくことになります。

「別にきっかけが誰のためであろうと、結果的に市民のためになればよいではないか」

という考えもあります。確かに、それは一理あるかもしれません。
が、ここには大きな落とし穴があります。それはこうした利益団体の代表者たる政治家は、
20年後・30年後まで見通した政治を行うことが極めて苦手であることです。

例えば某宗教に支えられたある政党の議員さんたちは、
その支持母体となる支援者の関係上、福祉政策に非常に熱心です。
低所得者への支援や、弱者への社会保障の充実を訴え、与党としての立場を活かして実現させます。

しかしながらそれは、目先の有権者だけを考えた「バラまき」の場合が多々あります。
支援者の声に応えて、社会保障を充実させることは短期的には良いかもしれません。
ですがその財源を負担するのは、一体どこの誰で、どの世代なのでしょうか?

これは彼らだけに限らず、建設団体に支持を受ける議員が道路を作り、
労働組合の支援を受ける議員が給与や待遇の引上げを行ってきました。

最長で4年間のことしか考えず、言われるがままに支持母体に有益な政策を打ち出し、
ありもしない財源からお金を捻出して次々と要望を「実現」させていく…。

こうした選挙を繰り返してきた結果が、
我が国の1000兆円以上の借金と1億円もの世代間格差であり、
ほとんどの自治体が瀕している財政危機なのです。

高度経済成長期には、利権誘導型政治がそのまま国益につながり、
そうしたやり方が通用した時期もあったのかもしれません。

しかしながらこれからの政治は、バラまきをやめ、嫌なことや負担をお願いし、
未来の継続性を考えた、全体最適を踏まえた意思決定を行っていかなければなりません。

その時に、議会が組織票で当選した政治家ばかりだったとしたら…?

目先のこと、自分たちのことだけでなく、
未来を考えた政治家を選ぶこと。もちろん有権者自身が、未来を考えた投票行動を行うこと。

「組織票だけじゃ、どうやら勝てないぞ…!」
「将来を考えた政策を打ち出せば、無党派層を取り込める!」

そのように思わせることができれば、
既存の政治家たちの意識を変えていくことだってできるはずです。

あなたの一票は、あなただけのものではありません。
未来の子たちに、次の世代たちに託す一つの貴重なバトンなのです。

統一地方選挙の投票日まで、のこりちょうど10日間。
私も声の限り、政治参加の意義と投票を訴えていこうと思います。

ちなみに自分の選挙前の記事を読んで懐かしくなりました。
自分がブレてないようで、安心(笑)。

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http://otokitashun.com/blog/daily/825/

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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