次の世代に希望をつくる

立憲・古賀議員の自衛隊差別発言と名古屋大の自衛隊ブース中止、二つの出来事から

日々のこと

参議院の決算委員会でとんでもない質疑が行われました。動画でも怒りとともに取り上げましたが、ブログでも記録として残しておきたいと思います。

古賀氏は、防衛省が防衛白書を子供向けにまとめた冊子「まるわかり!日本の防衛」を一部の小学校に配布していることを問題視し、質問に立ちました。

その文脈の中で、自衛隊には経済的に厳しい家庭の子供が行く、豊かな子供は自衛官にならない、と言い放ってしまったわけです。

古賀氏は福岡県内の小中学校教員や日教組の特別中央執行委員を務めた経験のある方だそうです。正直なところ、その経歴を聞いて、なるほどと思ってしまった部分があるのも事実です。

これに対して、小泉進次郎防衛相がばっさり切り返しました。

近隣諸国への配慮の前に、自衛官の子供たちへの配慮に欠ける発言だったのではないか。自衛官の子供たちは貧しい家庭の子しかいないと言ったが、全くそういうことはない。その子供たちも学校に通っているのだから、その環境への理解を広げることが最優先ではないか、と。

私としては、全くその通りだと思います。中国や北朝鮮、ロシアの脅威に触れる記述が「近隣諸国の子供たちへの配慮に欠ける」と言う、その同じ口で、自衛官の家庭がまるで全部貧しいかのような発言をする。

これこそ完全に配慮を欠いているのではないでしょうか。

古賀氏はその場で発言を撤回し謝罪されましたが、撤回の一言だけで済む問題ではないと思います。これは立憲民主党の所属議員ですから、組織として党がどう考えているのか、きちんとけじめをつけてほしいところです。

相手が自衛隊という公的組織だから批判しても許される、などということがあってはなりません。

実はこの件と前後して、もう一つ気になるニュースがありました。名古屋大学の学園祭「名大祭」で、出展予定だった自衛隊のブースが急遽中止になった、というものです。

学生の実行委員会が、災害派遣など防災の観点から自衛隊を知ってほしいと企画し、大学も許可していたものを、開催前日に教職員組合が

「自衛隊の本質が軍事組織であることを覆い隠す一面的な宣伝活動だ」

などとして中止を求める声明を出した。そして声明を受けた学生側が「見通しが甘かった」として出展を取りやめた、という流れです。

学生がかわいそうでなりません。自分たちで一生懸命考えて企画し、大学も認めたものを、大人が直前で潰してしまったわけです。

私が思うのは、こういうレッテル貼りこそが、結果的にリベラルや左派の力を削いでいる、ということです。

自衛隊に行くのは貧しい子供だけだとか、学園祭のブース出展が軍事組織のPR活動だとか、そういうお角違いのレッテルを貼る。

すると、災害派遣などで頑張っている自衛隊に対してそんな言い方をするのか、と反感の方が広がってしまう。

リベラルや左派にも傾聴すべき意見はたくさんあるはずなのに、こうした自爆が続くと、論壇の議論そのものが成り立たなくなってしまうのではないでしょうか。

健全な民主主義には、右も左もいろいろな意見があった方がいい。だからこそ、建設的な議論ができる土俵を、お互いに壊してほしくないと思うのです。

古賀議員には、その場での撤回だけでなく、なぜそうした発言に至ったのか、もっと正式な形で説明と謝罪をしていただきたい。そして名大祭の件についても、適切な検証が行われることを願っています。

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音喜多駿

おときた駿
前参議院議員(東京都選挙区) 42歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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