東京から、あたらしくしよう

変わるべきは、議会運営と男性オッサン議員たちの意識。議員用保育室の常設には反対します

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

さて、昨日のブログでも少し触れたように、どうも都議会における「議会改革」の議論が明後日の方向に進んでいるようで、議会改革検討委員会に入れない少数会派としてやきもきしながら強く危惧しています。

過日、議会改革検討委員会の委員長を務める伊藤都議(都民ファ)が、「深夜まで預かれる議員用保育室」設置を目指していると宣言されました。

「どんな家庭環境(子育てママ等)でも議員を務められる環境整備を」

という問題提起は極めて正しいものだと思いますし、このテーマを「議会改革」として取り組むことは私も大賛成です。ぜひ推し進めていただきたいと思います。

しかしながら、そのための改革案が「深夜まで預かれる議員保育室の設置」というのは、議員特権云々以前にパーフェクトに間違っていると言わざるを得ません。

(画像は一日保育士体験をしたときのもの)

私が反対する理由は、大別すると2つです。

①そもそも深夜まで及ぶ議会運営を見直すべきで、保育室の整備は「深夜議会」を常態化・正当化しかねない
②各都議が乳幼児を連れて都庁まで出退勤し、深夜まで預けることはまったく現実的ではない

以下、順に説明させていただきたいと思います。

まず①としてそもそもの問題は、都議会の審議が深夜(22時や23時)まで及ぶということが常態化していることにあります。

1.どういうわけか午後(13時)からスタートする本会議と委員会
2.全員分を無理やり1~2日に詰め込むので、長時間化する質問日
3.揉め事があって進行が止まると、何時になってもエンドレスで「休憩」が続く

という有様でして、こんな理不尽な状態こそ「改革」に本気で臨めば変えることができるもの・変えるべきものです。

「遠方からくる議員がいるから」という理由で13時スタートとなっている本会議や委員会については、東京都より遥かに面積が広い道府県でも10時スタートをしている議会が多数あるので、説得力がありません。そもそも終わる時間が遅くなったら帰れないし、どちらを取るかでしょう。

2点目も、例えば神奈川県議会では質問の日程が4~6日間は確保されています。それより予算規模も人数も多い都議会で2~3日しか設定されていないことがおかしく、もっと質問日数を増やして時間を分散化することは容易にできるはずです。

3点目の会派間で意見が割れて進行が止まった場合ですが、これも18時になったら協議を打ち切って翌日に再開するなどの厳格なルールを決めれば解決しますし、リミットが決まっていれば結論が早まることも期待できます(いつも深夜まで、細かいところで意見がまとまらず無駄にごちゃごちゃしていることが多いので)。

…こういうと2点目・3点目については、「議会日程は非常にタイトなので、これ以上増やせない」という意見が返ってきますけど、都議会の年間開催期間は約90日程度(調査休会日を含む)。これをもっと増やせないという方がおかしいのではないでしょうか?

なお機動的に議案等に対応するため、年の4分の1しか開会していない都議会を「通年議会化」することを提案している会派もあります。

「あまり登庁回数を増やしたくないから」
「なるべく地元にいたいから(選挙活動したい or サボりたい)」

という古い考えの議員に忖度するのではなく、この慣習をぶち壊すことが議会改革・働き方改革のはずです。

なお勿論のこと、議会や委員会が深夜に及ぶときは関係職員は全員残業してます。議員だけ保育室に子どもを預けられたとしても、これじゃ都庁の働き方改革も女性活躍も進まないですね。

後者の「現実的ではない」というのはシンプルな話で、政府による「子連れ出勤推奨」のときにも話題になりましたが、そもそも職場に子どもを連れてくるのは母子(父子)ともに大変な負担になります。

特に「深夜対応」となれば、22時とか23時に寝ている乳幼児を連れて帰ることになるわけで、ちょっと利用したくなるシチュエーションが想像できません…。

ベビーカー通勤で私は地獄を見た…)

そして本会議質問であれば終了時間もある程度読めますが、現行の運営では委員会が深夜まで及ぶかどうかは直前までわからないこともあります。

いつ深夜議会になるのかわからないので、登庁の度に議員保育室に預けるために子どもを連れてくる??

これもやはり非現実的だと思います。

こうした想定は、実際に子育てをしている・していたママ議員にヒアリングすれば容易にわかるわけで、議会改革検討委員長が当事者たちの意見をきちんと汲み取っているのかは極めて疑問に感じます。

もし、子育て議員の大半が「議員保育室による深夜対応を!」と求めているのでしたら、私の考えが少数派なのを認めて素直に謝ります。

せっかく第一会派には子育て現役ママ議員が多数いるのですから、ぜひその意見を集約していただきたいと思います。

「そうはいっても現時点で深夜議会になっているなら、緊急回避的な対応策も必要では?」

というご意見もあります。それはその通りです。

しかしだとすれば、ベビーシッター助成など機動的なもので対応するべきであって、保育室という設置ハードルの高い「ハコモノ」を整備するのは、本末転倒な悪手ではないでしょうか。

仮に議員保育室ができてしまった場合、それをもって「深夜議会」が常態化されてしまいかねません。繰り返しになりますが、議員が「深夜議会」しているときは、職員の方々も残業しているのです。

これまでの自分達の働き方・やり方を一切変えずに、女性・子どもをそこに当てはめようとするのは「改革」ではありません。

昼過ぎにスタートし、詰め込み日程で深夜終了が常態化している状態を変えることこそが「議会改革・働き方改革」です。

「どんな家庭環境(子育てママ等)でも議員を務められる環境整備を」

という方向性には、私も大賛成です。深夜対応の常設議員保育室ではなく、ちょっとした時間にシッターさんと一緒に子どもが遊べる「キッズルーム」的なものを設置するとかであれば、緊急時対応として有効かもしれません。

せっかく都議会に女性議員が飛躍的に増えたこの期間を有効活用し、当事者目線が入った合理的な解決・抜本的な議会改革が進むことを望み、子育て現役・共働き世代の一人として私からも政策提案をしていくものです。

それでは、また明日。

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おときた駿

音喜多駿/おときたしゅん
参議院議員(東京都選挙区) 36歳
1983年東京都北区生まれ。海城中・高校→早稲田大学政治経済学部を卒業後、モエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、都議会議員に(二期)。 地域政党「あたらしい党」代表。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、政治や都政に関するテレビ出演、著書も多数。35歳、二児の父。日本維新の会から公認を受けた参院選にて初当選、参議院議員に。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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