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一転、都議会の委員会ネット中継実現の方向へ。保存期間や中断条件は詳細な検討を

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日は先週に引き続き、ネット中継の実現是非を議論する情報公開推進委員会が行われました。

過去記事:
「ネット中継するべきではない場面」って何?都議会自民党の消極姿勢で、都議会ネット中継導入が停滞中

https://otokitashun.com/blog/daily/19370/

こちらの記事も多くの方にお読みいただき、次年度早期の実施に消極的だった自民党の対応が焦点になっていました。

朝日新聞などのメディアがこうした背景を報じたこともあってか、一転して自民党も態度を軟化。

・ネット中継の運用ルールなどを定めた「要綱」を策定すること
・都民の声を聞くアンケートなどを実施すること

この2つが実現されるのであれば、ネット中継は次年度のできるだけ早い時期(最速で秋の定例会)でかまわないという意見を表明されました。

「要綱」については他の自治体でも策定していることが多く、これは建設的な提案だと思います。都民アンケートの実施も、コストがかからない&ネット中継導入時期に影響がでない方法で行うのであれば、まったく異論ありません。

というわけで、本日のところは自民党さんの提案はいったん各会派「持ち帰り」となったわけですが、来週に行われる委員会で決着がつくことになりそうです。

自民党が態度を大きく変えられた理由は図りかねますが(良いことです)、多くの都民がメディア報道などを見てこの問題に注目いただき、声を届けてくれたことも大きかったのではないかと思います。

様々なご意見を寄せて下さった皆さま、本当にありがとうございました!

そしてネット中継導入が決定されると、次はその「要綱」策定に議論が移る見込みです。

今日の段階で事務局から示されたのは「たたき台のたたき台」といった感じで、盛り込むおおまかな内容・方向性が示されたに過ぎませんが、私からは現段階で2点を指摘し、意見を述べさせてもらいました。

・「配慮を必要とする場合」をどこまで詳細に定めるか
・保存期間の8年間は妥当なのか

前者は、参考人招致の際に参考人がネット中継で顔が出ることに難色を示した場合など、「配慮」をしてネット中継を一部行わないことを規定することが必要だとされています。

確かにそうした場合に「配慮」は必要だと思いますが、この具体的なケースをある程度事前に明示しておかないと、委員長の裁量による「配慮」が乱発され、ネット中継が十分に行われないという事態を招く恐れがわずかながらですが否定できません。

そして動画の保存期間については、容量などの関係で他の自治体でも3年~8年という期限を定めているところは多いようです。一方で、無期限のところもあります。

私も調査をしている過程で10年前の議事録などに当たることもありますし、デジタルアーカイブの時代、やはりこれはできる限り半永久的に残しておくことが望ましいでしょう。

容量を広げる技術は日々進化していきますし、youtubeに公式チャンネルを開設して、自己サーバーではなく外部においておくという方法も考えられます。

8年というバッファがあるので今すぐに決めなくても良いのかもしれませんが、この点で将来の拡張性を担保しておいて欲しい旨を申し上げました。

以上のような論点を引き続き整理しながら、来年秋のネット中継全面実施に向けて協議は続いていきます。

実際にネット中継をする事業者もこれから入札によって選定されますが、これが競争性・透明性をもって行われるかどうかもしっかりとチェックしていかなければなりません。

都民のために低コストでより良いネット中継が実現されるよう、引き続き検討を重ねながら、また適宜ご報告していきます。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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