2.2年。
さて、こちらが何の期間がわかるでしょうか?
ノーヒントでわかるわけねえだろ!って感じだと思うのでばらしちゃうと、
これは戦後の内閣総理大臣の平均在任期間です。
これをどう捉えるかは人次第になると思いますが、
やはり他の先進国のトップが3~4年の任期であることを考えるとアレですし、
以前にも首相公選制の記事に書きましたが、最近20年に限るとなんと1.5年になります。
では、国務大臣はどうでしょう?
※国務大臣
法務大臣や厚生労働大臣、文部科学大臣などの総称。
ヒントとしては、野田さんが総理大臣になってから
内閣改造は3回行われており、その度に変わったポストもあります。
正解は…
なんと、たったの約10ヶ月。
いくらなんでも、こりゃあ短すぎるだろう!
というのが市井の感覚ではないだろうかと思います。
民間のプロジェクトでも、10ヶ月でやれることは限られています。
ましてや業務が多岐に渡る省庁ですから、1年未満では大まかな業務内容を
把握することすらできないのではないでしょうか。
ことほど明白に、日本の国務大臣というのは
単なる官僚制度における飾りになり、形骸化しているのです。
–
その一例としては今回の田中真紀子文部科学大臣(笑)の
一件なんかも参考になりますね。
「どう考えても理不尽」 大学新設不認可3校あす撤回要請 法的措置も検討
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121105/edc12110522180006-n1.htm
文部科学省が認可して開校予定だった3大学を
田中真紀子氏が「政治主導」によって否認し、リーダーシップを発揮して
大学の在り方について問題提起しようとした珍事件ですが。
大学の認可については、新設される大学側が開校前年の3月末までに申請を完了させ、
その年の10月末に認可が降りて、来春の開校に向けて動き出していく制度になっています。
しかしいくつかのニュースで指摘されているように、
10月末に認可が降りてそれから開校準備を進めたのでは、
わずか半年で大学が建つはずも、教員が集められるわけもありません。
つまり、事実上開校予定のもっとずっと前には大学側から
文部科学省への「根回し」があり、3月末の正式な申請やら大臣からの認可というのは
事実上形骸化された手続きになっているということです。
1年もいない大臣など、官僚たちが終えた手続きを「追認」するだけの存在で、
その業務をしっかり監査し、責任を取ることなど想定されておりません。
今回の一件で
「田中大臣はやり方は性急だったが、政治主導を実現しようとした!」
と評価する向きもありますが、そんなパフォーマンスでアピールするよりも
一年でも長くその椅子に座ってしっかりと組織にガバナンスを効かせて欲しいものです。
12月解散だと、今回の大臣たちの在任期間は3ヶ月ですねぇ。。(遠い目)
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
twitter @otokita
Facebook おときた駿
Instagram @otokitashun
買って応援!
下記リンクから飛んで、Amazonにてお買い物をしてみてください。
発生した収入は、政治活動の充実のために使用させていただきます。
Amazonでお買い物