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国会議員の数は多いのか? -NGT(永田町)480-

政治コラム

冒頭から重大発表ですが、なんと今日は僕の28歳の誕生日でーす!おめでとー!ほぅら、台風が僕のバースデーを祝福してくれているよ。参院選の被選挙権を得るまであと2年だNE!

…さて、皆さまからの冷たい目線を感じたところで、誕生日の夜に一人でコラムを書いているオトキタです。こんばんは。天気が悪かったんだよ!←

さて、宣言通り今日は前回の給料問題に引き続き、

国会議員の数は本当に多いのか?

という争点をかなり個人的な視点でぶった切っていきたいと思います。一般的に、「日本の国会議員は多すぎるっ!」と思っている方が多いと思うのですが、これは

政治家(=国会議員)が尊敬されてない

しかも高給取り

あんな給料もらいやがって、税金の無駄遣いだ!

そもそもあんな人数いらねーよ何やってんだよ寝てんじゃねーよ

というイメージに寄るところが大きいと思いますので、あまり論理的ではないと思います。まず、先進諸国との比較で考えてみることにしましょう。ちなみに政治家の数を比較するときは、人口比率(政治家一人あたりに対して人口が何名か)を考えるのが一般的であります。

まず「国会議員が多すぎる!」例として真っ先に引かれるのがアメリカ様で、日本と比較すると

にぽん:衆議院480名、参議院242名=722名 人口1億2千万
メリケン:上院100名、下院435名=535名 人口3億人

と、確かに絶対数でも人口比率でも大きく日本を下回っており、思わず「国会議員の首を半分はねとばせぇぇぇ!」と激高したくなります。

が、ちょっと待ってプリーズ。そもそも直接選挙でトップを選ぶ大統領制のアメリカと、議院内閣制の日本では代議士一人あたりの重みが違いますし、地方分権が進み地方の州議員が国会議員的な役割を担っているアメリカは、実質的な議員数は日本の数倍とも言われています。

他の先進諸国も比較に加えると、日本が特別議員数が多いわけではないことに気付きます。

にぽん:衆議院480名、参議院242名=722名 人口1億2千万
メリケン:上院100名、下院435名=535名 人口3億人
エゲレス(英):議員数合計1050名 人口6000万人
ゲルマン(独):議員数合計755名 人口8千万人
フランス(仏):議員数合計898名 人口6000万人

他にも枚挙に暇はありませんが、平均すれば日本は人口当たりの国会議員数は中位レベルであるといえるでしょう。なので「多すぎる=減らせ!」理論は一概には成り立ちません。

しかし、こうした前提があった上で、僕はなお国会議員の数は縮小していくべきだと考えます
理由は、大きく二つあります。

1点目は、国会議員のレベルアップです。

はっきりいって、今の日本の政治家のレベルは低すぎます。地方有権者の御用聞きになっているような二世議員は、地方議員ならまだしも国政は不要です。

前回の記事とも関連しますが、政治家に優秀な人が集まらないなら、数を半分にして給料を倍にするべきです。単純な解決策ですが、単純なだけに効果は高いと思っています。選択と集中の戦略の一つとして、国会議員は削減すべきというのが1点。

そして2点目は、「国会議員は、国民の代表である」という意識付けです。

みなさん国会議員を全員なんて知りませんよね?一般大衆に認知されている人なんて、せいぜいテレビや新聞に出てくる各党の代表・幹事長クラスくらいです。

しかし、こんな状態で「国民の代表」という意識を国民が持てるでしょうか?この意識の希薄さが、政治への無関心を助長しているように僕には思えます。

わかりやすい例をあげると、衆議議員は現在480名。これはなんと話題のAKB48の10倍にあたります。僕はAKBでは板野が大好きですが、それでも(?)顔と名前が一致するのはせいぜい半分以下で、480人のおっさんどもの顔なんて思い浮かべただけで吐き気がします(暴言)。

何が言いたいかというと、「顔と名前が覚えられる人数にしろっ!」というわけでは必ずしもなくて、「国会議員の数は、国民が監視できる(把握できる)レベルの人数であるべき」ということです。今の日本国民の政治意識からすると、国政に722人もの人数はあまりにも国民の手から離れすぎています。

国民の目が行き届き、「代表である」と意識が持てる程度の人数にアジャストしていくこと。これが逆説的に国民の意見を国政に届け、政治家が機能するために必要なことだと、僕は思っています。

というわけで、おそらく普通の人とは理由は違いますが(一番多いのは「給料も人数も減らせ!」という方)、たぶん国会議員の削減が必要ということではおおむね国民のコンセンサスが取れていると思います。

では、どうして国会議員の人数は(あれだけ選挙で公約されても!)一向に減らないのでしょうか?

ここにはいつも立ちはだかる、現職議員たちの「既得権益」もありますが、議員数を決定する選挙制度には、民主主義の根幹に関わるとても深遠な問題が内包されているのです

という流れで次回は選挙制度について語る道筋をつけつつ、会社の先輩がバースデーピザをおごってくれるというのでご飯を食べに行ってきます!彼女なんていらねぇよ、バースデー(死)

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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