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自分で作って自分で出した資料は、当たり前だけど物証にならない【森友学園】

日々のこと

朝から晩まで百条委員会の証人尋問準備のため、大量の記録・資料、そして過去の発言などにあたって物証を集めています。

そんな私だからこそ、いま世間を揺るがしている森友学園の新たな展開には、頭を抱えるほど強い違和感を感じています。

「安倍首相からの100万円」(菅野完) – Y!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/suganotamotsu/20170317-00068806/

「安倍晋三」と名義がかかれた振込用紙と寄付者名簿が出てきたので、安倍晋三が森友学園に寄付をした確かな物証だ!だそうです。

いやいやいや、ちょっと待って!

これ、情報発信元の筆者の記事をよく読むと(よく読まなくても)、振込用紙の名義は籠池理事長が本人で書いたもの、寄付者名簿も学園側が作ったものですよね。

こんなものが「物証」として認定されて、国会の証人喚問で首相の偽証が取れるなら、文字通りこの国は「やりたい放題」になります。地方議会の百条委員会と違って、国会ってそういうところなんでしょうか。絶対に違うと思うけど。

偽証罪の生じる証人喚問に呼び出して、そこで確かな偽証を取るためには、途方もないほどの資料や記録にあたり、自作ではない客観的根拠を集めるという作業が必要不可欠です。

まさか国会で野党が、この程度の「物証」を切り札に証人喚問に臨むことは考えづらいと思いますが、今後の行方にいち国民として注視していきたいと思います。その他にも手続き論には、不適切な部分がありそうですしね。

現時点での個人的所感としては、この見方がもっとも可能性が高いと思います。NPOでイベントを主催してゲストを招くと、謝礼を渡す時に

「謝礼はけっこうです。寄付だと思ってください!」

と言われるのは、非常によくあることですから。

なお、政権を揺るがすほどの大問題になるのは、森友学園側から政治家にお金を渡して便宜を図ってもらっていた場合です。

逆のケース(政治家が森友学園に寄付した場合)なら、同一選挙区内での寄付ということでなければ、せいぜい政治資金規正法の収支報告が訂正になるくらいで、大きな問題になるとも思えません。

さて、今後の展開はどうなりますか。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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