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「自民党の力をそぎたい政局だ」という本心を露呈する、自民党の呆れるほど傲慢な被害者意識

日々のこと

昨日のNHK日曜討論は政治改革がテーマでしたが、裏金問題の張本人である自民党の主張・態度は酷いものがありました。

>自民党派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法改正をめぐり、党政治刷新本部座長を務める鈴木馨祐氏は12日のNHK討論番組で、「自民党の力をそぎたいという政局的な話がごっちゃになっている」と発言した。政治改革に後ろ向きな自民の姿勢を問題視する野党側を牽制(けんせい)したもので、野党が反論する場面があった。
(朝日新聞記事より抜粋、強調筆者)

世間や野党が自民党に対して求めている政治資金の透明化・政治改革に対して、「今の各党の話でも、再発防止の話と、自民党の力をそぎたいという政局的な話がごっちゃになっているのは正直ある」と『正直』なご発言。

つまり、

「野党の言っていることはポジショントークで、自民党の力をそぎたいからやっているのだ」
「自分たちが提示している(超最小限の)施策こそが本当の再発防止策で、それ以外は不要だ」

というわけです。

すぐさま我が党の青柳議員が「そんなことは考えているはずがない。わけのわからないプロパガンダでごまかすな」と一蹴したわけですが、

プロパガンダで煙に巻こうとしているなら悪質だし、本心で思っているとしたら呆れるほど傲慢な被害者意識であるとしか言いようがありません。

改めて言うまでもなく、今回の裏金問題は不透明な政治資金の流れと政治倫理の欠如が表層化したものであって、それは政策活動費や企業団体献金・パーティー券販売とまさに地続きです。

それを政治資金パーティー(のさらにごく一部)の話や、罰則強化・デジタル化に矮小しようとしている自民党の姿勢こそが不誠実そのものであって、多くの有権者にもそれはとっくに見抜かれています。

にもかかわらず、自民党は党を代表する議員がテレビ討論番組で堂々と被害者ポジショントークを展開し、時同じくして、参議院政治倫理審査会に残りすべての議員が出席を拒否することが発表されました。

ことほど左様にこの後に及んでも、我が国の政権を長らく担ってきた大自民党には、政治とカネに関する自浄作用はまったくないのだと絶望せざるをえません。

このように「どうせ時が経てば忘れるだろう」と言わんばかりの自民党全体の流れに対して、ひとり違う行動をしているように見えるのが岸田総理です。

岸田総理は自らの延命=会期末における解散総選挙の実施と過半数保持に向けて、政策活動費の公開をトップダウンで指示するなど、現時点では孤軍奮闘しているようにも見えます。

が、それを支える執行部・同僚議員の姿はついぞ見えません。

結局、岸田総理も本気で政治改革をやりたいというより、自らの保身のために動いて、それが所属議員にも国民にも見透かされているのではないでしょうか。

時が経てば…という多くの自民党議員の思惑は外れ、内閣支持率は低空飛行を続け、衆院選における自民党への比例投票率は有意に下がり続けています。

私は今の体たらくの自民党は一度下野をするべきだと明確に考えますが、かといって空中分解して「負けすぎる」のも、政治の安定のために決して良いことばかりであるとは思いません。

大自民党としての矜持を取り戻し、組織の足並みの乱れを揃え、自浄作用を発揮する瞬間は果たして国会の会期末までにくるのでしょうか。

そのためには、「維新版・政治改革大綱」を丸呑みすることこそが最短距離であることを改めて申し上げ、また政治改革特別委員会の場でも引き続き主張をしていきます。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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