こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
総務委員会の質問から今回は、IT・ウェブ周りについてを取り上げます。
障がい者や高齢者など、様々なハンデをお持ちの方でも
難なくウェブ上から情報を得られるように仕組みを構築することを
「ウェブアクセシビリティ」
と言いまして、私はこれまで何度か取り上げて参りました。
一番簡単な例では、視覚障がい者のために音声読み上げ機能をつける、
聴覚障がい者のために電話番号だけでなくFAX・メアドを掲載すること等を指します。
この点、東京都はウェブアクセシビリティに優れたサイトを持っていると
お世辞にも言えないどころか、そもそもが色々な面で終わっているのに加えて、
経費がかかりすぎている点については、私が議員就任直後から指摘したきたところです。
東京都のホームページに、年間3億円以上?!
http://otokitashun.com/blog/togikai/1858/
(この記事、もう丸二年前か…懐かしい。。)
■
それでもなかなか改善が進んでこなかった東京都のウェブサイトなのですが、
これは各局がそれぞれウェブサイトをバラバラに管理・作成している上に、
全体を統括する部署が定まらず仕事の押し付け合いをしていたからです。
具体的には、
●広報広聴、つまりウェブサイトのデザインやコンテンツを司る「生活文化局」
●IT系の業務をつかさどる「総務局」
この2つがウェブサイトに関連する事業を主に持っている部署なのですが、
お互いがお互いに
「それ(ウェブの全体統括)はそちらの仕事でしょ」
「というか、結局は指示は出しても、やるのは各局ですからねえ…」
というスタンスを撮り続け、
一向に目に見える改善実績が上がって来なかったわけです。
しかしながら今年1月、議会答弁で舛添知事が
「東京都のウェブサイト(HP)は全面的に見直す」
「生活文化局にそのように指示した」
という、画期的な答弁を行いました。
これによって長年続いた生活文化局VS総務局の
「ウェブサイト(HP)の責任者はそっちだ戦争」
に、一応の決着を見たわけですね。
東京都の公式ホームページ、平成27年度中の全面リニューアルを舛添都知事が明言!
http://otokitashun.com/blog/togikai/6444/
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前置きがスーパー長くなりましたが、ここからが本題。
にも関わらず、冒頭でお話した「ウェブアクセシビリティ」の統括については、
生活文化局ではなく総務局が担当しているんですね。
…でもね、ウェブアクセシビリティって、
デザイン面や機能と切っても切り離せない概念です。
「全体的なHPの統括はウチだけど、そこだけ総務局がやってね」
は新たな縦割りを生み出すだけの、
極めて非効率的な分業と言えるでしょう。
ウェブアクセシビリティの観点から各局のウェブサイトは、
平成27年度末までに概ねリニューアルが完成するそうなのですが、
きちんと生活文化局と連携しているのか?としつこく質問しても
「『関係各局と』連携を取りながら、改善を進めていく」
という極めて曖昧な答弁が返ってきます。
「他局の職責に関わることは答弁できない」
というのが東京都のスタンスらしいのですが、
この時点ですでに連携がうまくいかない気配がプンプンしています…
■
ウェブやITなどはあらゆるものを越えていく概念だからこそ、
縦割りの形に固執する行政がもっとも対応しづらいものになっています。
ウェブアクセシビリティの改善については前向きな答弁をいただけたので、
まずは年度末までのリニューアル結果を待ちつつ、引き続き各局の足並みが揃った
不断の改善が行われるよう、提言を続けていきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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Tags: IT, ウェブアクセシビリティ