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政治家・議員を「先生」と呼ぶのは、それはそれでコスパが良いのでは?

日々のこと

議会が始まって都庁の職員さんとやり取りが増えると、

「おときた先生はいらっしゃいますか!」
「先生、質問の原稿はできていらっしゃいますか?」
「先生、先生…!」

と呼ばれることが多いわけでして、
あー自分ってそういえば政治家なんだな…ということを痛感する次第です。
(普段は地元や永田町で雑用ばかりやっているので。苦笑)

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メールでもばっちり「先生」です。
勤務時間外の夜遅くや、土日までご連絡をくれる職員には頭が上がります…
質問原稿が遅くてすいません。いや、相当早いほうだと思うけど。

さて、この政治家が「先生」と呼ばれる習慣。
明治初期から定着をしたと言われており、いまや国会議員に限らず、
私のような地方議員も「先生、先生」です。この呼称については

「政治家を勘違いさせてつけ上がらせる要因だ」
「役人にうまくおだてられて、いいように使われている」
「いや、民意の代表者なのだから、一定の敬意が払われて当然だ」

など、世間や政界内でも様々な議論や批判的意見があるところです。
議員の中には

「わたしのことは、先生と呼ばないでください!」

と職員さんたちに対して徹底している方もいますし、かつて所属していた
みんなの党では、議員同士はなるべく「さん」付けで呼び合っていました。

ここに対する私のスタンスとしては、
「まあ、どっちでもいいかな」くらいで考えていました。

役人・職員さんが慣習で「先生」と呼びたいなら無理に改める必要もないし、
要は自分自身が増長しないように心がけていればいいだけの話かな…と。
(油断をすると怖いところですけど)

そこら辺の意識は今も特に変わっていないのですが、
2年弱議員生活をやっていて、この「先生」という呼称のコスパというか、
合理性・便利な部分に気がついてきました。それは…

いちいち議員一人ひとりの顔と名前を覚えなくて済むこと。
(議員同士も含めて)

都議会議員なんて、定数が127名。
正直、私も全員の顔と名前はいまだに一致しておりません!
本会議の一般質問の度に、ニューフェイスが出てくるという…。

国会に至っては衆議院議員で475名とAKB48の約10倍のメンバーがいるのですから、
ソラで覚えろという方が不可能だと思います。

しかしながら、日々議員たちとやりとりをする役人・職員さんが、
万が一議員の名前を間違えてしまったらどうでしょうか?
プライドが高い彼らのこと、

「キミィ!わたしを誰だと思っているんだ、ん!」

…みたいな展開になって、面倒くさいことになるのは想像に固くないと思います。
その点、とりあえず議員バッヂをつけている相手には「先生」と呼んでおけば、
角が立たないこのシステムは極めて合理的
です。

一方で政治家同士にしても、会合なんかで顔を合わせた際、

「やあ先生、お久しぶりです!」
「これはこれは先生、お元気でしょうか?」

なんてやり取りをしているのですが、
実は顔と名前が一致してないなんてことはしょっちゅうです(苦笑)。
こうした場面でも、先生と呼んでおけば間違いないというのは非常に便利です。

「◯◯議員」「◯◯さん」と呼ぶのがデフォルトになると、
選挙が行われる度に議会担当になる役員・職員さんたちは、
議員名簿を購入して頭に顔と名前を叩き込む作業をするハメになります。

優秀な人間たちにそんなことをさせているヒマがあったら、
「先生」とでも呼ばせておけばいいんじゃないでしょうか。

そんなわけで、今日はちょっと違った視点から
「先生呼称問題」を論じてみました。皆さんは、どうお感じになりますか?

それでは、また明日。
朝8時から永田町で打ち合わせ…だと…?

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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