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福岡県「議連補助金」問題。県庁が議会に金を出したら、二元代表制は成り立たない

日々のこと

というわけで、毎日新聞のスクープが続いています。

福岡県が、県議の任意団体である議員連盟(議連)の活動に、最大1200万円規模の補助金を投入していたことが報じられました。

しかも毎日新聞が13議連の収支決算書を独自に入手して確認したところ、補助金の使途の大半は海外などの視察に関連する旅費だったとのこと。ハワイ訪問の現地謝礼や旅費、韓国訪問の旅費などが並んでいます。

この構図は30年以上続いてきた可能性があるとも報じられており、率直に言って耳を疑いました。

まず押さえておきたいのは、議連というのはあくまで議員有志の「任意団体」だということです。

議員の活動を公費で支えるお金には、議員報酬があり、政務活動費があり、議会事務局の運営経費があります。これらは条例や規則に基づき、使途や報告のルールが(不十分ながらも)定められています。

ところが今回の補助金は、その枠組みの外側で、執行部である県庁側から任意団体にお金が流れていたというもの。

議会事務局の運営以外で、自治体側が議員活動そのものに補助金を出す。こんな例は私も寡聞にして知りません。まさに前代未聞です。

そして、これは単なる「お金の使い方が緩い」という話では済みません。

地方自治は二元代表制です。住民が知事と議会をそれぞれ直接選び、議会が執行部を監視・チェックする。これが制度の根幹です。

では、監視される側の県庁が、監視する側の議員団体にお金を配っていたらどうなるか。

チェック機能が働くはずがありません。

補助金をもらっている相手に対して、厳しい追及ができるでしょうか。予算を審議する側が、その予算から自分たちの海外旅費を受け取っていて、緊張感のある議論が成立するでしょうか。

県庁側が議会にこうした補助金を出して癒着していたら、二元代表制はそもそも成り立たないのです。

だからこそ、責任は議会側だけにあるのではありません。

この補助金を予算に計上し、執行してきたのは県庁側です。その最高責任者は知事です。

歴代の知事がこの仕組みを見過ごし、あるいは議会対策として温存してきたのだとすれば、その政治責任は極めて重い。

現職の知事には、いつから、誰の判断で、何のためにこの補助金が続いてきたのか、経緯の徹底調査と説明責任が強く求められます。

「昔からあったので」では通りません。

福岡県議会では、公費による高額な海外視察がすでに問題視されてきました。今回はその「別ルート」が明らかになった形です。

一つの問題が表面化すると、次から次へと類似の構造が出てくる。これは福岡県に限らず、チェックが緩んだ組織に共通する現象です。

他の道府県や市町村に同様の「議連補助金」がないのか、横展開の調査も必要でしょう。国政の側からも、地方議会改革・地方財政の透明化という観点で、しっかり注視していきたいと思います。

まずは福岡県の知事と議会に、県民への誠実な説明を求めます。

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音喜多駿

おときた駿
前参議院議員(東京都選挙区) 42歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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