政治資金パーティーの「全面禁止」法案を出しながら、自分たちは政治資金パーティー・資金集めを続けようとしている立憲民主党に批判が殺到。
若手からも公然と異議の声が上がり、代表や幹事長の姿勢が二転三転するなどの混乱が続いています。
立憲若手議員「法案の理念を体現していく」パーティー開催めぐり幹部に提言書
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000351274.html
立憲民主党が企業団体へのチケット販売禁止のみならず、パーティーの「全面禁止」に踏み込むと初めて聞いたのは、1月に中谷一馬議員と朝生で共演したときでした。
そのとき率直に、
「いやー、そんな格好良いことだけ言いっぱなしはナシでしょ。いつかしっぺ返しを食らうぞ…」
と直感しましたし、そこまで言うなら自分たちもすぐにパーティーを禁止したほうが良い、有言実行の姿勢で一緒に自民党に対峙しようと党としても呼びかけを続けてきました。
なので今回の顛末は正直「いわんこっちゃない」という感じですし、今からでも立憲民主党は即時パーティーの全面禁止を自分たちでも実践するなり、企業団体への販売禁止のみに法案内容を軌道修正するなりをされた方が良いと思っています。
ただ、この問題が非常に根深いのは、おそらく立憲民主党議員の一定数(特にベテラン)は「パーティー禁止(あるいは販売制限)」にまったく納得していないんですよね。公然と声を上げた小沢一郎さんを筆頭に。
連合(労働組合)の支援を受ける立憲民主党の議員には、パーティー券を団体に配分して売ることで政治資金を得ている人も多いので、実はその資金源を手放したくないわけです。
党内が実はまとまっていないのに、「どうせ自民党が飲まなければ実現しないから、いいでしょう」と強引に党内をまとめて法案を出した。
なので、実は自民党と立憲民主党は同じことを考えていて、ある種の補完勢力化している。
そのことが自民党にも世論にも見透かされたために、法案審議が本格化すると同時に、立憲民主党が火だるまになってしまったのだと思います。
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立憲民主党の「イコールフッティング(競争環境を同様にするため、自分たちもパーティーをやめない)」という名のダブルスタンダードが発覚し、いわゆる「炎上」状態になってからの対応も酷いものでした。
泉健太代表は支離滅裂な記者会見(なぜか維新の名前を出してたけど)をして、意味不明なことを言いながらパーティー存続を宣言したかと思ったら、
翌日にはSNSに突如「対処をする」と投稿し、ほどなくして岡田幹事長がパーティーの中止を宣言。
しかしこれがまた中途半端で、どうやら政治改革の議論が行われている間はという条件付きなので、法案採決が終わって国会が閉会すれば、また平然とパーティーを続けると言っているに等しい内容です。
「政治資金パーティーで政策が歪んでいる。裏金づくりの温床になる」
と主張して法案まで出している政党がこんな具合では、そりゃ国民からの信頼回復などできるはずがありません。
繰り返しになりますが、立憲民主党は今すぐ党内議論を再開して改革案をまとめなおし、きちんと「パーティー禁止」でコンセンサスを取って実践するべきです。
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ただし。
厳しいことを申し上げてきましたが、一方で、本質・本当の敵を見誤ってはいけません。
本当に対峙するべき相手は、政治資金の「抜け穴」である政治資金パーティーを駆使して裏金を作り続け、この期に及んでまだパーティーを一切やめようともしない自民党です。
少なくとも、自民党の議員たちに今回の立憲民主党の対応を批判する資格は一切ありません。それははっきりと申し上げておきたいと思います。
公開基準を10万円ばかり引き下げることでお茶を濁し、金権政治を公然と続けようとしている自民党に国民の審判を突きつけるべく、山場となる来週の政治改革特別委員会での審議に臨んでいきます。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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