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3.11から13年。南海トラフ地震予測の「まやかし」から、防災・減災を改めて考える

日々のこと

3.11。東日本大震災から13年が経過しました。改めて、亡くなられた多くの命に哀悼の誠を表しますとともに、被災された皆さまにお見舞いを申し上げます。

また、今日まで復旧・復興に尽力されてきた関係者の方々に心から敬意を表します。

発災から約一ヶ月後に訪れた南三陸町では、想像以上に壊滅的な打撃を受けていた街の姿に打ちのめされました。

そんな中、支援物資を届けた学校でムードメーカーになっていたのは、中学1年生だった女の子。支援物資の仕分けを積極的に手伝い、支援に訪れたボランティアの方々に避難所の状況を説明する役割を担っていました。

その後、私と仲間たちが数年単位で被災地に足繁く通い続ける支援活動を決めたのは、健気に前を向いていた彼女の姿に影響されたことは間違いありません。

当時20代だった私は40歳になって、彼女たちはいま、当時の私と同じくらいの年齢になっているはず。

しばらくやり取りしていたお手紙やSNSでの交流も途切れてしまったけど、どうしているかな。

辛い思い出は少しずつ克服しながらも、震災の記憶を風化させずに、それぞれの立場からできることを。

いつか彼女や、当時出会った被災地の子どもたちに再会するときを目指して、恥ずかしくない努力を続けていきたいと思います。

先の予算委員会では、災害に関連して猪瀬直樹議員が重要な質疑を行いました。

国民は南海トラフ地震80%予測に騙されている!
https://note.com/inosenaoki/n/n7c03fb72f768

「南海トラフ地震は早期に、高い確率でやってくる」

多くの方々が信じているこの政府発表は実は根拠脆弱であり、しかも極めて不透明な方法で意思決定されたことを暴いたものです。

南海トラフが起きる高確率は、他には採用されていない・精度が低いと言われる「時間予測モデル」のみが根拠となっています。

政府が地震保険などを制度設計する際にも、制度が高いと言われる「単純平均モデル」が使われているのに、不思議なことに南海トラフ地震は扱いが異なる。

しかもその推計方法を決定する審議会は、どういうわけかこのときだけ議事録が非公開になっています。

密室の中で、南海トラフ地震の予測についてだけは「時間予測モデル」が単体で採用され、政府の公式見解として発表されたわけです。

そしてこの予測に基づいて国土強靭化計画が策定され、多くのインフラ整備に巨額の予算が投じられました。

中でももっとも巨額の予算が投じられたのは、南海トラフの被災範囲とされる和歌山県。当時の自民党幹事長だった二階俊博議員の地元です。

…命に関わる災害対策・災害予測すら、政治的な意図で捻じ曲げられた可能性がある。

猪瀬直樹議員はこのような疑惑の実態を、予算委員会の場で見事に明らかにしました。

こうした疑惑を払拭するためにも、政府は南海トラフ地震が議題とされた時の専門家会議の議事録を即時公開するべきではないでしょうか。

猪瀬直樹議員は予算質疑をまとめた文章(note)の中で結語として、下記のように書かれています。

>南海トラフの発生確率に水増しがあり、それが様々な悪影響を与えていることを質してきたが、そもそも、この地震大国日本において、地域毎に異なる発生確率に基づく予測地図を公表することで、国民の防災意識に油断が生まれるなど、様々な弊害が起こっているのではないか?

元旦に大地震に見舞われた能登半島も、発生確率は低いと言われていた地域でした。

地震はいつでも・どこでも起こりうるという意識の元、悲劇を少しでも小さくするために、防災・減災に努める。

3.11の日に、皆さまも改めて考えるきっかけとしていただければ幸いです。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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