盛山文科相に対する不信任案が立憲から提出され、衆議院における予算審議が一旦ストップしました。
この不信任案に対する賛否については採決後に理由とともに発信させていただくとして、これは普段の政局とは違った厚みを持っている駆け引きが始まったと見ています。
なぜなら、このタイミングで予算委員会の進行が遅れると、予算の自然成立「30日ルール」が発動できるなくなる恐れがあるからです。
予算の自然成立「30日ルール」とは、参議院が予算や条約を受け取った後、30日以内に議決できなければ衆議院の議決が国会の議決となるというルールです(衆議院の優越)。
このため、3月末まで30日以上の日数を残して衆議院で次年度予算案を通過させることができれば、与党にとって参議院の予算審議は余裕をもって臨むことができます。
逆に言えば、このために参議院の予算委員会はいつも消化試合になっているとも言えるわけですが、今回はいよいよ30日ルールが発動できる3月2日までに予算案を衆議院で可決できない可能性が見えてきました。
となると、裏金問題で揺れる自民党はさらに追い詰められ、政治倫理審査会などへの裏金議員たちの出席要求に対応せざるを得なくなります。
予算案を年度末までに国会議決できなければ、4月から暫定予算での執行を余儀なくされるわけですから、普段は「消化試合」にもなりがちな参議院予算審査も圧倒的に緊張感を持って行われることが予想されます。
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本来であればこのような日程闘争に入る前に、自民党が自主的に裏金問題について説明責任を果たして自浄作用を働かせるべきなのにもかかわらず、ここまで追い詰められてなお動きが鈍いことには失望が広がるばかりです。
政治倫理審査会への裏金議員の出席や党内処分など、自民党の対応に注視しながら、維新としても国会対応の姿勢を定めて続く予算審議に臨んでいきます。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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