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まさかの現代に蘇る長子優先主義…?政府の大学無償化案の制度設計がヤバい

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

今年も残すところあと4日!地域周り・ご挨拶にラストスパートです。

慣れ親しんだ地盤・北区を離れて、始めて新宿区・千代田区を回る年末年始。まだ勝手がなかなかわかりませんが、どの町会・消防団も暖かく迎えてくださり感謝しきりです。

今年は幸いにも暖かい年末になりそうです。夜警などに尽力されている地域の皆さまに心より感謝を申し上げます。

さて、少し前に話題になっていた件ですが、「異次元の少子化対策」の一環として、「大学の無償化」が発表されました。

高等教育までの無償化を掲げる維新の会として、大きな方向性には賛成です。

しかしながら現状でわかっている政府の制度設計案を見ると、いくらなんでも間違っている&優先順位が違うのではないかと指摘をせざるを得ません。

大学授業料「無償化」の劇的効果と噴出する不満
https://toyokeizai.net/articles/-/720734

まず無償化の対象になるのは子どもが3人以上の世帯。

所得制限がないところは良いのですが、これ、3人いれば全員が無償になるわけではなく、子どもが扶養から外れるとカウントされなくなる仕組みにするようなんですよね。

かなり意味不明な制度で、例えば私の場合は15歳・7歳・2歳の3人の子どもがいますが、長女が卒業後に就職して扶養から外れたら、次女と長男は無償化の対象外になります。

少子化対策のインセンティブ設計にしたい意図はわかりますが、こんな半端なことする必要あります??

制度の歪が生まれるのは明らかで、長子だけ大学に行かせるという家庭も出てくるでしょう。

まさかの現代に蘇る長子優先主義…!

そしてもう一つは、大学改革をする前に無償化して本当に良いのか?という点です。

率直に申し上げて、今の日本には高等教育機関としての役割を果たしていない大学が多すぎます

とりあえず大学には行っておいた方が…という価値観で、専門知識が身につかない大学に無償化だからと行って通わせることは、大きな機会損失&税金の無駄遣いになるでしょう。

大学改革を断行して退場を促し、本当に価値のある大学だけを残して無償化する。この順番が大事で、現状では国立大学を先行して無償化させるあたりが妥当な判断ではないでしょうか。

さもなければ、文科省の天下り先になっている大学の延命措置に手を貸すバラマキになるだけ

大学の無償化は中長期的な課題として、優先順位としてはまず99%の国民が通っている高校から完全無償化を勧めるべきだと強く提言したいと思います。

上記で引用した記事にも記載されている通り、こうした「異次元の少子化対策」の財源には現役世代の負担増である支援金が充てられる見込みです。

この財源捻出方法自体に大反対ですし、それであればなお、高等教育としての価値がない大学&天下り先の延命措置に手を貸すようなバラマキ施策になることは避けなければなりません。謎の長子優先主義にもなりかねないし。

教育無償化については、私立高校の無償化について維新案の最終取りまとめに入っているところです。

来期の国会に向けて、政府とガチンコで政策論争を戦わせ、軌道修正を勝ち取りたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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