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少子化対策の「支援金制度」は、現役世代の社会保険料の負担増。世代内での扶助を強めるべきは医療等ほかにある

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

懸案事項だった「異次元の少子化対策」における、財源の確保方針が一斉に報じられました。

「異次元の少子化対策」、財源は医療保険料に上乗せ方針…子育て世帯以外は新たな負担
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231108-OYT1T50219/

>政府が「次元の異なる少子化対策」の財源確保のため新たに設ける、国民から広く支援金を集める制度の概要案が判明した。負担能力に応じて医療保険料に上乗せして徴収する方針を初めて明記した。(中略)

>支援金制度は、保険加入者が拠出する支援金を子育て世代への給付などに充てる仕組み。概要案は、子育て世帯は「給付が拠出を大きく上回る」とする一方、それ以外の人には「新たな拠出となる」と説明。過度な負担とならないよう、「拠出額は負担能力に応じた仕組みとする」とした。
(上記記事より抜粋、強調筆者)

下馬評通りではありますが、はっきり申し上げて最悪の方針です。

「支援金」という名前で誤魔化していますが、まごうことなき現役世代の社会保険料の増額です。

参院予算委員会で「支援金などの誤魔化しはやめるべき」という私からの質問に対して、「複雑な制度はやめるべき」と総理も答弁していましたが、あれはなんだったんでしょうか…。

記事中にあるように、子育て世帯にバラまいて給付が増えたとしても、子どもを持つ人以外には負担増となるのであれば、これは単なる現役世代内の所得移転にすぎず、全体のパイ・投資額は増えません。

また少子化対策という観点から見れば、これから結婚・育児をする人たちの所得を上げて「結婚しよう・子どもを持とう」という機運を作らなければならないのに、そこの負担を増やして一体全体どうしようと言うのでしょうか…。

「支援金は企業も負担する」

という擁護論もごく一部に見受けられますが、その企業負担分は現役世代の賃上げ抑制要因になります。当然のことです。

効果が疑わしいどころか、現役世代の負担を増やして少子化を加速させる恐れすらある制度設計がこの「支援金」制度であり、到底理解することはできず、大反対です。

現行の社会保障制度で世代間格差が拡大して現役世代が過大な負担を負っているのに、なぜ子育て支援は「世代内」で完結させようとするのでしょうか。

医療などの制度こそ「世代内」の相互扶助を強め、現役世代の負担を軽くするのが今やるべきことで、政府の方針は真逆になっています。

目先の選挙を恐れて、年金や医療など反発が大きい制度の改革から目を背け続け、取りやすい現役世代や企業に負担を押し付ける。

その結末が今日の取り返しがつかないほどの少子化であり、現役世代の負担はもう限界であるという事実から逃げるべきではありません。

維新は医療制度改革などにより現役世代の負担を軽減し、歳出改革で少子化対策の財源をしっかりと出す対案を示し、理不尽な政府与党に真正面から対峙してまいります。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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