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省庁が地方に移転しても、国会対応で上京→出張費が年間4300万円!?国会のオンライン化・リモート化を急げ

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

今週は参議院側のスケジュールがすし詰めです…本会議や委員会質疑の合間に、議員連盟の会合などが続きます。

本日質疑に立った決算委員会では、いわゆる「コラボ問題」の適正化や産科医療補償制度の見直しについて提言を行いました。質疑の模様はぜひ動画でご覧くださいませ。

こうした質疑にいたるまでの官僚・役所側とのやり取り(通称:レク、レクチャー)を、私はすでに全てオンラインで行うようにしていますが、大半の議員はまだまだ対面でやっています。

結果、案の定というか、こんな調査結果が出てしまいました。

文化庁 京都移転の検証 議員への説明などリモート対応できず
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230515/k10014067511000.html

>文化庁は、移転先の京都で15日から本格的に業務を開始します。移転の課題を調べるため去年、文化庁が2週間行った検証では、国会議員への説明などでリモートでの対応が1回もできていなかったことが分かりました。(中略)

>NHKが情報公開請求で検証の記録を入手し、関係者に取材した結果、国会議員への説明や、政党の会議への参加は、期間中、合わせて17回ありましたが、リモートで対応できたケースは1回もなく、すべて対面で対応していたことが分かりました。(中略)

>文化庁では、こうした検証をもとに、リモートでの対応ができずに東京に出張するケースが年間1400回に上るとして、今年度の予算におよそ4300万円を盛り込んでいます。(中略)

>対面での対応が最も多かったのは国会議員への説明で、その理由として「対面での説明を希望する議員事務所が多かった」と記されていました。

>このうち、ある国会議員から「天守閣の復元」などについて「レク」と呼ばれる説明の要求があったケースでは、1時間15分後に説明に来るよう求められたということで、「課長が京都出張中のためテレビ会議システムでのレクはどうかと提案したが、返事が来なかったため、東京の庁舎にいた職員がレクを行った」としています。

>また、「国会議員が万葉集に関する陳情を文部科学大臣に行うため、担当課長と係長が東京へ出張した」というケースでは、20分間の陳情に対応するため京都と東京を往復していました。(攻略)
※上記記事より抜粋、強調筆者

薄々みんな実体がわかっていたものの、このように数字で明らかにされると衝撃的なものがあります。また、立法府や国会議員側の不甲斐なさを恥じ入るばかりです。

消費者庁や文化庁の東京からの移転が進んでいますが、省庁移転を阻む最大の理由が「国会対応」だと言われています。

結局、レクや答弁を求められれば職員は東京にいかざるを得ない。だったら、東京(霞が関)に集中している方が合理的…となってしまうわけですね。

オンライン会議が常識的になった今、政治家・国会議員との普段の打ち合わせはもちろんのこと、国会(本会議&委員会)における答弁だって、役人側はオンラインでまったく問題ないはずです。

国会議員のオンライン出席に対しては色々な議論があるものの、参考人はオンラインで出席することになんらルール上の縛りはないでしょう。国会側が慣習を捨てて認めれば、明日からでもパソコンを一台持ち込んで実施できる話です。

逆にいえば、それくらいの荒治療をして国会&国会議員の意識を変えない限り、オンライン対応やリモートワークを進めることはできない気がします。

維新は民間企業の調査でもっともデジタル化に対応している政党との評価をいただいており、国会のオンライン化・リモート化についても積極的に提言を行ってきました。

この調査結果を受けて、改めて国会対応へのオンライン化を進めるよう、強く各党・各会派に呼びかけてまいります。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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