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バラマキ経済対策、防衛費を口実とした増税にNo!執行率が高い減税、外為特会の活用を断行せよ

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

本日は参議院本会議にて、(昨日にやるはずだった)財政演説に対する質疑が行われました。

岸田首相「国民の信頼を取り戻し職責を果たす」参院本会議
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221122/k10013900041000.html

(↑こちらのNHKニュース、ほとんど大臣スキャンダルに関する質疑ばかり並んでいる中に、なぜか私のコロナ対応の質疑が入っているという)

相次ぐ大臣の辞任についても、岸田内閣にはしっかり襟を正していただきたいと思いますが、せっかくの質問時間を任命責任云々に使ってもあまり建設的な展開にはなりません。

ので私からは、もちろん本来のテーマである補正予算案・経済対策を中心に、将来世代への投資や防衛増税の是非、防衛力の強化(サイバーセキュリティ)、旧統一協会の被害者救済などを取り上げて総理に問いました。

岸田総理、外遊から帰ってきても相変わらず、ピリッとした答弁が返ってきませんね。。

旧統一教会の被害者救済法案については、「これまでの法律では救えなかったものを救う(要旨)」という答弁を今日もしながら、

実際の立法内容はそうなっていない(消費者契約法のマイナーチェンジと、それを準用しただけの新法)のですから、ここは気合を入れて修正いただきたいと思います。

本会議後は藤田幹事長と打ち合わせ、維新政治塾の講義にSAKISIRUのウェビナー会議。喋り倒したのでさすがにヘトヘトです。

質疑原稿は最下部に掲載しておきます。動画と合わせてぜひ御覧くださいませ。

それでは、また明日。



 日本維新の会の音喜多駿です。会派を代表して、ただいまの財政演説に対して質問をいたします。

 現下の経済社会状況をふまえれば、総合経済対策を行い、追加の補正予算を組むべき状況であることは論を待ちません。しかしながら、その経済対策・財政支出は、財政法29条の「予算作成後に生じた事由に基づき、特に緊要となった経費の支出」という補正予算の提出要件に基づき、足元の物価高や円安などの影響に 対応する、緊要性の高いものに限られるべきです。

 総理に伺います。今回の経済対策と補正予算は、本来は本予算に積むべき項目も相当数入っているようにお見受けします。例えば「途上国への気候変動支援」などは、重要ではあるものの、求められている国内への経済対策とはまったく関係がないものであり、緊要性があるとは到底、考えられません。グリーンイノベーションなど各種基金の増額なども、GDPへの即効性が明らかに低く、緊要性に欠けるものです。

 総理は本補正予算につき、全ての事業について緊要性があるものだと自信を持って言えますか。明確な答弁を求めます。

 政府は本補正予算案によるGDP押し上げ効果を4.6%としています。しかしながら、昨年の補正予算でも5.6%と試算していたものの、実際の経済対策押し上げ効果分は不明瞭で、政府においても検証された形跡はありません。過去の分析をきちんと行った上で押し上げ効果を算出し、予算を組んだのでしょうか。本年は試算通りに財政支出と経済成長が達成されると断言できるのでしょうか、総理、お答えください。

 追加歳出規模は29.1兆円ということですが、多くの予算が今年度中に執行されないことは明らかです。しかし、予算は短期で集中投入することで、はじめてGDP押し上げ効果が期待できます。そこで、財務大臣に伺います。2023年3月31日までに、本補正予算から執行される額の、総額に占める割合の「目標」をお示しください。

 年度中に執行できず翌年度に繰り越す「明許繰越」も常態化しており、予算の単年度主義は有名無実化しています。もはや予算の単年度主義・現金主義・単式簿記の公会計制度は、実態に合わず、かつ、効率的で健全な行政運営に支障を及ぼしているのではないでしょうか。

 総理に伺います。明許繰越が常態化しているのであれば、公式に単年度主義ではなく、発生主義を採用してはどうでしょうか。併せて複式簿記を採用し、公会計改革を進める気はありませんか、お答えください。

 積極財政が求められる状況下とはいえ、財源についても気を配る必要があります。増税と国債以外で捻出できるのであれば、それを最優先で使うべきです。例えば円安によって外為特会が円ベースで膨張していることは明らかであり、その評価益相当額を財源に充てることは検討に値するはずです。

 そこで、現時点で外為特会にどのぐらいの含み益があると試算していますか。為替介入で得た円を国債償還に充て、経済対策の財源に充てないのはなぜでしょうか。為替差益を財源に生かすことこそが、国民のためになるのではないでしょうか。総理の見解をお聞かせください。

 経済対策には感染症対策の強化も含まれています。これまでもその多くの対策が補助金・給付金であり、対象の不公平さやプロセスの非効率さを抱えたまま、危機に直面する度に場当たり的な施策を繰り返しています。このため、2019年から3年間で予算計上した新型コロナ関連事業の予算のうち、およそ2割が未執行だったことが会計検査院の調べで分かりました。
 
 補助金・給付金がほとんどを占める日本の経済対策は、残念ながら失敗だったのではないでしょうか。総理に見解を伺います。

 世界の多くの国は、今般の危機に対する経済対策において、補助金・給付金だけでなく、減税を選択しました。公平感が強く、効率的で、また需要喚起効果も大きいことが指摘されています。そして、減税を中心とする経済対策を行っている国では、いわばその予算執行率が100%近くなっています。そもそも集めず、ばらまかずという政策は、支出面を見れば執行率が高くなります。

 親しい政策効果を持つ給付と減税を比べて、給付が過度に優先されるのは、既得権を維持するためのバラマキであるとの批判を免れることはできません。執行率が低くなる補助金・給付金を選択し、執行率が高くなる減税を中心とする経済対策を選択しない理由を総理に伺います。
 
 我々日本維新の会は、このコロナ禍の今こそ、次の世代への徹底投資を高らかに掲げ、推し進めるべきと考えます。出産費用や授業料などについては、無償化への一歩を今こそ踏み出すべきです。今回、補正予算案に出産・子育て応援交付金事業が入りましたが、

 この創設される出産・子育て応援交付金事業に、出産費用や子育てに係る費用については無償にするべきという理念・目的は含まれているのでしょうか、総理に伺います。

 短期の財政支出こそ、将来世代への投資を第一に考える必要があります。授業料無償化、給食費の無償化、出産費用の無償化を補正予算で明確に位置づけるべきではないかと考えますが、あわせて見解を伺います。

 日本維新の会は、出産費用無償化の具体策として、出産にかかる医療を保険適用とし、自己負担分となる3割については「出産育児バウチャー(クーポン)」を支給することで、負担が一切生じることなく出産できる環境を実現することを提案してきました。他方、政府は、出産育児一時金の財源の一部を、後期高齢者医療制度でも負担することを検討しています。

 全世代で出産費用を負担する仕組みを創るという思想背景には、保険制度の原理原則である、共助の思想が見て取れます。これは「出産の保険適用と、税財源に基づくバウチャー制度のミックスによる出産費用無償化」という維新案を採用する、まさに道筋にもなりえると考えますが、いかがでしょうか。総理の所見をお伺い致します。

 安全保障分野について伺います。北朝鮮からの度重なるミサイル発射など、日本を取り巻く環境は一層厳しさを増しています。防衛力の抜本的な強化を検討する政府の有識者会議の議事要旨によると、防衛費の増額の財源は所得税の引き上げなどの意見がありました。

 総理は有識者会議の意見に対して、どのように受け止め、また防衛費増額に必要とされる財源はどのようにあるべきと考えますか。見解を伺います。

 国防の観点から防衛費を増額が必要であることは論をまちませんが、増税は家計と経済に多大なる影響を及ぼします。足元の経済状況を考えれば、短期的には臨時国債で対応しながら、増税ではなく行財政改革と経済成長で財源を捻出することを目指すべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 今日の安全保障上の脅威は容易に国境を越えます。特に、サイバー分野は「目に見えない戦争」と呼ばれ、その脅威は日に日に増しております。サイバー防衛を担う専門家を飛躍的に増やし、またサイバー防衛を担う自衛隊に対しては、アクティブ・サイバーディフェンス実施のため、不正アクセス禁止法、不正指令電磁的記録罪を適用除外とするなど、対応を検討していくべきと考えますが、見解を伺います。

 新型コロナ第8波の対応について伺います。政府は都道府県に対して、行動制限をともなわない要請や呼びかけとして、「対策強化宣言」や「医療非常事態宣言」ができる仕組みを新設することを公表しています。しかし、なぜこのタイミングなのか、まったく理解に苦しみます。経済活動の正常化をするべきこの時期に、地方自治体に宣言の判断を押し付ける仕組みは、国の責任の放棄と考えますが、見解を伺います。

 旧統一教会の被害者救済法案についてです。先週概要が示された政府与党案は、被害者救済においては残念ながら極めて不十分な内容です。被害者家族や被害者弁護団からも、失望の声が多く上がっています。私にはこれが、総理の意思を十分に反映されて作られたものだとは思えません。15幹事長会談で本案が示される前に、岸田総理は内容について理解・承認をされていましたでしょうか、伺います。

 とりわけこの新法では、禁止する寄附行為が消費者契約法の改正案とほぼ同一内容となっており、これでは新法によって被害者を救済するという総理の決意が満たされたことになりません。16我が党が提案している内容を踏まえ、新法にふさわしい内容へと修正するべきと考えますが、総理の所見をお伺いいたします。

 最後に、身を切る改革について伺います。多くの国民がコロナの影響や物価高で苦しい生活をしいられています。国会議員の歳費2割カットにつき、7月末で期限が切れましたが、維新の会は自主的に2割カットを継続しています。物価高局面にある現在、再開することが望ましく、国民の理解を得られると考えますが、総理の見解を求め、質問を終わります。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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