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立憲民主も国民民主も略称「民主党」で、数百万票が宙に舞う。有権者を惑わす選挙制度のバグを改善せよ

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

まだまだ今週は総選挙の結果について様々な分析・報道がなされていますが、こちらはなかなか衝撃的でした。

立憲民主党と国民民主党がどちらも略称を「民主党」にして届け、総務省がそれを認めてしまったことは以前にもブログで取り上げていたのですが。

またも公選法のバグ?略称が同じ政党が認められ、2つの「民主党」が爆誕している件(2020年9月)

選挙の結果、どうやら予想以上に「民主党」とだけ略称で書いてしまう有権者が多く、毎日新聞の推計によると全国で400万票近くあるのではないかという報道がされています。

まあ、よろしくないですよね。明らかに。

「民主党」と書かれた票は、そのまま2分の1ずつ両党に振り分けられるのではなく、「立憲民主党」「国民民主党」と書かれた本体の票の割合に合わせて「按分」されます。

立憲100、国民50の割合で得票していれば、「民主党」と書かれた票は2:1に按分されて振り分けられるということですね。

よってただちに不公平が生じているわけではありません。とはいえ、これは有権者の意思が歪められている可能性が非常に高いです。

「国民民主」に1票を投じたつもりで「民主党」と書いた人は、そのうちの大半を立憲民主党に持っていかれてしまっているわけですから本意ではないでしょうし、その逆もまた然り。

こういう自体を引き起こすとわかっていながら、ともに「民主党」という略称を譲らずに総選挙に突入した両党の(特に後から略称を届け出た立憲民主党の)姿勢)には、疑問を覚えざるを得ません

略称「民主党」見直し、国民が立憲と話し合いへ 玉木氏、本家強調
https://mainichi.jp/articles/20211105/k00/00m/010/135000c

この見直しについては玉木代表が意欲を見せておりまして、ぜひやっていただきたいものの、協議は難航が予想されます。

どっちも譲りたくないでしょうからね。

よってこの話し合いと並行して、投票を自筆式から選択形式にすることも同時に検討するべきではないでしょうか。

今は小選挙区・比例代表共にそれぞれ候補者名・政党名を自筆で書く形式になっていますが、選択肢を予め印刷しておいて◯やチェックマークをつける形でも、なんら問題ないはずです。

諸外国ではそうした形式の国も多いですし、地方自治体によってはすでに地方選挙で選択形式を導入しているところもあります。

国政選挙における導入是非についても、大いに議論するべきです。

そもそもなんで総務省もこんな二重登録を認めたんだよという話もありつつ、早くも8ヶ月後に予定されている参院選に向けて、我々も選挙制度の見直しを建設的に検討・提言していきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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