こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
本日の夕方、都民ファーストの会が「国政進出記者会見をするために、週明けの会見場をおさえている」という情報が駆け巡りました。
確度の高いところからも入ったので、牽制を込めてTweetをすると
残念ながら渾身の牽制(?)もむなしく、3日に国政進出の記者会見を行うという正式発表が流れました。
いまのところ小池知事は無関係を装ってコメントしていますが、これを言葉通りに受け取っている人は皆無でしょう。都民ファが小池知事の意思と無関係に動くことはありません。
自民党総裁選挙では無難な岸田文雄氏が勝利し、甘利氏の幹事長就任など「古い政治の象徴」のような人事が行われ、改革への期待は萎み。
一方で野党も、立憲民主党と共産党がついに「閣外協力」で一致するなど、政権交代の受け皿とはならないことが確定し。
有権者の間に「票を入れるところがないな」という空気が漂い始めた、これ以上ないというタイミングで仕掛けたと舌を巻くばかりです。まさに政界のハンニバル。
二階幹事長という、自民党へのパイプであると同時に、小池知事自身を縛り付ける鎖であった存在が今回の総裁選・党人事で消えてなくなりました。
子飼いの都議たちにまずは記者会見をさせて世論の風向きを十分に吟味し、「待望論」が高まったところですかさず辞職をして衆議院に出馬、というシナリオがもう頭の中に出来上がっているはずです。
どうしても、どうしても「女性初の総理」になりたいのだという、小池百合子知事の絶対にブレない野心と胆力には、共感も支持もしませんが恐れ入ったと言う他ありません。
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どうやら現職都議が数名は辞職をして鞍替え出馬するようで、7月の都議選を終えたばかりの転身は「都政投げ出し」としか評価できないでしょう。
繰り上がり当選もできないタイミングでの辞職は、都議会に明確に穴が空く。そんなことより都民ファで公認した無免許運転都議を責任をもってなんとかしろと、私も心の底から思います。
ただネットを中心に強烈な批判は巻き起こると思いますが、テレビなどの主要メディアはどうでしょうか。
「面白い!」「数字が取れる!」とこの展開を持ち上げ、小池百合子知事のこの動きを後押ししてしまう可能性も少なくありません。そう、小池知事の味方はいつでも「メディア」なのです。
政策の方向性としても、まさに総裁選で野田聖子候補が掲げていたような
「多様性(選択的夫婦別姓や同性婚)、ジェンダーギャップ解消・女性活躍、脱炭素(脱原発)、持続可能性」
などを打ち出せば、小池百合子知事のキャラクターとも相まって自民党への対抗軸としては十分に成立します。
まさに政界にぽっかり空いている(立憲共産党では取れない)スペースをがっつりと抑える展開。
そして狙うは自公の議席が減ったところでキャスティングボードを握れる議席数を獲得し、連立政権での首班指名獲得=総理大臣就任でしょう。
そう、日本新党で細川護熙氏が総理になったパターンで、女性初総理の座をその手中に収めんと、小池知事はそのオリジンへとブレることなく還っていくのです。
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この事実上の小池新党が都内だけに留まるのか、全国規模へと勢力を拡大していくのか(河野太郎氏との連携説が早くもあり!)見通すことは困難ですが、維新を含む野党にとってはやり辛くなったことは間違いありません。
ありませんが、こればかりは相手をどうすることもできないもの。
愚直に政策論争をし、都政を投げ出す姿勢を質し、都民や有権者の支持を獲得していくほかはありません。
そして小池百合子知事が辞職ということになれば(そうならないことを願いますが)、タイミング次第で衆院選と同時か、その後になるかはわかりませんが、早晩に都知事選挙も行われることになります。
小池新党は、公明党が議席を有する小選挙区である東京12区にも候補者擁立見込みとの情報で、そうなると都政・都議会で公明党との関係も冷え込みますから、やはり小池知事には都政を継続する気はあまりないのだろうな…と個人的には推察しています。
そうなった場合には、都民の皆さまに責任ある選択肢を示すことができるよう、こちらもしっかりと対応を重ねていきたいと思います。
極めて困難な局面ですが、これもまた政治、か。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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