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ネット中継で明らかになった都議会の欠点。非公開議論はこのままで良いのか?

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

性的少数者差別やヘイトスピーチ解消に向けた都条例案 成立へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181004/k10011657491000.html

本日10月3日の総務委員会にて、いわゆる「人権条例」が都民ファ・公明・共産などの賛成多数で可決されました。このまま10月5日の本会議でも可決され、成立となる見通しです。

ところが本日の委員会採決では、ちょっとした(?)トラブルがありました。

13時開会予定だった委員会が待てど暮らせど始まらず、最終的に開始されたのはなんと約8時間後の21時15分。

以前から告知している通り、現在総務委員会ではネット中継が試行されているため、

「何が起きているの?」
「まだ始まらないのか」
「どういう状況なのか説明して欲しい」

などの声がネット上に溢れ、私の元にも個別の問い合わせなどがありました。

冒頭のNHKニュースなどにも簡単に書かれているように、過日に行われた委員会質疑の中で

「委員の一人が差別的な発言をしたのではないか?」

ということを巡って議論が紛糾していたようですが、委員会が開かれた後もそうした説明は一般向けには一切ないわけですから、ネット中継だけ見ていた人には何が何やらわからないまま幕を閉じたように見えたことでしょう。

※東京新聞に詳しい記事が出ているようです
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201810/CK2018100402000128.html

これは、都議会が「理事会」と呼ばれる非公開会議を中心に運営されていることが問題の根源です。

理事会で協議が整うまで、ネット中継などがされる公開の委員会は開かれないわけですが、この理事会では丁々発止の駆け引きが行われています。

ここが外からまったく見えない。しかし、都民が本当に知りたい「議論」はここで行われており、各会派のスタンスや議員の人となりがわかるのもこの場です。

またこうした「理事会」がある程度公開されていれば、その議論が果たして委員会開催を半日も止めてまでやるべきことなのかどうか、都民・有権者に判断されますから、もう少し効率的・合理的な運営ができるのではないでしょうか。

「仮にいま非公開の理事会を公開しても、さらに奥深くに『打ち合わせ会』などの会議体ができるだけだ」
「いずれにせよ一定の非公開の場は必要だから、すべて公開するのは現実的ではない」

というご意見はあるでしょうし、情報公開野郎の私とて非公開理事会を公開すれば万事うまく行くとまでは思っておりませんが、少なくとも一定の抑止力にはなるはずです。

現在の第一会派・都民ファーストの会の都議選公約にも

「秘密会だった理事会など議会の会議内容を全て公開」

ということがはっきりと記載されていました(都議選公約集13番)。しかしながら、そのための協議すら行われていないのが実情です。

もちろんネット中継がなかったとしても、傍聴人がずっとスタートを待たされることになるわけですから、こうした問題は今までもずっとありました。

しかしネット中継が行われたことで、秘密会のせいでひたすら議論が再開されず待たされること、再開後の委員会で何が起きていたのか、何ら説明されずに議事が進んでいくことなどの問題点が、改めて可視化される結果となりました。

これを機に再び「非公開の会議体をできるだけなくしていく」努力が開始されることを望み、私からも再度要望していきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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