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築地移転の延期決定。次なる課題は、早期に解決へのロードマップを描くこと

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

本日午後の記者会見で、小池百合子知事が築地市場の豊洲移転の延期を正式に表明しました。

2016-08-31

延期をする理由として、

1.安全性の懸念払拭
2.巨額・不透明な費用の検証
3.情報公開の徹底

3点を挙げられ、スライドを使いながらの明確なプレゼンテーションの論旨は明瞭であり、十分に納得できるものであったと思います。

やはりもっとも大きな理由としては、1点めに含まれる環境問題でしょう。都が2年前から始めた地下水のサンプリング調査がすべて判明・完了するのは、年明けの2017年1月です。

土壌や大気の調査はすでに完了しており、地下水の調査は追加で自主的に行なったものとはいえ、完了時期がわかっていながらそれより前に移転日を設けたことについては、やはり不適切であったことは間違いありません。

2点めの「費用の検証」については、移転時期にかかわらず必ず必要になることです。先日のブログでも報告したとおり、少なくとも海外出張経費についての都の予算組みはむちゃくちゃなものでした。

東京都と舛添要一氏がひた隠しにした「黒塗り資料」がついに一部公開!海外出張予算、その驚愕の内容とは…
http://otokitashun.com/blog/daily/12500/

築地移転に関連する事業でも、同様に不適切な予算設定→入札が行われた可能性は十分にあり、徹底した検証が求められます。

3点めの情報公開についても、決定プロセスに不透明な部分があったことは確かでしょう。また、現時点では相当な情報量が公式HPなどで公開されているものの、昨日のAbemaプライムの番組内でも移転反対派の仲卸業者さんと、

仲「土壌汚染について何の情報もない!不安で移転などとてもできない!」
私「都のHPなどに詳細な情報が公開されていますが、ご覧になったことはありますか?」
仲「…いえ、見たことがありません。。」

というやり取りがありました。少なくとも郵送で資料をすべての業者に届けることは都もしていると思いますが、今後は現場の方々に幅広く届く広報活動のあり方を考えなければならないでしょう。

とはいえ私個人はこれまで繰り返し述べてきたとおり、延期はやむを得ないとしても、最終的に豊洲新市場への移転は避けられず、できるだけ速やかに移転を完了させるべきだと考えています。

2016-08-31 (1)

今日の記者会見では、延期日程については「プロジェクトチームの調査結果を待つ」の述べるに留まりました。築地存続を訴えるグループは移転の白紙撤回の訴えを強めてくるでしょうし、現場の混乱は避けられません。

安全性を確認し、豊洲の不具合を可能な限り修正することは都民益に叶う一方で、完成した新市場の維持費、移転延期に伴う現場の損失保障、環状二号線の工期が圧縮されることによる施工費の増大など、新たな負担が発生することもまた事実です。

ここからの小池都政の課題は、移転に向けた新たなロードマップを早急に描くことです。当初に現場からも要請があり、サンプリング調査結果も判明した後である2月が一つの候補になると思います。

おそらく様々な精査を進めていく中で、経費や意思決定・情報公開のプロセスについては多くの問題点が顕在化してくるでしょう。ただ、安全性において致命的な問題が発生しない限りは、計画とは切り離して移転自体は進めるべきだと思います。

豊洲新市場の改善点や、新たな移転プランの策定については、私自身も調査・研究を続け、議会などで適切な提言を進めて参ります。

…それにしても。

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(31日放送のモーニングショーより、各会派に依頼がきたアンケート調査の結果)

移転を推進してきた一部会派の無責任な姿勢は目に余るものがありますね。公明党さんはきちんと回答していますけど…。

ここまでは知事の「お手並み拝見」とばかりにダンマリを決め込んでいるこれらの都議会会派は、今後どのような対応を見せるのでしょうか。

明日は都政改革本部の第一回も開催されます。引き続き、都政にご注目をいただければ幸いです。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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