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「多様な教育機会の提供」と「再チャレンジ」。定時制高校・三部制高校の実態を追え

日々のこと

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
先日、知り合いのツテで都内にある単位制の「三部制高校」へと見学にお邪魔しました。

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(お誘いいただいた知己のK先生と、教室にて)

「三部制」というのは聞き慣れない方も多いと思いますが、
午前部・午後部・夜間部とそれぞれ4時間ずつ1日12時間の授業を用意し、
自分の所属部を基軸として通う単位制の高校です。

「単位制」というのは大学でお馴染みの形式。
授業が高校側によって定められているのではなく、
生徒は自分たちでカリキュラムを選択して単位を取得し、卒業を目指します。

詳しくは実際の高校のHPなどを御覧くださいませ↓
http://matsudominami-h.net/?page_id=75
(千葉の高校のページですが、詳しかったので…)

さて、この第三部はいわゆる「定時制」の一つと言えるわけですが、
こうした学校の魅力はなんといっても「多様な教育機会の提供」と「再チャレンジ」です。

夜間の給食があり、複雑な家庭環境や日中は仕事がある人々でも通うことができ、
また少人数クラスや柔軟なカリキュラムで普通の中学・高校に馴染めなかった、
課題を抱えた子どもたちにも対応していくことを目指しています。

優秀な人材を育成することも、教育の大きな目標の一つである一方で、
どんな子であっても脱落させずに社会の一員にまで育て上げるというのも、
また教育の担う非常に重要な役割ではないでしょうか。

しかしこうした定時制・三部制高校の巡る状況は、
決して明るいものとは言えないのが実情です。
今年は都立定時制高校四校が閉校する予定となっており、

都教委 4校廃止を決定 「夜間定時制は学びの安全網」 代替に疑問も
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016021302000140.html

訪れた高校でも、

「定員数に対して教室数が十分ではなく、満足なカリキュラムが組めない」
「老朽化して綻びが出た施設も、なかなか修理をしてもらえない」

などの課題が聞かれました。

もちろん、限りある財源を合理的に使うことは必要です。
ですがこと東京都の財政差配を見ていると、どうにも腑に落ちないことが多すぎます

教室が足りない学校があるのに、都有地を都市外交に充てる。
修繕費すら節約するのに、東京五輪で膨れ上がる予算に対しては
「なんとしてでも捻出する」と知事が公言し、あっさりと承認される気配が漂うなど…。

もちろん土地も財源も簡単に動かせるものではないのは承知の上ですが、
教育予算に限っても「オリンピック教育」「ICT教育(あまり使われない」には
億単位の支出がされる一方で、定時制や三部制高校へ回る予算は潤沢とは言えません。

どうしても高等教育などのレベルの高い「上澄み」にばかり目が向けられがちなのは、
あらゆる社会課題と共通しているのかもしれません。

ちなみに都議会議員には都立高校から様々な式典の案内が来ますが、
定時制高校や夜間部のイベントの議員出席率は有為に低いと思います。
これも結局、「票の数」に依るものなんですよね…。

他の政策と同様、日の当たらない部分にこそ、
(共産党以外にも)目を向けていく議員の存在が必要です。

都が推し進めている「チャレンジスクール」の実態とともに調査研究を重ね、
提言を行っていく準備を進めたいと思います。

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ちなみに訪問の際、ロングホームルームで5分間だけスピーチさせてもらいました。笑
高校一年生に、政治の話をコンパクトに伝えるのって難しいですね…。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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