(画像はPAKUTASOさんのフリー素材を使用しております)
こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
今日は朝から北朝鮮の弾道ミサイル発射の話題でもちきりでした。
【北朝鮮発射情報】さきほど、北朝鮮の「人工衛星」と称するミサイルが沖縄県地方の方向に発射されました。続報につきましては、この首相官邸災害・危機管理情報アカウントや首相官邸ホームページでお伝えします。 https://t.co/cul6bm6Saw
— 首相官邸(災害・危機管理情報) (@Kantei_Saigai) 2016, 2月 7
こうした軍事的緊急事態に、地方議員たちは一体なにをできるのでしょう?
自分たちが関わる自治体の問題ならまだしも、このような国際的な事件となると、
手も足も出ない状態になりそうですが…
実は都議会では一つだけ、行われるであろうことがあります。
それが「決議」の起案・採択です。
【「決議」とは?】
議会の意思を対外的に表明するために行われる議決のこと。
当該地方公共団体の公益に関する限り、広範な問題に対応が可能で、
社会問題や国際平和についてもしばしば取り上げられることがある。
類似するものに地方自治法に基づく「意見書」があるが、
決議には法的根拠はなく、また意見書が国会もしくは関係省庁に
送付されるのに対して、決議にそのような実効性はない。
例えば直近では、パリでの同時多発テロが発生した際に、
都議会では下記のような決議文が採択されています。
短いので、全文引用。
去る11月14日(現地時間11月13日)、フランス・パリ市中心部のコンサートホールや北部のサッカー場などを標的に、一般市民を無差別に襲った残虐なテロ事件が発生した。これまで120人以上が亡くなり、200人以上が負傷し、フランス国内はもとより、全世界に大きな衝撃をもたらした。
こうしたテロという卑劣な行為は、世界に対する許しがたい暴挙であり、いかなる理由があろうとも、断じて許されるものではない。
ここに、全ての犠牲者の方々と、その御遺族に深く哀悼の意を表するとともに、惨事に遭遇された多くの方々に心からお見舞いを申し上げるものである。
東京では、2019年ラグビーワールドカップ、そして2020年オリンピック・パラリンピック開催に向け準備を進めている。言うまでもなく、この二大大会は平和の祭典であり、テロの未然防止に万全を期さなくてはならない。
東京は大会開催に当たり、これまで以上にテロ対策を強化していくとともに、全世界が、テロを絶対に許さないという強い信念を共有していくことが必要である。
よって、東京都議会は、人類全体の安全の確保のため、本事件に関わる全容の早期解明及び新たなテロ事件の再発防止に向けて、全世界が総力を挙げて努力することを強く訴えるものである。
以上、決議する。
平成27年12月1日 東京都議会
(引用元)
…まあつまり、
「都議会は○○という事態に対し、××という意思を表明する!」
という決意宣言みたいなものでして、
意味があるのかと言われれば正直微妙なところでしょう。
英訳されて世界に発信されているわけでもなさそうですし…。
他に過去決議されたものの例として、
わかりやすいところでは
核兵器廃絶に関する決議
2020年東京大会における野球・ソフトボールと空手道の競技実施を求める決議
などがありました。
ちなみに決議文は全会一致が原則なので、だいたい最大会派が起案をし、
各会派の代表者で協議の後、採択がなされる流れとなります。
■
こうした議会における行動がいつから始まり、
どのようにして慣習として定着したのかはよくわからないのですが、
「こういう事態に、地方議会だってプレゼンス(存在感)を発揮しなければっ!」
という思いの表れなのかもしれません。
身も蓋もない話ですが。
決議それ自体の意味は大きくないかもしれませんけど、
世論を醸成し、テロや武力行為などに対して再発防止を呼びかけていくことは、
地方自治体としてできることもあるはずです。
本日は先立って、都議会各会派の代表者名で、
下記に全文掲載する緊急声明が起案・発表されました。
私個人が北朝鮮の行為に対して感じることも、まったく変わらぬ想いです。
こちらの緊急声明を元に、上述した同時多発テロ事件のような
決議案が採択されていく流れになるのではないかと思っています。
(もちろん、まだわかりませんが…)
今後も政府の対応に注視しつつ、
関係諸国の努力で平和が保たれることを願ってやみません。
それでは、また明日。
■
【北朝鮮の「人工衛星」と称する弾道ミサイル発射への抗議について】
2月7日、北朝鮮は、我が国を含む国際社会が自制を強く求めてきたにもかかわらず、「人工衛星」と称する弾道ミサイルを発射した。これは、これまでの関連する国連安保理決議に違反することは明白であり、国際社会の意思を無視した暴挙である。
本年1月6日の北朝鮮による核実験実施の際にも、国際社会は強く非難し、東京都議会も厳重に抗議を行ったばかりである。北朝鮮のこれらの行為は、地域の平和と安全保障を脅かす非常に挑発的な行為であり、断じて容認できない。
よって、東京都議会は、今回の北朝鮮の行為に厳重に抗議する。また、政府においては、北朝鮮が断じてかかる行為を繰り返すことのないよう強力な外交を展開するとともに、国際社会と連携し、断固とした対応を採るよう強く求める。
平成28年2月7日
東京都議会議長 川 井 しげお
東京都議会副議長 小 磯 善 彦
東京都議会自由民主党幹事長 宇田川 聡 史
都議会公明党幹事長 長 橋 桂 一
日本共産党東京都議会議員団幹事長 大 山 とも子
都議会民主党幹事長 尾 崎 大 介
都議会維新の党幹事長 野 上 ゆきえ
かがやけ Tokyo幹事長 上 田 令 子
都議会生活者ネットワーク幹事長 西 崎 光 子
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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