都知事選挙の告示日(1月23日)が近づいて参りました。
候補者は民間の常識で言えば第一線から退くような方々ばかりで、
世論としてもイマイチ盛り上がっていないように感じます…。
さて、マスコミ関連では「自民党が舛添候補の支援を決定した」
「民主党は細川氏を推す」などなどが報じられておりますが、
そもそもなんで知事候補は「無所属」ばっかりなんでしょうね?
端的に結論からいうと、
「政党の色をつけると、選挙で勝てないから」
ということに尽きます。
よく言われるように、先の選挙で大勝して与党になった自民党も
過半数の支持を集めているわけではありません。参院選の比例代表における
自民党の得票率は35%程度となっています。
大勢の国会議員を選ぶ国政選挙ではそれで良くても、
「オンリーワン」を選ぶ首長選挙では、この得票率で当選することは難しい状況です。
「自民党公認」
などの政党色をつけてしますと間違いなく
アンチ層はその候補に投票しなくなりますから、
『公認』という看板が逆に足を引っ張る結果になってしまうわけですね。
現在、公党公認の都道府県知事は
大阪府の松井府知事のみとなっております。
これは当時それだけ維新の会に支持があったということでしょう…
そこで前述のように候補者は「無所属」としておいて、
政党は「推薦」という形を取るわけですが、国政で対立している与野党が『相乗り』したり、
これが地方議会の仕組みをわかりづらくさせる原因となっているように思います。
少し話は飛びますが、
この問題を突き詰めていくと
「実はそもそも、地方議会には政党政治(会派政治)なんていらないんじゃないの?」
という結論にたどり着く気がしています。
地方議会は国政と異なり、議院内閣制ではなく二元代表制です。
最大与党が首長を選出するわけではありません。
国政において政党が多数派を形成する理由は立法・政策実現のためですが、
地方議会は事実上立法機関として機能を失っていることが大半です。
多数派を形成すれば条例案の提出・成立ができますが、地方議会ではあまり例がありません。
単に地方議会が行政のチェック機関、首長提案の条例の審査機関であるなら、
会派なんて組まずに各々の議員が案件ごとに是々非々で行動する…
というのも十分に考えられる話しだと思います。
もちろん立法行為の放棄なので悲しいことではありますが、
首長が無所属ならば議員も全員無所属。議会の議案審査は
政策ごとに喧々諤々やって一発勝負!
…なんて議会も、民主主義のレベルアップのために
考えてみてもいいのかもしれませんね。
それでは、今回はこの辺りで。
音喜多駿/おときたしゅん
参議院議員(東京都選挙区) 39歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
twitter @otokita
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東京維新の会公式Instagram @tokyo_ishin
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