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小泉劇場、再演の舞台裏を考えてみる

政治コラム

お久しぶりです。
少し更新に間が空いてしまい申し訳ありません…。

さて、色々な識者がコメントをしているので今更感もあるのですが、
私も自分なりに小泉さんの「脱原発」記者会見騒動について
考えたことを述べてみようと思います。

基本的に、時に政治にはストーリーがあって、役者がいると思っています。
最近、一番優秀で役割が明確な役者さんは小泉進次郎さんです。

例えば、自民党が選挙の時に「70歳以上は原則公認しない」と決めてるのに、
組織票目当てにそういう方に公認を出したりする。

すると、小泉進次郎氏が

「そんなことをやっていては、古い自民党体質は変わらない」
「国民の信頼を得られない」

とか党内批判をして、国民の溜飲を下げるわけです。
が、ここでのポイントは溜飲を下げるだけで、
あくまで自民党の決定は覆らないところです。

この流れと筋書きの中で、自民党と小泉進次郎氏は見事な共演者です。
自民党は、ルールを曲げてでも物事を通したい。でも、国民の信頼も損ねたくない。

そこで、人気のある小泉進次郎氏にご登板を願う。
小泉進次郎氏としても「若手改革者」のポジションから発言が
大きく取り上げられるし、国民の人気も上がって一石二鳥、と。

そんなわけで今回のお父上、純一郎氏の登場も
大きな筋書きの中の一幕であると考えるのが妥当です。
(本当に安倍首相に伝えたいだけなら、記者会見する必要ありませんしね)

もちろん個人の推測ですが、おそらく自民党自身が
原発推進政策に手詰まり感があるのではないでしょうか。
でも、今さら撤回も方向転換もし難い。そこで、純一郎氏に役者として白羽の矢が立つ。

さてここで、段階的に依存度を下げていくにせよ、即時原発ゼロを目指すにせよ、
避けて通ることができないのは最終処分場の問題です。オンカロ待ったなし。

先ごろ、政府与党は福島への「全員帰還」が困難であることを
認める見解を示したとの報道がありましたが、ここから一気に
福島を最終処分場にする提案まで持っていくんじゃないかと思います。

もちろん、極めて、極めて難しい政治的ハードルがある問題です。
そこで原発ゼロカードに加えて、最後のジョーカー小泉純一郎を切ってきた…。

なんてね。

まあ先送りが大好きな日本の政治に限ってありえそうもないし、
小泉さんが独特の政治嗅覚で何も考えずに立ち回っている可能性もあります(苦笑)。
しかしながら、この問題に大きすぎる一石を投じたことは確かでしょう。

私は原発ゼロというのは「結果」であって目標ではなく、
電力自由化によって淘汰していくのが筋であると考えていますが、
これからの政界の動向と世論の流れを注意深く見守っていきたいと思います。

ではでは、今日はこの辺で。

 

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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