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平成25年10月28日 各会計決算特別委員会 質問内容(生活文化局)

委員会

〇おときた委員 私からは私立学校振興費の中から経常費補助についてお伺いをいたします。
 東京都は全国でも私学の数が非常に多い自治体であり、先ほど栗林委員からも言及があったとおり、特に高校生の数は六割近くが私学に通っております。現状、東京都の教育を支えるのに私学の力は欠かせません。
 私学に通わせる家庭の負担を軽減させるためにも、東京都の教育水準向上のためにも、私学振興助成金の重要性は多くの方が認めるところであります。
 平成二十四年度も千七百億円以上が執行された私学振興助成金ですが、その中心を占めるのが経常費の補助です。この中には一般補助と、そして特別補助という項目がございますが、まず、この特別補助の制度詳細と意義についてお伺いいたします。

〇武市私学部長 経常費補助につきましては、一般補助と特別補助の二つに分けて算定し、その合計額を各学校に対する補助金として交付しております。
 一般補助が各学校に共通した学校運営費を対象として教職員数や生徒数などの規模に応じて算定しているのに対しまして、特別補助は少人数教育や国際化の推進など、各学校における取り組みを促したい事項について、各学校の取り組みの実績に応じて算定しております。
 経常費補助金の配分方針につきましては、毎年度、知事の附属機関である東京都私立学校助成審議会に諮問し、その答申に基づき決定しております。

〇おときた委員 各学校の取り組みに応じてとのことでしたが、それでは平成二十四年度は具体的にどのような取り組みに特別補助は支出されたのかをお伺いいたします。

〇武市私学部長 特別補助の具体的な例といたしましては、小中高等学校において国際理解教育を推進するため、外国語の授業を担当するネーティブスピーカーを教員として雇用している場合に補助する国際化推進補助や、中学生や高校生が幼稚園児との触れ合いを通じて家庭生活や親の役割について理解を深められるよう、保育の体験学習を受け入れる幼稚園に補助する保育体験の受け入れ補助などを実施いたしました。
 また、全ての学種において、生徒や教職員を対象に防犯訓練等を行った場合や、AEDを活用した心肺蘇生法実技講習会等を実施する取り組みを行った場合に補助する生徒等の安全対策推進補助などを実施いたしました。

〇おときた委員 特別補助の執行でさまざまな取り組みが私学において促されていることがわかりました。
 それでは次に、この特別補助が経常費補助全体に占める割合の直近五年間の推移と、平成二十四年度分については具体的な金額も教えてください。

〇武市私学部長 特別補助の経常費補助金全体に占める割合は、平成二十年度四・九%、二十一年度五・〇%、二十二年度五・〇%、二十三年度五・三%、二十四年度五・四%となっておりまして、微増傾向にあります。
 また、平成二十四年度における幼稚園から高等学校までの経常費補助金の総額は、約千百三十八億九千三百万円で、そのうち一般補助は千七十七億五百万円、特別補助は約六十一億八千八百万円でございます。

〇おときた委員 単純な助成、単純な補助金となると、それに依存する体質を生み出す可能性がある中で、単に規模だけではなくて、取り組みに応じたインセンティブを与える特別補助の存在は重要です。少しずつですが、その割合がふえているのは歓迎すべき傾向であると思います。
 私学間に健全な競争を促すために、特別補助はますます拡大していくべきであると考えますが、この特別補助の今後の展望と見解についてお伺いいたします。

〇武市私学部長 特別補助は、各学校の取り組みを促したい事項について、各学校の取り組み実績に応じて算定しているものでございます。その配分方針につきましては、私立学校助成審議会のご意見を聞きながら、適切に対応してまいります。

〇おときた委員 施策誘導的な側面はあるものの、私学間の競争を促すものではないとの趣旨のご回答であったかと思います。
 しかしながら、国際競争力を高めていくためには、教育は非常に重要なものであり、それを支える私学には、公立学校にできないさまざまな取り組みにチャレンジしていただかなければなりません。
 公立学校で既に行われている取り組みを後追いで促すだけでなく、先進的な取り組みを行った私学にも助成を出すなどの制度をぜひとも検討していただき、特別補助の予算や範囲を拡大していくことで競争環境を整えて、私学をより一層、していただくことを要望し、私からの質問を終わります。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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