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「質問」こそ、議員の花形?

都議会の話

一昨日の9月11日(水)、今回の定例会で審議される「議案」が発表され、
にわかに周りが慌ただしくなってきました。

日程と議案そのものについては以前の記事を参照していただくとして、
各議案の詳細なんかをここで解説し始めるとまず間違いなく
90%以上の方々が回れ右して帰ってしまうと思うので(苦笑)、

個々の議案の詳細が知りたい方はこちらをご参照ください↓

25年第三回都議会定例会の条例案概要
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/09/20n9b100.htm

さて、前回の記事ではこうした「議案」の決議の他に
「質問」が議員として重要な仕事の一つであると述べました。

よく政治家さんのホームページや配っているレポートを読むと、

「○○についての質問を行いました!」
「議会質問数、通算NO1!」

などの文字が躍っており、
さぞ議員にとっては「質問」というのが大事なんだろうということが伺えますが、

「はあ、質問?そんなの小学生だって授業でやってるだろ。仕事しろよ」

というのが市井の感覚であることは否めません。
(私もそう思っていた時期がありました)(ごめんなさい)

というわけで、本日は議員が行う「質問」について解説いたします。

議会における「質問」は、授業で生徒が先生に聞くものとは別物です。
単純に知らないことについて聞くわけではなく、あえて適当な言葉を当てはめるとすれば
「追及」「要求」とかが近いんじゃないかと思います。

「××地区には待機児童が増加しており、保育所を増やすべきだと考えます。この件について、見解を伺います」
「○○機関への職員の再就職は天下りではないでしょうか。担当局の所見を伺います」

など、簡単に言うと質問という形を取って
行政の在り方、改善点などについて追及・要望していくわけです。

議会において議員が質問することに関しては、行政側が「回答」しなければなりません。
そしてこの「回答」には、非常に強い拘束力が発生します。

もし、上記のような質問に対して

「待機児童解消のため、保育所を増やしていく方向です。○年以内に解決を目指します」
「ご指摘の点は、誤解を招くようなやり方があった。再発防止に努めます」

などと回答すれば、行政はその指針で絶対に行動しなければなりません。
民主主義においては、それだけ議会での発言には重みがあるのです。

だからこそ、なんとか議員たちは良い「質問」をして、
行政を動かして政治的な問題を解決していくことを目指すわけです。

一方行政サイドも、そんなに簡単には非(?)を認めませんから、
彼らを納得させて方向性を転換させるには、非常に高度なやり取りが必要になります。

見ていると、2つのやり方があるように思えます。

一つは「追及、屈服型」で、例えば行政の無駄遣いや天下りなどについて、
ぐうの音もでないほどのエビデンス(証拠)の事例や数字を集めて突き付け、
「改善します…」としか言えない状況に持っていく質問スタイル。

もう一つは「協調型」で、行政サイドと普段から良好な関係を築いて
彼ら自身も課題だと思っていることを共有し、

「もうちょっとうまいやり方もあると思うんだけど、
 前例がないから自分たちじゃ新しい決断ができないのよね」

なんて思っている、ちょっと行き詰っている事項について
議員が質問することによって改善案の後押しをしてあげて、
問題解決を図るスタイル。

型の名称は僕がつけたテキトーなものですが、
なんとなく後者の方があるべき姿な気がします。
やったことないから、完全に想像ですけれど。

なお都議会では、「代表質問」「一般質問」の日が(たったの?)2日間設けられています。
「代表質問」はいわゆる大会派の「代表」たちが質問に立つ日で、
残念ながら小会派であるみんなの党には出番がありません…。

一方の「一般質問」はすべての議員にチャンスがあります。
トータルの質問時間は定められており(今回は360分だそうです)、
こちらもまた「会派の規模(人数)」を勘案して割り算して、各会派に割り振られていきます。

今回、みんなの党の持ち時間は10分強ということで、
我らが幹事長の両角都議が登壇され、質問します。
持ち時間が長い会派は数人で割って質問し、都議会では一人10分前後が通例のようです。

過去の質問内容はすべて都議会のHPで閲覧することができまして、
まあ民間の会議感覚でいえば突っ込みどころだらけなのですが(苦笑)、

東京都議会 本会議の会議録
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/proceedings/

長くなってきましたので、

「質問を斬る!」

は日を改めてまた書きたいと思います。
(敵も増えそうだしな。ボソッ)

おそらく議会の中ではもっとも見応えがある「質問」の日は

9月25日(水) 代表質問 13:00~
9月26日(木) 一般質問 13:00~

となっております。
ぜひともお気軽に足をお運びくださいませ!

ではでは、本日はこのへんで。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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