こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
様々な条例案が議決された定例会最終日に、もう一つコンテンツがありました。
4年に1度の「東京都選挙管理委員」の選出(選挙)です。
(画像引用元)
選挙管理委員は正規の委員が4名、補充員が4名の計8名で、任期は4年間。
その間に東京都で行われる各種の選挙が適正に運営されたか、
管理・審議をしていくのが主な役割になります。
細かくどんな職務をしているのかは図りかねますが、
実務は自治体職員がやっているわけですから、選挙管理委員そのものは
各種の選挙に「お墨付き」を与える、いわゆる非常勤の「名誉職」に近いと言えそうです。
そんな彼らに支払われる報酬は、東京都では
委員長:月額523,000円
委員:月額429,000円
補充員:日額26,200円
となっておりまして、かなりの高額です。
この選挙管理委員、多くの自治体でその約7割を議員OBが務めている実態が知られています。
<にっぽん再起動>23区議OB 選管委員へ“天下り” 引退後の食いぶち?
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2010092902000078.html
(少し古い記事ですが…)
「選挙を管理・審議するのだから、選挙に一番詳しい『元議員』がふさわしい」
という理屈はわからないでもありませんが、
それにしても委員の中にせいぜい1人か2人いれば十分です。
他は公職選挙法に詳しい学者や、弁護士などの有識者を選ぶべきだと思います。
■
彼らの任期は4年のため、私にとっても最初(で最後?)の
選挙管理委員の選挙となったのですが、東京都では選挙の前に
各会派が候補者を「推薦」する仕組みになっています。
自民党・公明党・民主党・共産党の大会派4つが候補を提示しまして、
候補者は総勢10名。なんとうち8名が都議OBでした(残り2名は警察OB)。
高額報酬をもらう選挙管理委員のポストが、
実際には議員OBの天下り先になっているかのような状態は、
果たして都民感覚として認められるものでしょうか?
本来であれば我々も独自の候補者を推薦するべきでしたが、
この各会派からの「推薦」というシステムを事前に上手く把握することができず、
擁立が間に合わなかったため、当日は抗議の意を込めて「白票」という選択をいたしました。
結果は8名中6名に都議OBが当選。
やはり慣例通り、7割弱を都議OBが占めることに…。
結果は変わらなかったとしても、候補者を擁立すべきだったと思います。
この辺りは、議員キャリアの短い我々の未熟さ故の失態でした。
申し訳ない限りです。
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議員生活を続ければ続けるほど、
こういった理不尽な「慣習」の数々に直面します。
議員をやっていなければ、知るよしもないことばかりです。
兵庫県議会でも改革派のかしのたかひと県議が、突然の展開に
やはり同様に「棄権」という選択で意見表明をしていました。
選挙管理委員の選挙・・・不本意ながら「退席」しました。
http://ameblo.jp/kashibou/entry-12104346285.html
もちろんメディアによる報道も重要ですが、
われわれ議員の立場からも気づいた点をこのように広く周知し、
世論を喚起させて変革の気運を醸成していきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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