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都議会に蔓延するアポなし訪問…他人の時間を奪っていませんか?

都議会の話

本日の厚生委員会で病院経営本部への質問が終わり、
地獄の議会スケジュールもいよいよ折り返しです。
(質問の内容はまた後日!)

写真

いつも会期が始まる前に一度机をゼロリセットするのに、
どうしてこうもあっという間に資料の山になるのか…。
東京都行政の規模の大きさと、圧倒的な紙文化を思い知るばかりです。

さて、今日言いたいのは紙の話ではなくて、
都庁職員さんたちの「突撃アポなし訪問(仮称)」について。

議員になってからずーーっと闘っているのですが、
とにかく東京都の職員さんたちはアポなしで突然控室にやってきます
(控室=議員の執務室。オフィスみたいなもの)

議会日程が始まれば、

「先生、今回はわが局への質問はありますか?」
「どんな質問をご予定されていますか?予定だけでも!」

質問通告書を出せば、

「先生、質問文は出来上がりましたか?」
「内容が頭の中にあれば、さわりだけでも!」

そして質問文を提出すれば、

「答弁骨子ができましたので、早めにご確認を!」
「局長の決裁を取らなければいけませんので、さあさあ!」

…キェェェイ!!
仕事にならんわーー!!!

いや本当、本会議や委員会の休憩時間に控室に戻ってきたら、
黒山の職員さんたちが控室前にいることもありますからね。
15分休憩にどうしろっつーの。

こうした質問取り(通称「問とり」)や答弁調整の他にも、
ちょっとした連絡事項でもわざわざ紙や資料を持って丁寧に控室にやってきます。
しかし、アポなしで…。

前にもどこかで書いた気がしますが、
たぶんこれは

「キミぃ!この私にたいして電話やファックスで済ませるなんて、失礼だろう?!んんっ?」

みたいな先生方がたくさんいらっしゃったことから、
慣習として「直接行かないのは無礼」という雰囲気が蔓延しているものと思われます。

それよりアポなしで来る方がよっぽど無礼な気もするんですが、
もうこのあたりは価値観の違いなのかなあ…と、半ば諦めの境地です。

何度もやり取りをしていて気心がしれている職員さんならまだしも、
ほぼ初対面の人が控室前で待ち構えたりしていると、もはや
「…あんた誰??」としか言いようがありません。。

そしてこれは私個人のやり方&考え方に過ぎませんが、
前職で営業をやっていた時代に徹底していたポリシーとして

「相手から来た電話で商談しない」

というのがありました。
突然不意打ちできた電話でうっかり商談・交渉を始めてしまうと、
相手のペースに巻き込まれて主導権を握られてしまうからです。

なので私は商談先から急な着信があるといったんスルーするか、
何も聞かずに「すぐ折り返します」とだけ答えて切り、

「このタイミングってことは、〇〇の案件かな…」
「手元にこの資料を用意しておくか」

と色々と準備・シミュレーションをしてから話し合いに臨んでいました。
予想が空振りすることもありますが、いったん態勢を整えるだけで、
ずいぶんと落ち着いて交渉を進めることができます。

これは、アポなし訪問でも同じことですね。
一方的にきたアプローチに対して受け身になっては、良い交渉はできません。

「常に自分がイニシアティブを取る」

これが営業・交渉の一つの極意なのです。
(とか偉そうに言ってますが、私の最終キャリアはマーケティングです←)

そんなことも相まって、
とにかく私はアポなしで来た職員さんは

「しばらく待ってもらう」
「(答弁調整なら)一度帰ってもらい、文面をメールで送ってもらう」

という対応をすることにしています。
上記の裏を返せば、向こうは不意打ちで主導権を
握りに来ているのかもしれませんが、その手には乗りません!

実際、わざわざ都庁の高層階から都議会議事堂まで来てもらわなくて済む案件の方が大半ですし、
今回の答弁調整もメール&内線で進めた方がスムーズなものもありました。

調整をして答弁内容に変更がある度に
紙を持って来られようとするんですけど、
紙だといちいち並べて変更点を確認しなければなりません。

しかも頻繁に変わると最新のがわからなくなり、
おまけに失くしたりするという…(これは私の管理が悪いのですが)。

その点、ワードの校閲機能を使ってメールで送ってくれれば、
変更点も一発でわかりますし、時間と紙の無駄もありません。
これからの時代には

「メールでやり取りする習慣」
「事前に内線をかけてアポあり訪問」

を都庁・都議会に文化的に根付かせたいと思いますので、
皆さま一つ宜しくお願いいたします(誰に言っているのだ?)。

さて、質問原稿の仕上げに戻ります。
それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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