昨日、議案についての決議が行われまして、
都議会第3回定例会はすべて終了です。
みんなの党は、知事提出議案にはすべて賛成、
共産党提出の議員提出議案には反対の立場で臨みました。
共産党が提出した条例案は、要旨を説明しますと
「保育所設営のために土地を買う場合、その半額を東京都が助成する」
というもので、一見すると
子育て支援の拡充策のように思えますが、
その助成対象を「市区町村と福祉法人のみ」に限定しているため、
民間の力(とその新規参入)によって待機児童の解消を目指す立場から反対し、
賛成少数で否決されました。
ともあれ、これでとりあえず議会活動を
一回り経験したことになりました。終えてみての率直な感想は、
「とにかく『数』と『慣習』で、ガチガチなところだな」
というものです。
最大会派の自民党が59議席を占め、またそれと歩調を合わせる
公明党が23議席、合計で127議席中82議席を持っています。
ほぼ3分の2に近い議席数です。
議会運営は「数」で決まりますから、彼らと
『うまく付き合って』いかなければ、条例案提出はおろか
議会や委員会で発言や議論をしていくことすらままなりません。
傍聴に行った先の厚生委員会でも、共産党委員の答弁内容に自公の委員が
異議を唱え、委員会が2時間以上も中断するという事態が発生しました。
発言の内容や時間、順番などが「慣習」で厳しく決められ、
またそれを運営していくのは最大会派の委員長、理事たちです。
(極端に言えば、委員長が発言を認めなければ発言すらできません)
このような状況下の議会で、少数会派である我々に
一体どんなことができるのかと考えると、正直なところ
少々暗い気持ちになることも確かです。
しかしながら、希望はあります。必ず。
政治家というのは本来、世論に極めて敏感な人種です。
世論に歓迎される=票になるとわかれば、必ず反応します。
(よく誤解されますが、「政治家は話を聞かない」というのは嘘だと思います)
都議会はその認知度も低く、まだまだ開かれた議会とは言えません。
議会運営の慣習も古いし、費用弁償(交通費の過剰支給)が残っているなど
時代錯誤な面が多々あります。
こうした点への都民の世論が喚起され、「改革の機運」が高まれば、
最大会派の議員たちも我先へと動き始めるはずです。
一期生としてチャンスをいただいた以上、
都議会の「ありのままの姿」を引き続き公開しながら、
議会内でも活発な議論を行う立ち回りができるよう、道を模索していきます。
議会閉会後は、会派メンバーでお疲れさま会。
来週からは休む間もなく決算特別委員会が始まりますが、
力を合わせて乗り切って行きます!
それでは、今日はこの辺で。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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