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組織委員会には渡すのに、都知事には渡さない?やっぱりヘンな都庁内の情報ガバナンス

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

今日は13時から約6時間に渡る長丁場なオリパラ特別委員会が行われました。…といっても、質疑ができるのは11月下旬の四者協議に関わる部分について限定。

本日の四者協議でまさに行われている総予算・費用負担の件など、ホットな議論はやはりリアルタイムでできないわけで、取り上げる話題も少々古いのですが、ご容赦くださいませ。

私からは、有明アリーナの削減プランやコンセッション方式などについても質疑を行いつつ、やはり気になった都庁の情報共有体制についてキツめに追及をさせていただきました。

【東京五輪】小池百合子都知事「私が目にしたのは1日」 バレー会場めぐる横浜市文書 – 産経ニュース
http://www.sankei.com/politics/news/161203/plt1612030004-n1.html

横浜市が横浜アリーナ開催について意見をまとめた書面が、四者協議終了後まで都知事の手元に渡っていなかったという事件がありました。知事の手元に届いたのはなんと、12月1日だったそうです。

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こちらが今回の委員会資料要求によって改めて明らかになった、横浜市役所より都のオリパラ準備局長宛に届いた書類。「取扱注意」のハンコもむなしく、あっさりとマスコミに流れたことも大変遺憾なのですが…

私がもう一つ資料要求した「横浜市とのやり取りの経緯」の資料を見ると、こちらの書類についてどのように対応されたかがわかります。

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オリパラ準備局長宛が受領した後、五輪組織委員会とオリパラ調査チームには迅速に共有されたことがわかります。

…いやいやいや、ちょっと待って!本来であればこれ、即座に知事に上がる案件ですよね?オリパラ準備局長の直属の上長は、他ならぬ都知事ですから。

五輪組織委員会はあくまで外部組織、オリパラ調査チームも外部顧問の集まりです。報告ラインから考えて、オリパラ準備局長が知事に報告する責務があるのは明白です。

そして何より、上記の新聞記事のように、当の知事が「担当の局に情報を上げるように指示した」と改善を求めているのですから、局の情報共有に不手際があったことは誰の目にも明らかではないでしょうか。

…で、私としてはその部分を端的に指摘して、真摯な反省と情報ガバナンスの改善・再発防止の答弁が貰えればそれで良かったんですよ。

ところがこれが、出てこない出てこない!

この質問の件だけではなかったのですが、答弁がとにかく確定せずに深夜&当日昼前までアレコレと押し問答が続く。返ってくる予定答弁は

「局としては、以前から横浜市との会議等を通じて、その考え承知しており、知事には報告を行っていた」
「今後、都政運営に関わる重要な情報については、適時適切に知事への報告を行っていく」

うーん、意地でも自分たちの落ち度を公的な場で認めないこのスタンス。自分たちの非は認めないけど、知事に言われたことだし、渋々ながら今後は再発防止に努めますよ?というふてくされた感じがありありと伝わってきます。

しかし都民目線で納得できないことを、ハイそうですかと見過ごすわけにもいきません。

部長答弁ではここまでしか返せないということで平行線なので、それならアドリブで委員会本番、局長答弁を求めようではないか!と決意。

質問の最後に局長の見解を質疑通告なしで聞いたら、大きな声で男らしい答弁が。

「率直に反省しなければならないと思っております!」

なんじゃそりゃーー!!

いや、認めていただいたのはとても良いことなんですけどもね。あの深夜をまたいだ攻防は一体なんだったのかと。。

推測でしかありませんが、オリパラ準備局に限らず都庁組織は、どうも部長クラスあたりで過剰に「局長(組織)を守らねば!」「局長(責任者)に恥ずかしい答弁をさせるわけにはいかない!」という意識が働いているように思います。

組織を守るために、「やってません」「できません」という答弁をしない・させないために腐心し、あの手この手で質問を取り下げようとさせたり、あるいは今回のように

「再発防止に努めるニュアンスは出しつつ、決して非は認めない」

ような、官僚答弁で乗り切ろうとしてきたりするわけです。

勿論そんな組織事情は都民と関係ないことですし、真摯に過ちを認めることが何よりも大事な再発防止の第一歩です。

豊洲市場移転で発覚した「盛土問題」もそうでしたが、どうにも都職員が

「十分な情報共有をしていた」

と考えるレベルは、縦横どちらに関しても不十分であるようです。

今回は盛土問題ほどに大事にはなりませんでしたが、やはり外部に共有する前に、まず自分の上長に報告するという当たり前のガバナンスを徹底していただきたいと思います。

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その他にも本日は、フルオープンの場で小池百合子知事に直接予算提案書を提出。

昨年までは都知事に直接お渡しできるのは交渉会派(大会派)のみでしたが、少数会派まで裾野をきちんと広げていただけたことは大きな改善だと思います。

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何十回・何百問と行ってきた議会質疑も本日でラストということで、夜は自分へのご褒美に半年以上ぶり(?!)のダンスレッスン。

LOCK&WACCKダンスの師匠であるKINさんに、ようやく自著を献本することができました。これを出版してから、一度もスタジオに行けてなかったのだな…。

90分間ばっちり汗をかき、心身ともにリフレッシュすることができました^^

質問はすべて終了したとはいえ、オリパラ特別委員会は26日まで続きます。本日の四者協議の内容などについても、しっかりとキャッチアップし皆さまに報告していく所存で。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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