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あくまで例外の「随意契約」が4割超残る水道局、不断の見直しで透明性の確保を!

都議会の話,

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

本日は公営企業会計決算特別委員会にて東京都水道局に対する質疑を行いました。実は議員になって4年目で初めて、水道局に対して質疑に立つ機会を得たという…!

で、仮にも水道屋の息子である私。質問に先立って父に「何か都の水道局に物申したいことはないか?」とヒアリングしたところ、

「特に何もない」

という即レスが返ってきまして、水道局が現場ファーストで活動されていることを痛感した次第です…。

さすが、都庁内でも「超優良企業」と称される公営企業だけあります。

とはいえもちろん、改善の余地はたくさんあります。その中の一つが「随意契約の多さ」です。

豊洲や五輪問題で一躍、東京都の入札方法についての注目が集まっておりますが、競争入札を行わずに特定企業と契約を結ぶことを「随意契約」と言います。

メリットとしては手続きを簡素化でき、いわゆる「馴染みの業者」と毎回契約することで安定性は確保できる一方で、透明性・競争性の担保ができなくなり、何より癒着を招いて予算が高止まりする恐れがあります。

よって我が国では法律で公共団体が行う契約は「原則的に競争入札にする」こととし、随意契約はあくまで特定条件を満たした例外的なケースに留めることになっています。

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ところが水道局では、契約案件の4割以上が随意契約となっており、しかも5年間の経年推移を見るとわずかに増加傾向にあります。工事契約に関しては6割を超えている状態です。

公共インフラを担うという性質上、事業の安定性という観点から随意契約の比率が高くなるということに一定の理解はできますが、そんなことを言い出せば公共事業に関してはキリがありません。

4割超という数字の妥当性についての質問に対しては、「案件ごとの積み上げの結果である(=適切である)」という答弁でしたが、この割合の高さは以前から有識者などによって問題視されているところです。

特に平成26年に行われた都による「包括外部監査」においては、随意契約の合規制が疑われる案件が具体的に1件指摘され、また水道局の最大の事業の一つである「検針・徴収」業務が長期にわたって特命随意契約されていることに対して、見直しを検討するようにとの意見が監査委員会報告として正式に提示されました。

平成26年度包括外部監査報告書の提出について
http://www.kansa.metro.tokyo.jp/12houkatsu/26houkatsu.html

2016-10-27-2

こうした指摘を受けて水道局は、特命随意契約にこだわってきた検針・徴収業務についても総合評価方式の導入を具体的に検討しており、おそらく早晩には見直しを行う結論が出るのではないかと思われます。

つまり「案件ごとの積み上げの結果」と言いながらも、外部から指摘をされれば見直せるところは残っているということの証左であるとも言えます。

今回の質疑を通じてこうした問題点を明らかにし、外部からの指摘を待つまでもなく随意契約の比率を下げ、透明性・競争性の確保に努めることを強く要請したところです。

なお明後日に質問を行う下水道局については、なんと随意契約の比率が6割を超えています…

都の透明性・競争性の不足については「ブラックボックス」という批判を招きかねないものであり、小池都政が改革すべき事項の一つであると言えるでしょう。

すべての案件に利権や巨悪が潜んでいる…とは申しませんが、馴れ合いや慣習で行なってきた体質については不断の改善を行うことが必要です。

引き続き、議会の立場から是正を訴えていきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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