こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
本日、無事に私の一般質問の出番が終わりました。
今日の一般質問でも予想通り、新たに自分の言葉で語ることはほとんどせず、
頑なな態度を撮り続けた舛添知事ですが、私の質問ではいくつか収穫もありました。
そちらを順次紹介しようと思っていた矢先に、こんな情報が。
(おかげで議会内はバッタバタで、帰りは今日も終電間際に…)
舛添知事 自身の給与減額へ
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016060800886&g=pol
どこかで給与減額のカードを切り、「手打ち」を目論んでいるのではないかということは、
私が以前から再三の指摘をしてきた通りです。ゆえに今日の質問の最後にも、
>仮にこれから猪瀬前知事同様、給与の一部返上などを申し出たとしても、
>とうてい都民の理解を得ることはできません。
という一文を読み上げておいたのですが、やはり予想通りの展開になってきました。
ですがタイミングはやや意外で、失敗だと思います。
給与減額で反省の意思を示すなら、別荘の売却などと意味不明なことは言わず、
所信表明演説や調査結果が出た時に素早く表明するべきでした。
「あわよくば、無傷で…」
と、この期に及んで考えていたと思われても致し方ありません。
しかも代表質問・一般質問に誠心誠意答えていたならともかく、
都合の悪い部分(会議出席者など)は相変わらずの「答弁拒否」。
これではやましいことを隠すために、
給与返上で逃げ切ろうとしているようにしか見えませんし、
実際にその通りなのだと思います。
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良い機会なので、ここでいちど舛添問題を振り返りたいと思います。
少数ながら、私のもとには
「政治とカネなんて、みんなやっていること」
「スキャンダルで揚げ足を取るのは本質ではない」
「追及したり、代わりを探す労力のほうがマイナス」
という意見が届きます。
しかしながら、上記はいずれも的を射てないと思います。
なぜなら、今回の「舛添問題」の発端・本質は都政運営の過失にあり、
政治とカネは言わば後から出てきた問題だからです。
(時系列としては逆だとしても)
だんだんと忘れている方も出てきたことと思いますが(苦笑)、
すべてのスタートは舛添知事の多額・疑惑の海外出張経費と、
その情報公開を知事および担当部局が拒んだことでした。
舛添知事関連の過去記事はこちらから↓
http://otokitashun.com/tag/%E8%88%9B%E6%B7%BB%E7%9F%A5%E4%BA%8B/
予算の使いみちに疑惑が向けられているにも関わらず、
説明責任を果たそうともせずに逃げようとする姿勢。
さらには記者会見等で、開き直りとも言える態度。
そうこうしているうちに、公用車や政治資金の問題が判明し、
過去の様々な「公私混同」「公金の使い込み」が明らかになりました。
これで、すべての問題の線がつながったのです。
このような金銭感覚・隠蔽体質をお持ちの方だから、
都政運営において失敗をされるのだと。都民の税金を平気で濫用し、
これは海外出張のみならず、五輪やあらゆる点でもそうなのだろうと。
「お金にはせこいけど、仕事はできる」
という評価を得る方も、場合によってはいらっしゃるのかもしれません。
ですが舛添知事の場合は真逆で、お金に汚いから様々な問題を起こしてしまうのです。
実際、現在進行形で次々と問題が噴出してきています。
掘り下げれば、もっともっと出てくることでしょう。終わりは見えません。
さらにこの期に及んで、最大の疑惑であるホテル三日月問題への答弁を拒むなど、
舛添知事はいまだに都民に「嘘」をつき続けています。
当然ながら、「嘘つき」がリーダーに居座ることは許されません。
選挙の費用などの知事交代のコストは決して小さなものではありませんが、
「嘘つき」が続投するマイナスの方が大きいことは誰の目にも明らかです。
このような方は、例え給料がゼロでもその存在を認めてはならないのです。
やはり早急な辞任以外の選択はありえないと、私は改めて強く思います。
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そりゃあ私だって、失敗が許容され、再チャレンジができる社会が良いと思います。
本当に説明を尽くし、謝罪し、給与返上を申し出たのであれば、
セカンドチャンスはあったのかもしれません。
しかしながら舛添知事は、その機会を自らことごとく逸してしまいました。
これからどんな答弁が出てきたところで、
「給与返上とセットで、このあたりで見逃してね」
という言い逃れにしか思えません。
総務委員会の集中審議については、
いまだに閉会後に後ろ倒しにしようと画策している勢力もあるようです。
やはり、厳しい追及姿勢はパフォーマンスだったのでしょうか…?
ただ自民・公明両党も、出処進退に複数の議員が言及した以上、
これで逃げ切りを「良し」としない心ある議員が一定数いることは確かでしょう。
勝手に知事と手打ちをしようとする、議会の「長老」たちの思惑通りに進ませるわけには参りません。
私としては、最速の日程での総務委員会での集中審議、
そして百条委員会の設置・不信任案の提出まで視野に入れた提案を、
明日の総務委員会理事会で強く主張していく予定です。
閉会日までの1週間、ここからの世論の動向が最大の鍵になります。
給与返上という観測気球を打ち上げて、与党議員たちは様子見を決め込んでいます。
毎日この話題で本当に恐縮ですが、見過ごせばその不利益はケタ違いです。
どうぞ今しばらく、都政に厳しくご注目いただき、
地元選出の都議会議員などに忌憚のない意見を届けていただければ幸いです。
以下に、本日の質問全文を記載いたします。
時間がない方は最後の段落だけでも呼んでくれれば、想いが伝わるかと。。
また追って解説させていただきますね。
それでは、また明日。
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都民の怒りは、頂点に達しています。私自身も舛添知事にはその座から、一秒でも早く降りていただきたいと思っています。舛添知事は、「判断をするのは有権者」と記者会見などで繰り返しておりますが、すでに世論調査では8割を超える都民が舛添知事に辞任を求めています。そこで、判断を有権者に預けると宣言した知事に伺います。どのようなことをあれば、この明確な有権者の民意を受けて、知事の座を退いていただけるのでしょうか。具体的かつ詳細に教えてください。
次に、海外視察経費についてです。そもそも一連の問題の発端は、私の総務委員会で海外出張費の内訳を求める質問に対して、前代未聞の答弁拒否を行ったことです。さらに答弁で要求された公文書開示請求を行ってみれば、出てきた資料はほとんどが黒塗り。まさに舛添都政の情報隠蔽体質・無責任体質を象徴する出来事でした。そこで伺います。この総務委員会での答弁拒否、及び黒塗りの情報公開は、舛添知事の意思によるものですか。それとも、事務方が勝手にやったことでしょうか。YesかNoかでわかる形で明確にお答え下さい。
ここで大切なのは、過去の事実の精査です。未来のことはどうとでも言えます。いま現在、黒塗り公開になっている部分は、知事の意思で取ることができるはずです。今から、この黒塗り部分を外した、過去の海外視察の経費情報を公開される意思はありますか?お答え下さい。
そして舛添知事は昨日から「生まれ変わる」「真摯に反省する」などと述べる一方で、過去の出来事についての認識は、まったくご自身の言葉でお答えいただいておりません。公私混同の家族サービスの経費を計上されたり、また項目が白紙の領収書を受け取られた際、国民の税金をごまかして、横領しようという明確な意図があったのではないでしょうか。何を考えて、このような明らかに不適切な経費を政治資金に計上されたのか、当時のご自身のお考えを、ご自身の言葉でお答え下さい。
また、数ある疑惑から代表して1点だけ、お聞きします。平成23年9月7日に赤坂の喫茶店で出費した金額について、メディア取材に答えた店主が「このような金額の領収書を切った覚えがない」と証言しています。実際に小さな喫茶店で、20数名分の会計が発生することは不自然です。関係者への事情聴取を行っていないことから、この報告書の内容を鵜呑みにすることはできません。この店主の証言との矛盾は、どのように説明されますか。この日の勉強会の出席者などを招聘して、勉強会はあったと断言できますか。調査結果ではなく、知事の言葉でお答えください。
知事関連の最後に、説明責任について伺います。舛添知事は調査報告書を議会に説明するにあたり、安藤副知事が説明されました。その多くは都政に一義的に関わることではなく、政治家・舛添要一の問題です。なぜこの説明を、副知事に行わせたのでしょうか。自らの言葉で責任を語れない政治家に、都知事の資格はありません。副知事に調査報告を行わせ、自身が説明責任から逃げた理由を、都民にわかるように明瞭にお答えください。
次に、韓国政府への都有地貸与について伺います。本件は文書質問で疑問を呈しましたが、韓国人学校に優先的に都有地を貸与する、合理的な理由は明示をされておりません。舛添知事は、批判が多いこの政策を見直す気がないと表明した記者会見において、「都民は1350万人いる。どんな政策をやっても批判がある。私の支持者が9割いて、1割反対でも135万人。それが政治の世界だ」とおっしゃいましたが、9割の支持者どころか、いまや8割に迫る都民が舛添知事の辞任を求めています。このような状況で、舛添知事の政治パフォーマンスとも取れる、合理的根拠なき独断施策を進めることは許されません。韓国との交流や、国際親善の意義を否定するものではありませんが、都有地貸与の計画は見直すべきと考えます。見解を伺います。
また、舛添知事は本施策を進めるにあたり、私の地元北区に創設されたフランス人学校との比較について言及しておりました。もちろんこれにも批判の声が皆無ではありませんでしたが、関係者の理解を得て、大変な歓迎ムードの中でつくられたものです。一方で、この韓国人学校の新設については、地元自治体や地域住民への説明は十分になされたのでしょうか。自治体と地域住民からの意見を真摯に受け止めた上で、計画を再考すべきと考えますが、見解を伺います。
次に、都独自の迎賓館の新設について伺います。「延遼館」を迎賓館として復元することについて、多くの疑問が呈されています。この施設が、迎賓館としての利用が計画されたのはいつ頃でしょうか。また現時点で、迎賓館としての機能をもたせるためにどれくらいのコストが増大したのかを教えて下さい。
そして舛添知事の肝いり政策とも言われるこの事業、国の施設との重複からも、使用頻度からも、建設の必要性は見いだせません。信頼とリーダーシップを完全に失った知事の決断に、億単位の都民の公金を出させるわけにはいきません。この計画も全面的に見直されるべきと考えますが、見解を伺います。
次に、社会的養護についてお伺いいたします。先月末、児童福祉法の改正が行われ、「家庭養護の原則」が明示されました。一方で東京都では施設養護が中心となり、里親委託・特別養子縁組に積極的とは言いがたい状況です。都道府県の中でほぼ唯一、「家庭養護」の単独目標を設けず、一部施設を含む「家庭的養護」との合計値で目標を設定しているのが、その最たる証左です。この法律改正を機に、東京都も里親委託の単独数値目標を設定し、家庭養護の促進に強く邁進するべきと考えますが、見解を伺います。
また関連して、同性カップルへの養育家庭認定について伺います。6月2日に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」において、セクシャルマイノリティ、いわゆるLGBTに対する理解促進がはじめて明記されました。社会的養護の分野を見ると、先進諸国では同性カップルが里親の成り手として貴重な存在となっており、多様性の観点からも望ましいとされています。法律上は、同性カップルが里親になることは可能です。東京都は里親認定基準において、同性カップルもその対象とすべく検討を開始するべきと考えますが、見解を伺います。
そして法改正により、児童相談所の23区への設置が可能となりました。区長会からもかねてより児童相談所機能の移管について強い要望が出ており、また福祉先進国の例を見ても、児童相談所にあたるものは基礎自治体が担っていることが通例です。これを契機に23区への移管を前提とした検討を早急に始めるべきと考えます。見解を伺います。
障害児対応の充実について伺います。改正児童福祉法により、はじめて「医療的ケア児」という言葉が記載されました。東京都では、行政サービスに加算がつく「重症心身障害児」の判定に大島基準を使用しており、医療的ケアが必要になるものの、重症心身障害児のカテゴリに入らないために、特定の行政サービスから排除される子どもたちが発生しています。この法改正を契機に、基準を見なおして医療的ケア児への行政サービス拡大を検討すべきと考えますが、見解を伺います。
また、医療的ケア児は現在、特別支援学校のスクールバスを利用することができず、教育の機会が奪われています。看護師の同乗やバスの増便での対応は物理的に可能です。再考を求め、見解を伺います。
最後に改めて一言、申し上げます。
もはや舛添知事への信頼は回復不可能なほど毀損されており、仮にこれから猪瀬前知事同様、給与の一部返上などを申し出たとしても、とうてい都民の理解を得ることはできません。舛添知事の辞任を求める声は日増しに高まり、「リコール」も現実味を帯びています。東京都民から150万筆を集めることは不可能だと言われておりますが、不支持率が8割を超える現在、これは決して難しい数字ではありません。このまま知事という権力の座に固執をして、不信任案でその座を追われるのか。都政史上初めて、リコールされた知事という不名誉を負うのか。それとも、自ら潔く身を引かれるのか。どれかもっとも最適な選択か、おわかりのはずです。知事みずからの辞職決断を、都民の想いとして強く求めまして、質問を終わります。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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