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情報公開推進委員会なのに「非公開」だったせいで、珍事件が発生中…

都議会の話

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
本日は私が委員となっている

情報公開推進委員会
https://www.gikai.metro.tokyo.jp/informationdisclosure/

が行われました。名前はなんだか楽しそうな(?)委員会ですが、
毎年の情報公開請求の処理状況を審査したり、情報公開に関する
異議申し立てがあった際に協議を行う、けっこう地味な委員会です…

こちらの委員会は「情報公開」という性質上、
個人情報を多く含む書類やデータを審議することもあり、
その際は残念ながら傍聴人は参加できず、議事録も非公開になります。

それはある程度しかたないとしても…
個人情報のみを取り扱う日程の場合、委員会の開催日時・場所まで非公開とされるようです。

スクリーンショット 2016-03-03 20.59.21

今日の委員会開催については、HPに記載なし。
折しも昨年、こうした審議会の7割以上の開催情報がどこにも開催されず、
実質的な非公開状態にされていることが問題となりましたが、

行政の縦割り爆発で、東京都の情報公開がまったく進んでいない件
http://otokitashun.com/blog/daily/9273/

まさに今回の情報公開推進委員会も、ひっそりと関係者のみに告知されて行われ、
終了した後に事後的に「開催された」という結果のみが掲載される運びだったのですね。

ところが本日、ここで不思議な事態が起こります。

委員会室に行くと、3人ほどの若い方々が傍聴に来ているではありませんか!
その後に委員会がスタートし、本日の議事内容が説明された後、

「本日はここから先は非公開となりますので、
 傍聴人の方々は申し訳ありませんがご退室ください」

というアナウンスがあり、
傍聴人の方々はものの5分で退出していきました。

なんでも、HP含めて今日の情報公開推進委員会の告知は一切していないが、
都議会議事堂にくると案内板には開催のランプがついている。それを見て
傍聴券を取りに来た場合、特に断ることはなく渡すことになっていたそうです。

以上のオペレーションには、疑問点がいくつかあります。
まず何より、個人情報を扱うパートは傍聴不可になるとはいえ、
存在すら告知せずに開催してしまっていいのか?という点です。

告知を見てせっかく傍聴に来てくださった方々に対して、
冒頭だけの参加になってしまっては申し訳ないということもあるかもしれませんが、
それなら告知内容にその旨の注意書きもしておけば事足りることです。

実際に今回、おそらくほとんど非公開であることを知らず、
3名の方が傍聴に足を運んで下さったという事態が生じてしまっています。


おそらくお越しになった方々はその前に行われていた本会議傍聴が主目的で、
その流れで案内板をみて傍聴券を取得したものと思われる。

ほぼ非公開であることを理由にHP等での事前周知をしないのであれば、
当日だけ案内板で告知をしていることはなんとも中途半端な対応です。

改善策としては「当日の告知も傍聴券の配布も行わない」という手もありますが、
やはり原則に則って日時や場所は事前に告知、内容のほとんどは非公開・傍聴不可になることを
申し添えて掲載しておくというのが正しい対応ではないでしょうか。

いくら個人情報を含む審議を行うものだからといって、
すべてが終了した後にしれっと開催結果だけが残っているというのでは、
情報公開に対する姿勢を疑われかねません。

細かいことを言ってるようで恐縮ですが、魂は細部に宿ります。
ただでさえ情報公開に感度が低い行政を放っておけば、

「まあいいか」

で周知が不十分という事態が続いていくかもしれません。
ただ本委員会では今回のように、終始完全傍聴不可の審議が行われるのは
極めてレアケースらしく、私が上記のような指摘を行ったところ、

「十分な前例がなく、適切な対応が取れなかった」
「今後は改善を検討していく」

とのことでしたので、今後の対応に期待したいと思います。

そして肝心の委員会の内容については、
どうも腑に落ちないことがチラホラ…。

審議自体が非公開なので軽々なことがかけませんので、
委員会報告が議長あてに提出されたタイミングで、本日の審議内容については
また改めて問題提起をしたいと思います。

「情報公開推進委員会」なのに、
なんだかなあと思った1日でした。

明日も議案や質問調査で慌ただしい日になりそうです。
それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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