ひらけ、東京!!

「バリアフリー」の異様な登場頻度…東京都のバリアフリー・コンプレックスはどこから来るのか?

昨年末に東京都の10年プランである、
「東京都長期ビジョン」が発表されました。

写真

「東京都長期ビジョン」の策定について
http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2014/12/70ocp600.htm

概要版で100ページ、本体で500ページ弱ある超大作です…。

知事が変わって初めての長期プラン作成なので、
舛添知事も相当な気合を入れて作ったものと思われます。

まあ行政マンと議員以外に誰も読まなそうなシロモノではありますが、
年末年始の時間などを利用してしっかりと目を通したところです。

今後の政策提案にいろいろと活かせる点も多々あったんですけど、
とりあえず一読してまず気が付いたことは、

「『バリアフリー』という単語が異様な頻度で登場する」

という点です。

写真 (1)

あまりにもページをめくる度に出てくるので、
2週目を読むときに「バリアフリー」を数えてみました

途中で正の字と付箋をつけるのはめんどくさくなって挫折したんですが、
『概要版』約100ページ中になんと45回「バリアフリー」が登場する無双っぷり。
ほぼ2ページに一度、見開きページに一度登場頻度です。

行政文書において、言葉・単語は非常に重要なものなので、
これは以下に東京都が「バリアフリー」政策に取り組むかという
本気度の表れだと考えてよいと思います。

もちろん、東京都のバリアフリー環境は完璧ではありませんし、
パラリンピックに向けてより一層改善・充実されていくのは素晴らしいことだと思います。
ただし、大事なのは政策のバランスです。

以前にも少し記事で取り上げたことがあるのですが、
パラリンピック=障害者スポーツのすべてではありませんし、
バリアフリー政策=障害者政策のすべてでもありません。

バリアフリー:○、ノーマライゼーション:×…障害者が「見えない」国、日本で。
http://otokitashun.com/blog/policy/3785/
これぞ「リアル」の世界!人生初、車椅子バスケに挑戦してみた
http://otokitashun.com/blog/daily/4706/

スクリーンショット 2015-01-15 21.49.41 (2)

こちらは、アメリカ・ドイツ・日本における
「障害に関する言葉の周知」度合いをグラフ化したものです(出典)。
日本ではバリアフリーやパラリンピックの存在は圧倒的に普及する一方で、

聴覚障害者によるスポーツ祭典の「デフリンピック」、
知的障害者によるスポーツ祭典である「スペシャルオリンピック」

は、日本では全くと言ってよいほど認知されていない現状がわかります。
ドイツでは約半数が認知していますし、福祉先進国の北欧やカナダは恐らくそれ以上でしょう。

繰り返しになりますが、バリアフリーはもちろん大切です。
一方で、パラリンピックの開催と身体障害者政策ばかりに日が当たり、

「バリアフリーをやっておけば、障害者政策はとりあえずOK!」

という流れになることは避けなければなりません。
大切なのはバランスであり、せっかくの障害者スポーツの祭典が東京都で行われるのですから、
しっかりとあらゆる障害者政策が推進されるように政策提言をしていきたいと思っています。

しかしこの、東京都の「バリアフリー・コンプレックス」はどこから来るんでしょうね…?
国際比較を数値化したものはないので確かなことは言えませんが、
頻繁に外国を訪れる障害者の方に話を伺うと

「東京都のバリアフリー環境は、他の先進国諸都市と比べても圧倒的に優れている

とおっしゃる方も多いんです。
このあたりは、戦災復興などで他の伝統的な都市に比べて
新しい建物が多いことにも起因するようですけどね。

限られた財源が適正な政策に割り振られるよう、
今後も東京都長期ビジョンの行方に眼を光らせたいと思います。
長期ビジョンの読みすぎで、「バリアフリー」って単語が夢に出てきそうです。。

それでは、また明日。

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おときた駿

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 35歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員2期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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