ひらけ、東京!!

バリアフリー:○、ノーマライゼーション:×…障害者が「見えない」国、日本で。

政策,

本日は

「東京都肢体不自由特別支援学校PTA連合会」

の皆さまが予算要望書の説明と、意見交換のために
みんなの党Tokyo控室に来てくださいました。

写真

残念ながら日本の障害者福祉は、北欧や欧州などの
福祉先進国と比べて、高いレベルにあるとは言えません。
障害者政策自体への世論の関心も、比較的低い状態です。

なぜなら日本では、障害者の存在は
徹底的に「見えない」ものになっているからです。

我々は普通に生活している限り、障害者の方と触れ合う機会はほとんどありません。
これは日本では、多くの障害者は専用の施設で生活し(学校やスポーツセンター等)、
悪い見方をすれば一般の社会から「隔離」されているからです。

私自身も議員になってあるきっかけがあるまで、
恥ずかしながらこの問題意識を持つことができませんでした。

参考:特別支援学校の式典には、議員の数が少ないという現実に…
http://otokitashun.com/blog/daily/2845/

これは、日本の障害者福祉政策の方向性に原因があります。
日本では障害者をとにかく施設で、特別な場所でケアをしようとします。

これは高度経済成長期の前後、
福祉先進国である北欧に日本の視察団が訪れた際、
当時の現地では大勢の障害者を扶養できる

「シェルター」
「コロニー」

などと呼ばれる巨大な施設が最後のピークを迎えていました。
この時に北欧各国の施設規模や充実度に感銘を受けた当時の日本は、
施設収容型の障害者福祉政策に舵を切ったと言われています。

ところが福祉先進国の北欧諸国や欧州ではまもなく、
こうした施設収容型の障害者福祉は

「隔離だ」
「差別的である」
「非人道的ではないか」

と見なされるようになり、障害者も健常者も区別なく社会に溶け込むことを目指す
「ノーマライゼーション」の理念へと大きく方針を転換していきます。
そしてこれが現在の、福祉先進国のスタンダードになっています。

※ノーマライゼーション
-1960年代に北欧諸国から始まった社会福祉をめぐる社会理念の一つ。
障害者と健常者とは、お互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが
正常なことであり、本来の望ましい姿であるとする考え方。-

福祉発展途上国であった日本は、視察のタイミングが悪かったこともあって、
完全にこの世界の潮流から取り残されてしまったわけです。

その結果、日本では障害者政策というと施設やインフラの整備など、
「物理的な側面」ばかりが強調され、「バリアフリー」という概念ならほとんどの人が
知っているにも関わらず、「ノーマライゼーション」を知る人はごくわずかになっています。

ドイツなど欧州諸国では逆に、「ノーマライゼーション」の概念は
「バリアフリー」と同じか、むしろそれよりも一般的に理解されているそうです。

健常者と障害者が一緒にいることが当たり前…ではなく、
逆に離れた施設で障害者をケアすることが一般的な日本社会においては、
障害者政策に対する世論の関心が薄くなるのは当然の帰結なのかもしれません。

上記は肢体不自由の特別支援学校に限った話ではありませんが、
特別支援学校が直面する人材不足や施設の老朽化など様々な問題は、
財源や人材がもう少しあれば解決できることがたくさんあります。

しかしながら世論の関心も低く、政治家の「票にならない」障害者政策には、
潤沢な予算配分や高度な政策提言がなかなかされないのが現状です。

質や運用の面で不安が残る障害児が利用する「スクールバス」なども、
無尽蔵に発行しているシルバーパスや、赤字を垂れ流すコミュニティバスなどに
投資される予算を少しでも回せれば、だいぶ改善すると思うのですが…。

もはや今の日本や東京都では、すべての人に福祉をバラまくことはできません。
本当に困っている人に、必要なだけの福祉が行きわたるよう、
政治家は私利私欲を超えて判断しなければなりません。

いただいた予算要望書を精査し、東京都に必要な政策提言や
予算の組み換えができるよう、今後の活動を考えて参ります。

それでは、また明日。

※1 主な参考文献
「障害者福祉の世界」

※2
検索ワードでたどり着けなくなるため、今回より
表記を「障がい者」→「障害者」に統一しました。

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おときた駿

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。

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