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秘密保護法案について、いち地方議員の見解

政策

みんなの党、特定秘密保護法案修正案を了承
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131119-OYT1T00594.htm

国政マターではありますが、多くのお問い合わせがある件ですので、
政党所属の地方議員としての見解を述べておきたいと思います。

非常に不人気で批判が噴出している本法案について、
声を大にして賛成を説く方は少数ですが、脱藩官僚のうさみのりやさんが
やや必要性に重きを置く側の立場として目新しい意見を述べておられます。

特定秘密保護法案と一色正春さんと核燃サイクルと
http://usami-noriya.com/?p=2839

>私が思うにこの事件に関して本当の当事者”だった”と呼べる人は日本に一人しかいない…
>それは皆さんがそろそろ記憶の彼方に忘れ去ろうとしている元海上保安庁職員「一色正春」さんです

>というとピンと来ないと思いますが、尖閣の漁船衝突のビデオを流出させて、
>その後退職せざるを得なくなったある意味「正義の人」で、歪んだ国家機密なるものの被害者です。

>で、彼自身がこの法案についてどのように言っているかというと、
「賛成。反対する人はもう少し真面目に反対しろ。」とのことです。

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(以上、うさみ氏のブログより抜粋)

おときた個人の見解としても、当初よりこの法案の必要性は高いと考えております。
複数の識者が指摘する通り、日本の情報漏えいを防ぐ仕組みは極めて脆弱です。
近隣諸国の最近の動きを見れば、その対策に待ったなしというのは多くの方が認めるところです。

うさみ氏も指摘されているように、この法案が成立すると
いま現在実際に一番困るのは誰なのかを考えてみると、
強行に反対する人たちの背景が少し見えてくるような気がします。

さて今回、冒頭のニュースのように
みんなの党は修正協議に応じた形になりました。
しかしこれは、世間で批判されるように

「自民党におもねった!」わけでも、
「脱官僚という立場を捨てた!」わけでもありません。

むしろ、この修正協議で「内閣の関与」を明記させたことは、
政治主導の裁量を残し、「官僚が勝手に秘密を指定する」というリスクを減らした
大きな改善であると思います。

私は政治思想的には自由主義者(リバタリアン)です。
それゆえに、理想とする国家は夜警国家に限りなく近いのですが、
だからこそ「国防」というのは国家にとってこの上なく重要だと考えます。

これから先、近隣国家と渡り合っていくために
日本の情報能力の強化はどうしても必要です。
(元々、みんなの党がアジェンダに掲げていたことでもあります)

確かに多くの方が心配する通り、自民党が出した案は限りなく不完全なものです。
しかしながら、現在の国会の勢力図では、政府与党は強行採決で
原案のままこの法案を押し通すこともできます。

とにかく反対を繰り返して強行採決に追い込めば
自民党の株を下げることくらいはできるかもしれませんが、
それでは不完全な法案が不完全な形で成立するだけです。

必要性のある法案なのですから、
修正協議に応じることでそれを最善の形に近づけること
健全な野党に求められる在り方ではないでしょうか。

…ちなみに蛇足ですが、個人的に考えるこの法案(原案)の最悪のリスクは、
共産主義勢力が政権を取ったときにスターリンばりの独裁ができることだと思ってました。
あまりそういう場面を想定されている方は少ないようでしたけど(苦笑)。

今回、この法案に強行に反対している政党が仮に政府与党になった時、
どのような運用がなされるのかは興味深い事例になるんじゃないかなーと。

閑話休題。

とはいえ少なくとも今回の修正案で、自分たちの民意で選んだ政治家が
秘密の内容に関われるようになりましたので、あとはしっかりとした運用がなされるよう
細部に至るまでの制度設計に注力していただきたいと思います。

なお、国政政党みんなの党の立場の公式な立場としては、
山内康一衆議院議員が私なんかより素晴らしくわかりやすい
文章を書かれていますので、お時間のある方はこちらもご覧ください。

山内康一ブログ「蟷螂の斧」:特定秘密保護法案
http://yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-ba96.html

今日は委員会や道州制の講演会などありましたが、
そちらはまた後日。それでは、今日はこの辺で。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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