だいぶご報告が遅くなりましたが、
7月1日はロフトプラスワンのイベントに出演してきました。
【お知らせ】「ぶっちゃけ都議会ってどうなの?」的なイベントに主演します
http://otokitashun.com/blog/information/3619/
話は都議会ヤジ騒動から話題の集団的自衛権まで、文字通り
多岐に渡ったのですが、出演メンバーからなんとなく想像がつく通り、
・宇都宮けんじ氏(もしくは細川氏)の熱心な支援者
・秘密保護法や集団的自衛権に反対運動している方々
・その他、緑の党の支援者や各種市民運動に熱心な方々
がほぼ来場者の100%を占めるイベントでして、
政策・政治信条的にはドがつくほど私と真逆にあたります(笑)。
そんなわけで、一部の方からは
「なんでわざわざ、そんな集会に行くの?」
「取って食われるんじゃない?大丈夫?(笑)」
というご心配(?)の声を事前にいだいたりしていたのですが、
結論から言うと私自身にとっても、非常に意義深いイベントになりました。
■
「政治にもっと関心を持とう!」
「政治に参加しよう!意見を届けよう!」
という声は多く聞かれますが、実際にこの国では
「選挙」という手段以外で政治に参加するのは極めて難しい状態にあります。
デモや集会などを繰り返すいわゆる
「市民運動」
に対するアレルギーは根強く、
そういうものに熱心に参加をしても
「あいつら、なんでもかんでも反対だから」
「また『プロ市民』が何か騒いでる」
と見なされ、片づけられることがしばしばあります。
正直なところ、私自身にもこのアレルギーは皆無ではありません。
これは双方に問題があることですし、一朝一夕に解消は難しいでしょう。
私もクリアカットな解決策を持っているわけではないのですが、
当日は以下2点を少しお話しさせていただきました。
「政治に影響を与えるには、多数派の形成を目指すべき(少なくとも、目指す姿勢が必要)」
「ゼロか100かではなく、歩み寄りながら、合意形成をしていく必要がある」
市民運動というのは多くの場合、目標を究極化したり、
時間が経つほどに先鋭化・純粋化していく傾向があります。
「○○を絶対に許さない!×月×日、総決起集会!!」
なんてイベントを何十回やったところで、
集まるのはすでに立ち上がっている意識の高い人たちだけで、
これでは多数派の形成も政治への影響も期待できません。
何より、同じ思想の持ち主たちで集会を繰り返すと、
「そうだよね、私たちは間違ってない!」
「やっぱり、○○には絶対に反対すべきだ!」
と自分たちの考えが強化されていき、
それでも運動が実を結ばないと
「これは○○(アメリカとか)の陰謀だ!」
という陰謀論に行きついて、
そうなった時に運動は完全に死滅します。
これを防ぐための唯一にして簡単な、
なおかつなかなか実現が難しい方法は、
「意見の異なる人との、対話チャネルを持ち続ける」
「話し合いを重ねて、妥協点を見出す(少なくとも、その姿勢を見せる)」
ということに尽きると思うのです。
「○○を絶対に許さない!絶対反対!」
がスタートではなく、
「私たちはこう思いますが、あなたはなぜそう思うのですか?」
と対話をしていくべきです。
集団的自衛権に反対だからと言って、
「安倍首相は、ヒトラーの再来だ!」
と言ってプラカードを持って反対するようでは、
その運動は1ミリも多数派に近づくことはできないでしょう。
(安倍首相がヒトラーの再来だから支持してる人がいれば、話は別ですが)
■
だからこそ私は、自分と意見が真逆の人たちの集まりであろうと、
できる限り参加してみたいと思いますし、意見交換に意義を感じています。
そういう意味で今回こちらのイベントが、都政がメインテーマとはいえ
私のような政治信条の持ち主に敢えて声をかけて下さったことは、
大変すばらしい取り組みだと思います(偉そうにすいません…)。
今回が第一回ということで、今後もこちらのイベントが
敢えて立場の異なる政治家を呼び続けるくらい、懐の深いものとして
拡大・持続していって下さるといいなーと思います。
お誘いいただいた丸井さま、鳥羽さま、
そしてご一緒した出演者の皆さま、ご来場者の皆さま、
本当にありがとうございました!
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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