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補欠選挙を吹っ飛ばす「4月解散」はありえるか

日々のこと

にわかに「4月解散論」が永田町で囁かれるようになりました。

政治とカネ問題で自浄作用が発揮できず、文科大臣の問題まで噴出している岸田政権は「持たない」情勢です。いま解散総選挙をやれば、どれだけ減るかは変動するとしても、自民党が議席を減らすことはほぼ間違いないでしょう。

自民党の「党としての」最適解は、今の議席数を維持してできる限り解散を先延ばしにすることです。しかしそれは、「岸田総理にとっての」最適解にはなりません。

このまま9月の総裁選に突入すれば、なお総理・総裁の座から引きずり降ろされることは可能性は極めて高いことから、岸田総理としては乾坤一擲の解散総選挙を目論むことになります。

そこでの一つのタイミングとしてありえるのは、予算も通過した後の4月解散。

現在、4月28日に補欠選挙の投開票が予定されていますが、告示日(4月16日)以前に総理が解散を宣言すれば補欠選挙の日程は吹き飛び、解散総選挙にマージされることになります。

4月中旬に米国に国賓待遇で訪問して「手柄」を立てた後、解散を宣言して補欠選挙の「三戦全敗」を防ぎ、本選に突入する。過半数割れを防げば総理・総裁に再選もありえる。

自民党という組織・伝統に忖度せずに派閥解散を宣言した岸田総理ですから、すっかり永田町の評価は「何をしでかすかわからない」となっています。

ただし、4月のタイミングではまだ能登半島の被災地復興も道半ばであり、なお解散のハードルは高いというのも実情です。

自民党にとって決して最適解にならない行動を岸田総理が起こすかどうか。逆に言えば、自民党が岸田総理を抑え込むことができるか。

解散総選挙のタイミングは、新たなステージに突入しています。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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