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維新・藤田文武幹事長がひろゆきさんに論破されたので、万博の意義・成功をもう一度整理してみた

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

ReHacQ−リハック−」の後編が公開されました。

大阪関西万博に怒り心頭のひろゆき氏さんが、維新・藤田文武幹事長を(論戦で)ボコボコにしてしまい、前編はすでに50万回以上再生されています。

前編↑

↑後編

これ、ひろゆきさんがガチ詰めをしてくれたおかげで、「なぜ維新が、ここまで世間から批判されても、万博開催に向けてなお歩みを進めるのか?」ということが非常にクリアに理解できるようになっているので、ぜひ多くの方に見ていただきたいのです。

ちょいちょい私の名前も出てくるし、面白いですよ!?

そして「映像は見る時間がないよ!」という方のために、本ブログでも藤田文武幹事長のアンサー動画を参考に、万博についての見解を簡潔にまとめておきたいと思います。

結論から申し上げて、我々(維新)は万博に対して、現時点で直ちに中止にするべきとの考えは持っていません。様々な懸念を払拭しながら、成功に向けて歩みを進めるべきだと考えています。

万博の「成功」を考えるにあたって、定量的な指標と定性的な指標の2つがありますが、まず定量的なものとして経済波及効果は最大2兆8,859億円と試算されています。

これに加えて、目標来場者数は2,820万人

最近の万博では来場者は2,000万人を超えることが状態化しており、コロナ禍で行われたドバイ万博が2,410万人という結果であることを踏まえると、この数値目標は現実的かつ野心的なものだと考えられます。

そして定性的な成功としては、やはり「未来社会の実験場」としてイノベーションやそのきっかけ・出会いの場となることが期待されます。

153カ国から半年間に渡って2,000万人を超える人が来場し、そこには一般来場者だけでなく政治家や官僚、ビジネスマンに科学者や芸術家などが多数含まれます。

こうした世界各国の要人たちのビジネス商談や出会いの場となり、イノベーションを創出していく。

ちなみに1867年に開催されたパリ万博で、日本の「浮世絵」が本格的にヨーロッパに伝わり、ゴッホの作品や印象派のモネの作風に影響を与えたというのは有名なエピソードです。

加えて、万博に来場した子どもたちがそこから様々な影響を受け、未来に向けて夢を描いていくという効果も非常に大きいでしょう。

これらの側面は定量的にはなかなか評価することは難しいのは事実であるものの、

万博こそが将来を担う子供たちに夢や希望を与え、彼らの世代から最先端のテクノロジーが社会実装され広がっていく。日本や世界の新しい未来、より豊かな未来を押し上げていく。

そうしたきっかけになることを確信して、我々は成功に向けて歩みを進めていきます。

一方でひろゆきさんが指摘をするように、自分たちが進めてきた政策であっても、これはおかしい、失敗すると確信したら引き返せる・止めることができる政治家・政党でありたいと思います。

最後に、藤田文武幹事長のアンサー動画を文字起こしした全文も載せておきますね。

それでは、また明日。

–【万博の意義】今回のRehacQ出演について【維新の政治姿勢】–

皆さんこんにちは維新の会の藤田文武です

この度はReHacQという番組でひろゆきさん、そして西田先生に対談の機会をいただきまして本当にありがとうございます。この対談を通じて私自身もたくさん気づきをいただきました。刺激もいただきました。

そして得るものも大変多かったという風に思っております。その中で万博に関する議論ここで正確に答えられないことが多々ありまして大変申し訳なく思っております。そこで機会をいただきましたので頭をもう1度整理し直して皆さんにお伝えしたいと思います。

まず即答できなかった万博の経済波及効果について、大阪府域内で2兆8,859億円という試算がすでに公表されているんですね。万博の事業は既に行政マターとして進んでおりまして、政府、万博協会そして大阪、維新としても吉村さんや横山さんが責任を持って進めているわけなんですけれども、私も維新の会の幹事長として数字をちゃんと頭に入れておけなかったことを心から反省をしております。

ひろゆきさんからは万博は失敗の可能性が高いんじゃないかというそういう立論の中から、万博は果たして成功するのか、そして成功の定義は何かという大変本質的な指摘をいただきました。そこで私は番組の中で「経済効果だ」という大変限定的な返答をしてしまいましたが、改めてお答えしたいと思います。

万博の成功はいくつかの評価軸があると思うんですけれども、2つありまして定量的な視点とそして定性的な視点、この2つに整理することができると思います。

定量的な視点というのは、つまり量的成功は何かという話ですけれども、先ほど申し上げた経済波及効果に加えて「十分な入場者数があるかどうか」「黒字運営ができるかどうか」。これは万博成功の必要条件と呼べると思うんですね。可能な限り多くの人に万博に来ていただいて、チケットがたくさん売れていく、そして安全安心の運営ができるかということが1つの視点であります。

現在の大変大きな万博、近年を見てみると、標準の来場者数は約2000万人台っていうのがずっと続いてるわけでありますけれども、今回の来場者数目標は2820万人という風に設定されております。直近のドバイ万博は、コロナ禍においても2410万人という数が実績として出ているため、この大阪万博の数字目標設定は大変現実的しかも野心的であると考えることができます。

しかしながら最近の万博は、ただ単の来場者数だけを指標にしようというところからさらに飛躍して、そこがもたらす価値をどう考えるかということが問われているわけでありまして、そこで質的な目線、質的な成功というのは何かという議論に進んでいくわけであります。

では「そもそも万博とは何か?」という問に答えないといけないと思うんですね。私は、「地球規模のイベント」である。例えばオリンピックが「人類最大のスポーツのイベント」であれば万博は「人類最大の知の祭典」だといえるということです。

今回の万博のテーマは「命輝く未来社会のデザイン」です。そしてコンセプトは「未来社会の実験場」と掲げているわけなんですね。万博ではさまざまなテーマに沿った再先端のテクノロジーやデザインなどが披露されるだけではなく、例えば空飛ぶ車、自動運転、多言語同時通訳をはじめ、最先端テクノロジーがその場で社会実装されていく。そして万博がスタートとなって社会に広がっていくため、まさに今回のコンセプトである「未来社会の実験場」だといえます。

今回の万博では世界から153カ国の参加表明があり、184日間で約2000万人が一堂に会する予定で、こんなイベントは万博をおいて他にはないという事が1つ挙げられます。単純に大きなビジネスチャンスにもなり得るということが言えると思います。

2000万人の来場者というのは、一般の観光客もたくさんいらっしゃいますが、それだけではなく世界の首脳やビジネスリーダー、政治家そして様々な代表訪問団が毎日のように来てくださる。その方々はただ単に万博に来るだけではなく、その前後に例えば様々な視察、観光、商談をするきっかけに繋がっていきますし、逆に日本の企業、経済団体、自治体の皆さんがその方たちを誘致して様々な出会いの場を設けられるような価値としても広がっていくわけなんですね。

ちなみにドバイ万博では、ビジネスという視点に光を当てたプログラムが多く行われていたと聞いております。さまざまな出会いを提供し、商談の入り口が設定されて、仕掛けとして進んでいったんです。

ちなみに参加国であるマレーシアは、パビリオンの経済効果が2兆円あったと政府が公式発表をしているぐらいなんですね。さらに万博会場にメディアセンターがしっかりと設置され、世界各国のメディアが常駐し、日々、全世界に発信されていく。このプロモーション効果たるや、ものすごいインパクトがあると考えているんです。

そして何よりも、日本の子供たちや世界の子供たちが、新しい未来の形や社会像を体感し、想像する。そしてその体験を持って、夢や希望を持ち続けられる。そんな非常に素晴らしい機会として万博を捉えるべきだと思います。

こうした成功の要素を定量的に測定し、その正否を論じるということは大変難しい課題であるということは間違いないし、そしてその価値判断は人それぞれあると思うんですね。ただし、未来社会の実験場として、これからの社会に重要な価値観や問を投げかけていくような国際的な場として、いかに活用できるか。その価値を皆さんにどうやって分かってもらうか、広げていくかということが大変重要だと思うんですね。

万博は未来の社会を支えていく子供たちに夢や希望を与え、そしてさまざまな最先端のテクノロジーが社会実装され広がっていく。日本や世界の新しい未来、より豊かな未来に押し上げていく。そういう確実なイベントであると私は捉えて確信をしているわけであります。

それから最後にひろゆきさんから指摘のあった、「維新は自分で提案した政策でもそれが仮に間違っていると思ったら改めるという政党ではないのか?」という大変重要なご指摘をいただきました。私もその通りだと思います。私もそうありたいし、維新としても間違っていたら自ら改めそして襟を正す。そういう姿勢を持ち続けると約束したいと思います。

客観的なファクトに基づいて失敗の可能性が非常に高いんだと納得できるものがあれば、すでに進んでいてもやっぱりストップして止められる。そういう政治を実行するのは当然のことだと思います。

万博については、建設費用の増大、工期の問題といった懸念が多く報じられておりますが、私もそれらの問題については各所よりヒアリングをいたしました。今日ご紹介した万博の非常に大きな世界的な価値、そして未来への価値というものと比較した場合に、現時点で直ちに中止すべきという考えには至りませんでした。

ただし、万博の目的が今申し上げたような、価値や目的を全く果たせないようになる新しい事実が出てきた場合には、タブーなく判断できる政党、そして政治家でありたいと思います。

今回の対談ではうまく答えることができず、あえて言うならボコボコにされまして非常に恥ずかしい思いもしましたが、逆に大変良い気づきを得ることができました。是非またひろゆきさんやそして西田先生と議論させていただき、視聴者の皆様にも、私自身やそして維新の会が何を考え何を目指そうとしているのかを、より多くの方に知っていただけたらと思います。

こういった機会をいただきまして本当にありがとうございました。また今後ともよろしくお願いをいたします。ありがとうございます。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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