こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
昨日の衆議院本会議・馬場代表に引き続き、本日は参議院本会議で浅田均参院会長が登壇しました。
質問項目はマクロ経済政策や行財政改革を中心に多岐にわたり、25分の持ち時間のうち割けたのはごくわずかですが、2問ほどいわゆるcolabo問題、若年被害女性等支援事業にかかる懸念についても打ち込みました。
動画だとわからないかもしれませんが、Tweetした通り共産党席からのヤジがものすごかったです。なにせ私は共産党議員の真隣の席ですから、間違いのない事実です。キッパリ。
「都の事業だろう、都議会でやれ!」
→厚労省から公金支出をされた事業、および政府の有識者会議の件を質問しています
「本会議でやることか!」
→価値判断はそれぞれですが、こうした公金支出の在り方や無駄遣いを、少額でも徹底追及してきた政党こそ共産党では?行政監視能力を今こそ発揮するべきでは?
「品がないよ!」
→これは正直意味がわからない。そんなにイヤ?
「誰が書いたんだよ、この質問!」
→私です。
などなど、非常に騒がしい時間でありました(苦笑)。
これは住民監査請求の結果である程度明確に裏付けられた、政府や東京都の公金支出問題です。
国会でも都議会でも野党である共産党さんであれば、鬼の首を取ったかのように政権&知事批判をしながら追及できる立場なのに、いったいどうしたことなのでしょうか。。
■
まあそれはそれとして。
今回この部分の質問では
・若年女性等支援事業において、公金支出に不当な点があったことが住民監査請求で認められている。厚労省の責任と対応は?
・困難女性支援にかかる有識者会議に当事者たちが選ばれ、自分たちの事業に予算を要望するような場面も見られた。利益相反の可能性もあるが、外形的公正性に問題はないか?
という2点に絞り、総理に答弁を求めました。
後者の有識者会議は「適切に運営されていると承知されている」と、まあいわゆるゼロ回答でしたが、想定の範囲内。
野党からの質問ですぐさま「問題があった」などと認めることはまずありえないものの、しっかりと根拠を示して楔を打ち込んでいけば、任期満了などのタイミングでメンバーが入れ替えてくる可能性があります。
不備を認めさせればベストですが、セカンドベストも見越して引き続き議論を続けます。
前者の公金支出については「2月28日までに東京都が再調査をすると承知している。その再調査結果等を踏まえて対応をしていく」との答弁があり、これは予想より前向きな踏み込んだ答弁です。
「問題ない」と切って捨てず、結果を待ってから「対応する」と総理が明言したわけですから、少なくとも行政課題の一つとして正式にテーブルに上がりました。
ここを起点として、150日間の国会審議の中で様々な角度から議論を続けていきます。
■
その他にも浅田会長からの質問では、エネルギー政策などで重要な点がいくつか示唆されています。
来週からは衆議院の方で予算委員会が始まり、参議院チームはしばらく準備期間となりますが、しっかりと衆議院のメンバーをバックアップしながら参院での闘いに向けて準備を続けます。
それでは、また明日。
■以下、質問全文
【つかみ】
日本維新の会の浅田均です。私は会派を代表して質問いたします。
総理は施政方針演説の冒頭部で声高らかに宣言されました。「これまでの時代の常識を捨て去り、強い覚悟と時代を見通すビジョンをもって、新たな時代にふさわしい社会、経済、国際秩序を創り上げていかなければなりません」と。
その言やよし。まさに、我々日本維所の会の主張と重なりあいます。しかし、そのあとがイケません。全くの竜頭蛇尾。新たな時代にふさわしい社会、経済、国際秩序を創り上げるため、つまり、理念と現実の溝を埋めるために、何をやるのか、何故やるのか、どのようにやるのか殆ど言及がなく、残念な施政方針演説に終わってしまいました。
この落胆を埋め合わせるために、総理、せめて一言、ウィズコロナの時代を切り拓く第一歩として、先ずは「卒業式はマスクを外してやりましょう」と仰っていただけませんか。中学校も高校も三年間です。その間、同級生や先生の顔をほとんど見ずに終わってしまうかもしれない児童、生徒たちのことを考えていただきたいのです。総理如何ですか、お答えください。
マスクだけではありません。捨て去ると言われましたが、時代の常識の中で、従来の仕組みや制度を抜本的に見直すこともなしに、相変わらず、既存の枠組みを微修正するだけの弥縫策ばかりが並んでいます。
既に持続可能性がないと国民に烙印を押されている社会保障制度を抜本的に見直すこともなく、規制改革も、いわゆる「岩盤規制打破」に真っ向から取り組まず、30年賃金が上がらない構造問題に正面から向き合うこともなく、異次元の子ども・子育て政策についてはこれから取り纏めと、残念ながら、「強い覚悟と時代を見通すビジョン」を感じることはできませんでした。
こうした問題意識から質問を続けます。「強い覚悟と時代を見通すビジョン」を国民が感じることができるよう、是非、官僚作文ではない、総理ご自身の言葉で答弁願います。
【財政規律】
さて、昨年12月の消費者物価指数は、前年同月比4.0%、生鮮食品及びエネルギーを除くコアコア指数は前年同月比3.0%上昇し、2022年の1年間の消費者物価指数は、前年から2.3%の上昇との発表が先日ありました。原材料費や燃料費の上昇に伴うコストプッシュに加え、円安要素も大きな要因となっている今般の物価上昇ですが、現時点において、わが国はデフレを脱却したのか、いまだ脱却できていないのか、総理の認識をお伺いします。
総理は先の国会において、国債の発行余力について、需給ギャップに言及されましたが、まずは、再度、国債の発行余力を判断する際の基準について、総理の見解をお伺いします。
その上で、先の臨時国会における2次補正予算も踏まえた、現在の需給ギャップ、足許の消費者物価指数を勘案した場合、現時点での国債の発行余力はどのぐらいあると認識されているか、総理の認識をお伺いします。
あわせて、臨時的な支出が発生する戦時を含む有事の場合と、平時の場合とで、国債発行額の上限についての考え方は同じなのか、異なるのか。防衛費増分の財源として国債発行を前提としないという政府方針との関連も含めて総理にお伺いします。
ここ数年、コロナ禍やウクライナ戦争等に伴う物価上昇に対する緊急経済対策等で国債発行額は大きく増加しましたが、今後、財政規律をどのように維持していくのか、総理大臣にお伺いします。
財政健全化においては経済成長等による収入増か、歳出改革による費用減を先ず進めるべきであると考えます。
多額の借金を抱える中、維新の会が行政の責任を引き継いだ大阪では、想定される収入総額内に歳出総額を抑えることに徹し、聖域なき行政改革・議会改革などによるムダの排除、経済活性化による税収増により、府市民への増税に頼ることなく財政健全化を実現してきました。我々日本維新の会の原点であります。
一方、総理は所得税・法人税・たばこ税の増税方針を採用しました。経済成長による増収は諦めたということでしょうか。あるいは政府の進める成長戦略では経済成長せずに増収とならないと判断されたということでしょうか。違うと仰るのであれば、では経済成長でどのぐらいの増収を見込まれているのでしょうか。総理、お答えください。
歳出改革、行財政改革を大胆に進める必要があるとの認識は総理と同じであると考えております。防衛費増分の約1兆円の財源が見つからないとのことですが、税金や社会保険料の徴収もれへの対応を強化すれば良いのではないでしょうか。日本維新の会は歳入庁を創設すべきとずっと主張していますが、歳入庁を設置するところまでいかなくても、国税庁や年金機構各々で対応を強化すればすぐにでもできることと考えます。何故そうしたメニューが出てこないのか、総理にお尋ねします。
【金融政策・日銀総裁人事】
さて、次に金融政策および日銀総裁・副総裁人事についてお尋ねします。
日銀は昨年12月の決定会合で長期金利の変動幅をプラスマイナス0.5%に拡大しましたが、黒田総裁は「利上げではない」と発言されています。総理も同じ考えですか、お伺いします。
金融緩和と実質的な利上げを同時に行っている日銀を総理はどのように評価していますか、総理、お答えください。
日銀が債務超過と評価され、外資系金融機関が日銀当座預金を閉鎖するといった事態を総理は想定されていませんか。理由と併せてお答えください。
日銀総裁の後任の人選は既に完了して、ご本人には打診されているのでしょうか。
人選にあたって、総理が一番重視する点はどういった何でしょうか。金融緩和や雇用の最大化に関してどのような考え方の方を人選するのですか。黒田路線を継承する方を選ぶのですか。総理のお考えをお尋ねします。
我が党は日銀法改正法案を国会に提出しています。物価の安定、雇用の最大化等に係る目標、日本銀行の果たすべき機能・責務等について日銀と政府で協定を締結すること、内閣または財務大臣は、両議院の同意を得た上で、日本銀行の役員を解任することができるものとすることを柱とする法案ですが、本案の必要性について、総理の認識をお伺いします。
協定の締結までいかないとしても、円安や物価上昇、また、雇用の最大化ということを考えると、極めて難しい現況下で総裁・副総裁が一気に変わるわけですから、 新たに任命された総裁とは共同声明(アコード)を新たに締結する必要があると考えますが、総理の見解をお伺いします。
【成長戦略】
次に成長戦略について質問します。
経済成長による歳入増を目指すのであれば、GX・DX・イノベーション・スタートアップ等への支援も大事ですが、それ以上に、現時点で存在している、自由な市場開拓を阻止している「岩盤規制」の改革を進めることが極めて肝要と考えます。演説では何点か「規制改革」に触れられておりますが、肝心の「岩盤規制」には全く言及がありません。
農地の株式会社所有、地上波テレビにおける電波オークション、NHK分割民営化、新聞の資本規制、ライドシェア解禁、学校での画一教育改革、大学学部の新設、オンライン診療の本格解禁、保育:介護施設の各種基準の地方分権、解雇する場合の金銭保証のルール化、外国人医師・看護師などの受け入れ、政省令の条例による上書き等々、取り組まなければならないことが山積しています。
こうした状況にあるにも関わらず、政府は昨年末の国家戦略特区諮問会議で、兵庫県養父市に限って認めていた企業による農地取得の特例を全国展開しない方針を決め、地方自治体が規制緩和を提案し、国が認定する「構造改革特区」に基づく事業に移行することを決定しました。
そもそも国家戦略特区は、「自治体+官邸トップダウン」という仕掛けを設けて、自治体からのボトムアップ方式の構造改革特区だけで進まない規制改革を推進するという趣旨であったわけですが、今回の政府決定は、要するに「官邸は難題の岩盤規制改革からは手を引く」と宣言したものと受け止めざるを得ません。いわゆる「岩盤規制」改革について、総理は「新しい資本主義」の中のメニューの一つと考えているのか、あるいは総理が見直すとした「新自由主義的な経済政策」の一部と認識されているのか、どちらですか。お答えください。
総理は「能力向上支援」「日本型職務給の確立」「成長分野への円滑な労働移動」の三位一体の労働市場改革を加速すると述べましたが、円滑な労働移動については、企業の新陳代謝の促進や解雇規制の緩和、年功型の退職金税制の見直しなどが総合的になされなければ進みません。総理の認識をお伺いします。
【エネルギー】
次にエネルギー戦略についてお伺いします。
「GX実現に向けた基本方針」において、政府は従来の2030年度のエネルギー電源構成比の見直しは行いませんでした、基本方針に掲げるロードマップを各々実施していけば、目標は達成可能と考えているのか、あるいは相当無理はあるが、総力を挙げて達成に向けて知恵を絞るという内容なのか、後者の場合、最大のネックは何か、越えなければならない山はどこにあるのかについて、総理の見解をお伺いします。
基本方針においては、原発の2030年度時点での電源構成比率20~22%となっています。2021年度実績は約7%ですが、目標としている発電量を確保するためには、稼働原子力発電所は何基程度と想定しているのでしょうか。経産大臣お答えください。
政府は廃炉となる原発の次世代革新炉への建て替えや運転期間延長を進めるとしていますが、そのためには国の責任と覚悟が問われます。
施政方針演説では「国が前面に立って」という表現は最終処分事業を進める部分にしか使われていません。これまでのエネルギー政策を大きく転換する中、国の責任について、最終処分事業の促進は当然のこと、再稼働早期化や事故時の賠償責任についても、より国が責任を持つ体制にしていくべきと考えます。現在の中途半端かつ曖昧な責任体制について見直しの必要はないとの認識なのでしょうか、総理の認識をお尋ねします。
足許の電力供給の安定を図るためには、短期で実施可能なことはすべて実施していくべきです。まずは、原発においては新規制基準許可済みの7基、申請済みの10基の再稼働を極力前倒しすること、再生可能エネルギーについては、太陽光・水力について、まずは集中的な取り組みを行うことが最優先と考えますが、すぐに実施する各々に対する取り組みについて、経産大臣、お答えください。
また、仮にこの17基全部が再稼働した場合には、電気料金は具体的にどのぐらい下がると試算していますか、あわせてお答えください。
【外交】
外交に関して、総理にお尋ねします。
総理はウクライナを訪問する意思はありますか、お答えください。
その上で、更にお伺いします。今週に入り、総理のウクライナ訪問が検討されている旨、複数の大手紙が報じていますが、まさに防衛分野において、セキュリティクリアランスにおけるわが国の世界標準と比してのレベルの低さを各国から指摘されている現状において、こうした情報が洩れている可能性について、総理はどのように認識されていますか。つい最近では総理秘書官からのマスコミへの情報漏洩に関する記事も出ましたが、こうしたことに対する総理の認識と併せて答弁願います。
「自由で開かれたインド太平洋」ももちろん重要ですが、同時に、トルコといった親日国、あるいはタリバン政権樹立により苦しんでいるアフガニスタンの知日派への対応も強化すべきと考えます。ロシア周辺の親日国、あるいは知日派への日ごろの関係の強化やODAの更なる活用等について、総理の見解をお尋ねします。
【国会運営(憲法改正・身を切る改革)】
衆議院ではわが党が議席を大きく伸ばしたことにより、憲法審査会が毎週開催され、議論も活発に行われるようになりました。一方、残念ながら、参議院では開催頻度も少なく、内容についても、合区の件など、自分たち国会議員の身分に関わることばかりが議論されていて、具体的なゴールを目指して動いているとは到底思えません。参議院における憲法議論の実情について、総理の認識をお伺いします。
現在衆議院では、緊急事態条項について活発な議論が進んでいますが、肝心の自民党のスタンスが衆議院と参議院で一本化されていません。総理は自民党総裁でもありますが、こうした現状をどのように認識しているのですか。憲法改正を唱えるのであれば、自分のところの考えをまとめるのが筋ではありませんか。総理は国民に任期中での憲法改正を約束しましたが、これでは到底無理ではありませんか。総理の答弁を求めます。
国会改革への意識そのものが衆議院と比べて大きく遅れていると考えますが、歳出改革、行財政改革のために国会議員自身が覚悟を示すこと、そのためには総理あるいは自民党総裁が国会改革を躊躇なく進めることを明言すべきと考えますが、総理の見解をお伺いします。
【旧統一教会】
旧統一教会問題に関連して質問致します。
先ず、総理が政教分離の原則をどのようにお考えかお聞かせください。
総理は、統一教会問題に関し、施政方針演説で、「新法等の着実な運用」「実態把握と相談体制の充実」にしか触れていませんが、新法では救済できないと与野党で共通の認識をしていた、いわゆる「宗教2世」への対応を強化するための法改正、例えば児童福祉法や児童虐待防止法などの改正は行わないのでしょうか。理由と併せて総理の認識を伺います。
新法では新たに、行政処分や刑事罰が導入されました。そうした処罰を受けた宗教法人にも、解散命令による解散がなされるまでの間、他の宗教法人と同様の優遇税制が適用されるのは適切とお考えでしょうか。宗教法人法の改正も必要なのではないでしょうか。総理の認識をお伺い致します。
【男女共同参画事業・女性支援事業】
増税を検討する前に、まず徹底した歳出改革を行う。当然のことであり、総理も所信表明演説で歳出改革に触れられました。維新も大阪では徹底的に無駄な行政の支出や偏った事業を見直し、税の使い道を正すことで、子どもたちに投資する財源を生み出してきました。
しかるに本年1月、東京都は住民から提起された監査請求において、厚生労働省の「若年被害女性等支援事業」の要綱等に基づいて実施され、事業経費の一部を国が公金から支出している「東京都若年被害女性等支援事業」の受託者の会計報告に不当な部分があるとして、7年ぶりに「理由あり(認容)」との監査結果を公表しました。
極めて異例のことであり、まさに税の使い道を正す、行政改革として関連する事業を包括的に見直す必要性が強く示唆されるものであると考えますが、厚生労働省の国庫金支出の責任について、総理の認識をお伺いします。
当該委託事業者は、現在、困難女性支援法に関わる基本方針・政令等について検討を行っている厚労省主管の「困難な問題を抱える女性への支援に係る基本方針等に関する有識者会議」の構成員となっています。当該事業者は、法整備以前に設置されていた検討会でも構成員でしたが、議事録によれば、当該検討会の中で、若年女性への活動支援を展開するにあたり、具体的な金額を挙げて予算付けを要望し、また然るべき法制度を検討するよう求めました。構成員が所属する団体へ利益誘導しているとも考えられますが、利益相反の観点から、また外形的公正性の観点から、こうしたことは適切と言えるか、総理の見解をお伺いします。
【副首都法】
昨今のわが国を取り巻く環境の変化や、想定される首都圏直下型地震などを考えた場合、首都圏の大きく依存しているわが国の統治機構、経済構造等には大きな課題があると認識しています。現在、首都・副首都法を制定し、大阪・関西を首都機能のバックアップを担う拠点とするといった「二極型国家」を早急に実現していく道筋を示すべき時期に来ていると考えますが、総理の認識をお尋ねします。
かつて安倍政権時、地域主権型道州制の議論が一時盛んに行われましたが、最近はほとんどそうした声を聞くことがありません。総理の施政方針演説においても、地方創生や災害対応の部分で「地域主権」の言葉が全く出てきませんが、グローバルな都市間競争を勝ち抜いて日本経済をけん引するエンジンを増やし、二極型国家から多極分散型国家を実現していくため、憲法改正国民投票を通じた道州制あるいは地方自治特別法を通じた広域行政の一元化を推進することの必要性について、総理の認識をお伺いします。
【むすび】
総理は施政方針演説の中で、冒頭、「これまでの時代の常識を捨て去り、強い覚悟と時代を見通すビジョンをもって、新たな時代にふさわしい社会、経済、国際秩序を創り上げていかなければなりません」と演説されました。
総理も仰っている「歴史の転換点」に立っているという認識は我々日本維新の会と考えを一にしています。
アベノミクスで放つべきであった「成長戦略」という3本目の矢を放つことなく、1本目と2本目の矢である財金一体となった経済政策の推進のみを続けてきた結果、諸問題の元凶である「円の価値の低減」があり、金融政策は、今、非常に難しいかじ取りが求められています。
かかる状況において、全ての人のセーフティーネットである最低所得保証制度の構築は急務です。長年、制度の微修正で急場をしのいできた自民党的手法では、もはやわが国は今後立ち行かなくなることは自明です。政府は、今こそ、我々日本維新の会が主張する、税・社会保障制度・はたらき方を三位一体として抜本的に改革する案に耳を傾けるべきです。
円の価値を高めるために必要なのは利上げです。利上げを可能にするのは経済成長です。GDPギャップは単なる需要不足だけではなく、需要構造と供給構造のミスマッチから生じていると思われます。これを実現するためには、産業構造を調整する必要があります。特に、供給構造を変える必要がある。この根本にあるのが「はたらき方の改革」です。同時に重要なのが、民間参入を阻む規制を改革し民間投資を喚起するような成長戦略です。
こうした「次の時代に向けての改革」である「日本大改革プラン」の実現に向け、わが党は政府と真正面から向き合い、国会で実のある、真摯な議論を行っていくことをお約束して、私の質問とします。
ご清聴ありがとうございました。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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