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シラク三原則、N分のN乗方式に…所得制限撤廃?!「家庭が基礎」の自民党の精神は覆ったのか

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

本日からまず衆議院で代表質問が始まりましたが、今国会最初のサプライズ質疑(?)が。

自民・茂木幹事長 児童手当の所得制限「撤廃すべき」 第2子以降の支給額の上積みも「前向きに検討を進めるべき」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/294196

自民党・茂木幹事長が「シラク3原則」や「N分のN乗方式」へ言及しつつ、なんと児童手当の所得制限撤廃を主張しました。

シラク三原則とは、フランスのシラク大統領が提唱し、今なおフランスの政策理念となっている子育て支援にかかる考え方。

1.子どもを持つことで新たな経済負担を生じさせない
2.預けたい時に無料で預けたい環境を整備する
3.育児休暇から女性が復帰するときに、不利な待遇を生じさせない

そしてN分のN乗方式とは、子どもが多ければ多いほど税金が安くなる税制システムで、フランスで実施されています。

上記の理念・政策については導入せよ!と迫る質問ではなかったものの、その流れで児童手当の所得制限撤廃に触れたことは驚きでした。

そもそも昨年、児童手当は政府与党の決定により所得制限が「強化」されたばかりです。世帯年収1,200万円以上の世帯は月5,000円の児童手当が消滅し、「子育て罰」という言葉が一躍注目を集めたのは記憶に新しいところです。

維新をはじめ、ほとんど野党が反対しました。経緯は↑

舌の根も乾かぬうちに…という思いは拭えないものの、君子豹変すということであれば歓迎すべきことでもあります。

しかしもっと振り返れば、自民党は「子どもは家庭で育てるべき。だから所得制限は必要」という哲学を強く打ち出し、かつての民主党政権時の子ども手当を撤回させたという経緯もあります。

「子ども手当」廃止の合意について(自民党HPの政調会長声明、平成23年)
https://www.jimin.jp/news/policy/130217.html

>二、所得制限を設けることにより、民主党の「子どもは社会で育てる」というイデオロギーを撤回させ、第一義的には子どもは家庭が育て、足らざる部分を社会がサポートする、という我が党のかねてからの主張が実現した。

>民主党が一昨年の総選挙においてマニフェストの中核に据え、政権を担当した後も看板政策として掲げてきた「子ども手当」の撤回は、家庭を基礎とする我が国の自助自立の精神に真っ向から反した「子どもは社会で育てる」との民主党政策の誤りを国民に広く示すこととなり、大きな成果であったと考えます。

こちらの石破茂政調会長(当時)の声明文には、自民党を貫く子育て理念・イデオロギーが端的に表されています。

第一義的には子どもは家庭が育てる。所得制限のない給付は、自助自立の精神に反する。

今般の茂木幹事長による「所得制限の撤廃」主張は、こうしたこれまでの党方針とかなりの部分で反するものであり、自民党内でどのような議論を経て整理されたのかは非常に気になるところです。

直近の「子ども家庭庁」の名称や方針を巡る経過を見ていても、自民党内保守派を始めとする人々の考えが変わったとはとうてい思えないのですが…選挙前のバラマキと割り切っているのかもしれません。。

ただいずれにしても、所得制限の撤廃・子育て支援の拡充が進んでいくことは喜ばしいことです。

維新がリードしてきた各種の教育無償化政策も、こうした流れに大きな影響を与えてきたと自負しています。

「こども国会」になるとも言われている今通常国会。引き続き、政府与党と議論を深め、文字通りの「異次元の少子化対策」が実現されるよう働きかけていきます。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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